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そして、まずは番田が一人で日本反帝同盟の部室に戻り、他のサークル員たちを説得することになった。
「番田会長、今朝からどこに行っていらしたんですか? スマホに電話しても、全く出ませんでしたし。今朝早く、極左組織からは、『裏切り者の井森寅雄と来栖優希を血祭りにあげよ』という指令が出たんですよ。今、サークル中が、その話題でもちきりです」
「諸君らも既に聞いていたか。ちょうど良かった。そのことで、わしから大事な話がある。今すぐに、サークル員を全員集めて、総会を開催せよ」
ちなみに総会とは、日本反帝同盟の最高議決機関であり、手の空いているサークル員全員の出席が求められ、番田から議題が提示されると、全員で議論して多数決で決めることになっていた。この日も、九時という早い時刻でありながら、サークル員はできる限り出席していた。部室に並べられたパイプいすに座るサークル員たちを前にして、番田は正面にホワイトボードを用意して立ち、「皆、朝からの出席、ご苦労である。今日はとても大事な議題があって、総会を招集した」と、あいさつする。全員がかたず固唾を呑んで、番田の次の言葉を待つ。
「よく聞け! 我が日本反帝同盟は、長らく極左組織の隷属下にあったが、わしはその呪縛を断ち切り、独自の路線を歩むことにした! 諸君らの中には、そうなると極左組織の資金援助が途絶えるのではないか、と憂える者がいると思うが、これからはそんな出所の不明瞭な資金に頼らず、皆でバイトしてでも活動資金を得ることにしようと思う!」
番田は一気に言いきった。サークル員たちは、とたんにザワザワと騒ぎ出す。「活動資金をおれたちで出すんなら、今ほど頻繁にビラを刷る金もなくなるぞ」だの、「そんなことをして、極左組織に報復されないのか?」だのと、サークル員たちは動揺し始めた。
番田は、不安の声をものともせず、「けっこうなことだ。議論は大いにやれ」と、むしろ議論を奨励し始めた。こんなことは、極左組織の指令をそのまま伝達して、全員が満場一致でそれに賛成していた今までの総会とは、明らかに一線を画していた。
だが、その中で、数人の三回生や四回生が、「だまされるな! これは番田会長の背信だ!」だの「番田会長は、組織内に分派を作ろうとしている! サークルを分裂させるつもりだ!」だのと立ち上がって騒ぎ始める。だが、番田はそれに対しても、勤めて冷静に対処していた。
「わしに何か言いたいことがあるなら、挙手してから言え。議論なら、いくらでも応じる用意があるぞ。それとも、騒いで屁理屈をこねることしかできないのか?」
「ならば、番田会長に聞くが、レーニンが、分派である労働者反対派を党から除名して、政治的発言権を奪ったことを知っているか? 労働者反対派は、何らの政治的野心もなく、ただ、『レーニンは十月革命前に公約した通り、政府を労働組合の話し合いの機関にせよ』と主張して、レーニンの独裁を否定しただけだった。それでも、先見の明のあるレーニンは、これを許しておけば、未来に党の統制を乱すとして、党からの除名を決めたのだ。これでもまだ、会長の立場も忘れ、極左組織の統制を乱し、自ら分派を作ろうと言うのか?」
出っ歯の四回生が、番田にくってかかる。番田は、しばらく考えこんでから言った。
「確かに、以前はわしも、そう考えていた。だが、今の組織のあり方について、よく考えてみよ。極左組織の指令の元に硬直化し、資金をあおぐだけの組織に成り下がっているではないか。それでもサークル員が辞めずに済んでいるのは、ひとえに極左組織が怖いからだ。要するに、ただの恐怖政治ではないか。こんな組織に未来があると思うか? 今こそ、誰かが変えねばならんのだ」
出っ歯の四回生は黙り込んだが、次は分厚い唇の四回生がくってかかる。
「番田会長の言うことは、レーニンの言う『党の厳密性』に逆らう内容だ。言わば、革命性の弱いメンシェビキの主張だ。かつてメンシェビキは、労働者以外の大衆の選挙によって党の運営を決める『大衆党組織』を主張した。だからこそ、党の運営は、大衆という隠れみのを着た反動派どもに操られ、革命政党としての役割を果たせずに終わった。その点、レーニンの党は、純然たる戦闘的な労働者によって組織された『前衛党組織』だった。言わば、少数精鋭な党だ。これこそが、正しい革命政党のあり方であろう。これを支持し、従う者こそが、労働者階級に忠誠を尽くす者であり、逆に、これを否定する者こそが、労働者階級を裏切る者だ」
