私を必要とする世界

絢ねえ

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壊れた心

案内人

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ねぇねぇ、起きてー
起きてよー
おっきってよー

(・・・ううん。・だ・・れ。)

起きて起きておっきてよー
起きないと死んじゃうよー

ガバッ
思わず飛び起きた
なになになに。私死んじゃうの。
なんで、どうして。おかしいでしょ。
「アハハッ。おっかしー。死ぬわけないじゃん」
えっ。
私はぽかんと口を開けたままあたりを見回して声の主を探した。
周りは一面の花花花。
赤、青、黄、紫。色鮮やかな花々に囲まれた丘の上に自分は寝ていたことに気が付いた。
きれい。・・・きれいきれいきれい。
あれ、でも。さっきの声はどこから聞こえてきたんだろう。
もう一度周りを見渡す。
でも、やっぱり周りは花花花。人影は一つも見えない。
神様、私はこれからどーすればいいんですか?
目を閉じて後ろに倒れこむ。記憶がないからか感情の動きが少ない気がする。今の状況はあんまりよくない。理性ではそんなことわかってる。なのに、さっきの声をもうどうでもいいと感じてしまう。
私の心は欠陥品なのかもしれない。ふとそんなことを思って心が痛んだ。

また寝てるー

えっ。誰?
声にきずいて目を開く。まっすぐにそらを見上げた瞳に小さい人がうつりこんだ。
ちっちゃくて可愛い。・・・羽がついてる?
その人は、手のひらより少し大きいくらいの大きさでふわふわの金髪と青い瞳がお人形のお姫様のようにかわいらしくて印象的だった。
これは妖精フェアリー

ふふふ、せ・い・か・い・だよ。

・・・しゃべった。私一言も声に出してないのに。
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