番田は、このときもしばらく考えこんでから言った。
「ならば、逆に問うが、その戦闘的な労働者階級の味方だと名乗る者たちが、実際に労働者と一緒に働いたことがあるのか? かつて、レーニンやスターリンなどのボルシェビキ幹部たちは、実際に労働者と一緒に汗水たらして働いておらず、平党員の納めている、党の金で生活していたではないか。言わば、党費生活者だ。メンシェビキ幹部のマルトフは、これを見て、『ボルシェビキは、座る者と座られる者にわけられる』と評したぐらいだ。『前衛党組織』と言っても、実際は革命をやることで飯を食っている、職業革命家どもだ。本当は、労働者と一緒に、現場で同じ釜の飯を食って、苦楽をともにしながら革命のために戦っていくはずなのに、これでは本末転倒ではないか?」
分厚い唇の四回生は、なおも、「会長は乱心した! 我らの神に等しきレーニンまで否定するか?」などと騒ぎ立てる。とたんに、他のサークル員も、「会長は乱心した! 我らにバイトなどという下賎な行為を押し付けようとしている!」と騒ぎ出す。さすがの番田も、レーニンまで否定したのはまずかっただろうかと、少し後悔した。
とは言え、まずはこの混乱を収拾しなければならない。これでは総会どころではないのだ。番田は持ち前の眼力と威圧感で、「静かにせぇ。今は総会の途中だぞ」と言い放つ。番田の迫力で、サークル員の混乱は一応は収まったが、それでも四回生たちは、「会長の眼力なんか怖くないぞ!」だの「乱心した会長に罷免を!」などと騒ぎ立てる。
(おおかた、この四回生どもこそが、極左組織のスパイではないのか? そうでなければ、ここまでわしの言葉尻をあげつらうような、姑息な真似はしてこないだろう)
そこで番田は一計を案じた。
「諸君らの言い分はわかった。要するに、崇高な革命運動だけをやりたいのであり、下賎なバイトはしたくないと言うのだろう。だが、若い労働者にあらゆる機械の扱い方を教えるべきだと、エンゲルス『反デューリング論』にも書いてあるではないか。これは、バイトを下賎な行為としたことにはならん。むしろ、バイトは、あらゆる機械の扱い方を学習する機会になるではないか。諸君らは、レーニン以前に、第二インターナショナルなどの労働運動を指導していたエンゲルスまで否定する気か?」
再び、サークル員たちは、互いにザワザワと議論し始める。「そうだ。学習会では、エンゲルスの理論まで詳しくやらないが、そんなことも言ってた」だの「それを言ったら、ナロードニキも労働者に混じって働いていたな」だのという声が聞こえる。四回生たちは、形勢不利とみてとったか、「これは極左組織への反逆だ! 反逆者は厳罰に処されるぞ!」などと、スパイとしての馬脚を現し始める。
もちろん、それを見過ごす番田ではない。余裕の笑みさえ浮かべて言い放つ。
「ほう、反逆とはいかなる意味だ? わしは、極左組織からの資金を受け取らずに独立せよと言っただけで、明確に敵対せよとは言っておらんぞ。諸君の言ったことは、良く解釈して勘違いだし、悪く解釈すれば揚げ足取りになるぞ」
四回生たちは、怒り心頭に達したらしく、ゆでだこのように真っ赤になっていたが、やがて、「勝手にしろ! もう我らの知ったことではない!」と言い捨てて、部室から出ていってしまった。こうして、残ったサークル員の全会一致により、番田の案は採用されることになった。同時に、寅雄と優希と譲司も、日本反帝同盟に再び戻ってくることができた。特に優希は、唯一の女子ということもあり、「戻ってきてくれて良かった」と、サークル員から大歓迎された。
「諸君らは、ここで立ち止まっていて良いわけではない。次は、三回生の大門辰夫の事故死の真相について、極左組織に問い合わせに行く仕事が残っているのだからな。今まで大門辰夫以外にも、極左組織に秘密裏に葬られてきた、有為の人材がいたはずだ。彼らを皆、名誉回復し、極左組織の悪事を白日の下にさらさねばならん」
番田の号令のもと、サークル員は「おおおっ!」と奮い立った。
「それにしても、寅雄は、やっぱりすごいよ。あたしの見込んだ通りの傑物だったわ。あたし一人じゃ、どうにもならなかった日本反帝同盟を、ここまで変えちゃったんだもん」
「いや、俺一人の力じゃないです。かくまってくれた秋夫のおかげでもありますし、譲司さんが番長と話し合う場を設けてくれたおかげでもあります。何よりも、優希さんが譲司さんと連絡をとって、呼び寄せてくれたのが大きいですよ」
「番田会長、今朝からどこに行っていらしたんですか? スマホに電話しても、全く出ませんでしたし。今朝早く、極左組織からは、『裏切り者の井森寅雄と来栖優希を血祭りにあげよ』という指令が出たんですよ。今、サークル中が、その話題でもちきりです」
「諸君らも既に聞いていたか。ちょうど良かった。そのことで、わしから大事な話がある。今すぐに、サークル員を全員集めて、総会を開催せよ」
ちなみに総会とは、日本反帝同盟の最高議決機関であり、手の空いているサークル員全員の出席が求められ、番田から議題が提示されると、全員で議論して多数決で決めることになっていた。この日も、九時という早い時刻でありながら、サークル員はできる限り出席していた。部室に並べられたパイプいすに座るサークル員たちを前にして、番田は正面にホワイトボードを用意して立ち、「皆、朝からの出席、ご苦労である。今日はとても大事な議題があって、総会を招集した」と、あいさつする。全員がかたず固唾を呑んで、番田の次の言葉を待つ。
「よく聞け! 我が日本反帝同盟は、長らく極左組織の隷属下にあったが、わしはその呪縛を断ち切り、独自の路線を歩むことにした! 諸君らの中には、そうなると極左組織の資金援助が途絶えるのではないか、と憂える者がいると思うが、これからはそんな出所の不明瞭な資金に頼らず、皆でバイトしてでも活動資金を得ることにしようと思う!」
番田は一気に言いきった。サークル員たちは、とたんにザワザワと騒ぎ出す。「活動資金をおれたちで出すんなら、今ほど頻繁にビラを刷る金もなくなるぞ」だの、「そんなことをして、極左組織に報復されないのか?」だのと、サークル員たちは動揺し始めた。
番田は、不安の声をものともせず、「けっこうなことだ。議論は大いにやれ」と、むしろ議論を奨励し始めた。こんなことは、極左組織の指令をそのまま伝達して、全員が満場一致でそれに賛成していた今までの総会とは、明らかに一線を画していた。
だが、その中で、数人の三回生や四回生が、「だまされるな! これは番田会長の背信だ!」だの「番田会長は、組織内に分派を作ろうとしている! サークルを分裂させるつもりだ!」だのと立ち上がって騒ぎ始める。だが、番田はそれに対しても、勤めて冷静に対処していた。
「わしに何か言いたいことがあるなら、挙手してから言え。議論なら、いくらでも応じる用意があるぞ。それとも、騒いで屁理屈をこねることしかできないのか?」
「ならば、番田会長に聞くが、レーニンが、分派である労働者反対派を党から除名して、政治的発言権を奪ったことを知っているか? 労働者反対派は、何らの政治的野心もなく、ただ、『レーニンは十月革命前に公約した通り、政府を労働組合の話し合いの機関にせよ』と主張して、レーニンの独裁を否定しただけだった。それでも、先見の明のあるレーニンは、これを許しておけば、未来に党の統制を乱すとして、党からの除名を決めたのだ。これでもまだ、会長の立場も忘れ、極左組織の統制を乱し、自ら分派を作ろうと言うのか?」
出っ歯の四回生が、番田にくってかかる。番田は、しばらく考えこんでから言った。
「確かに、以前はわしも、そう考えていた。だが、今の組織のあり方について、よく考えてみよ。極左組織の指令の元に硬直化し、資金をあおぐだけの組織に成り下がっているではないか。それでもサークル員が辞めずに済んでいるのは、ひとえに極左組織が怖いからだ。要するに、ただの恐怖政治ではないか。こんな組織に未来があると思うか? 今こそ、誰かが変えねばならんのだ」
出っ歯の四回生は黙り込んだが、次は分厚い唇の四回生がくってかかる。
「番田会長の言うことは、レーニンの言う『党の厳密性』に逆らう内容だ。言わば、革命性の弱いメンシェビキの主張だ。かつてメンシェビキは、労働者以外の大衆の選挙によって党の運営を決める『大衆党組織』を主張した。だからこそ、党の運営は、大衆という隠れみのを着た反動派どもに操られ、革命政党としての役割を果たせずに終わった。その点、レーニンの党は、純然たる戦闘的な労働者によって組織された『前衛党組織』だった。言わば、少数精鋭な党だ。これこそが、正しい革命政党のあり方であろう。これを支持し、従う者こそが、労働者階級に忠誠を尽くす者であり、逆に、これを否定する者こそが、労働者階級を裏切る者だ」
番田は、このときもしばらく考えこんでから言った。
「ならば、逆に問うが、その戦闘的な労働者階級の味方だと名乗る者たちが、実際に労働者と一緒に働いたことがあるのか? かつて、レーニンやスターリンなどのボルシェビキ幹部たちは、実際に労働者と一緒に汗水たらして働いておらず、平党員の納めている、党の金で生活していたではないか。言わば、党費生活者だ。メンシェビキ幹部のマルトフは、これを見て、『ボルシェビキは、座る者と座られる者にわけられる』と評したぐらいだ。『前衛党組織』と言っても、実際は革命をやることで飯を食っている、職業革命家どもだ。本当は、労働者と一緒に、現場で同じ釜の飯を食って、苦楽をともにしながら革命のために戦っていくはずなのに、これでは本末転倒ではないか?」
分厚い唇の四回生は、なおも、「会長は乱心した! 我らの神に等しきレーニンまで否定するか?」などと騒ぎ立てる。とたんに、他のサークル員も、「会長は乱心した! 我らにバイトなどという下賎な行為を押し付けようとしている!」と騒ぎ出す。さすがの番田も、レーニンまで否定したのはまずかっただろうかと、少し後悔した。
とは言え、まずはこの混乱を収拾しなければならない。これでは総会どころではないのだ。番田は持ち前の眼力と威圧感で、「静かにせぇ。今は総会の途中だぞ」と言い放つ。番田の迫力で、サークル員の混乱は一応は収まったが、それでも四回生たちは、「会長の眼力なんか怖くないぞ!」だの「乱心した会長に罷免を!」などと騒ぎ立てる。
(おおかた、この四回生どもこそが、極左組織のスパイではないのか? そうでなければ、ここまでわしの言葉尻をあげつらうような、姑息な真似はしてこないだろう)
そこで番田は一計を案じた。
「諸君らの言い分はわかった。要するに、崇高な革命運動だけをやりたいのであり、下賎なバイトはしたくないと言うのだろう。だが、若い労働者にあらゆる機械の扱い方を教えるべきだと、エンゲルス『反デューリング論』にも書いてあるではないか。これは、バイトを下賎な行為としたことにはならん。むしろ、バイトは、あらゆる機械の扱い方を学習する機会になるではないか。諸君らは、レーニン以前に、第二インターナショナルなどの労働運動を指導していたエンゲルスまで否定する気か?」
再び、サークル員たちは、互いにザワザワと議論し始める。「そうだ。学習会では、エンゲルスの理論まで詳しくやらないが、そんなことも言ってた」だの「それを言ったら、ナロードニキも労働者に混じって働いていたな」だのという声が聞こえる。四回生たちは、形勢不利とみてとったか、「これは極左組織への反逆だ! 反逆者は厳罰に処されるぞ!」などと、スパイとしての馬脚を現し始める。
もちろん、それを見過ごす番田ではない。余裕の笑みさえ浮かべて言い放つ。
「ほう、反逆とはいかなる意味だ? わしは、極左組織からの資金を受け取らずに独立せよと言っただけで、明確に敵対せよとは言っておらんぞ。諸君の言ったことは、良く解釈して勘違いだし、悪く解釈すれば揚げ足取りになるぞ」
四回生たちは、怒り心頭に達したらしく、ゆでだこのように真っ赤になっていたが、やがて、「勝手にしろ! もう我らの知ったことではない!」と言い捨てて、部室から出ていってしまった。こうして、残ったサークル員の全会一致により、番田の案は採用されることになった。同時に、寅雄と優希と譲司も、日本反帝同盟に再び戻ってくることができた。特に優希は、唯一の女子ということもあり、「戻ってきてくれて良かった」と、サークル員から大歓迎された。
「諸君らは、ここで立ち止まっていて良いわけではない。次は、三回生の大門辰夫の事故死の真相について、極左組織に問い合わせに行く仕事が残っているのだからな。今まで大門辰夫以外にも、極左組織に秘密裏に葬られてきた、有為の人材がいたはずだ。彼らを皆、名誉回復し、極左組織の悪事を白日の下にさらさねばならん」
番田の号令のもと、サークル員は「おおおっ!」と奮い立った。
「それにしても、寅雄は、やっぱりすごいよ。あたしの見込んだ通りの傑物だったわ。あたし一人じゃ、どうにもならなかった日本反帝同盟を、ここまで変えちゃったんだもん」
「いや、俺一人の力じゃないです。かくまってくれた秋夫のおかげでもありますし、譲司さんが番長と話し合う場を設けてくれたおかげでもあります。何よりも、優希さんが譲司さんと連絡をとって、呼び寄せてくれたのが大きいですよ」
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