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第1章 暗い闇と蒼い薔薇
副魔術師長の策略 1
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王太子とローエルハイドの孫娘が目の前で倒れている。
急速な転移だったため、意識を失ってしまったらしい。
サイラスは2人の近くに立っていた。
見下ろして、口元に笑みを浮かべる。
(ようやく少しは私の役に立ってくれましたねぇ)
王太子に命をかけさせるつもりはなかった。
うまくやれれば良し。
失敗したらしたでかまわないと思いながら送り出したのだ。
たいして期待もしていなかった。
王太子は、サイラスに魔力を与えるであろう存在。
ローエルハイドの孫娘より、ずっと価値がある。
即位前に死んでもらっては困る。
だから、ちょっとした細工を施していた。
小さな小さな虫を、王太子の体に忍ばせていたのだ。
毛1本あれば見えないほどの小ささだが、体には特殊な血が流れている。
サイラスが造り上げたものだった。
とり憑いている宿主に害意を持つものを認識すると、チクリとひと刺し、危険を宿主に教える。
それが、どれほど些細でも「怪しい」とわずかに思った程度であれ、虫は宿主を刺すのだ。
この虫の存在は、王太子には話していない。
代わりに王太子には、なるべく領域に深く入り込まないように言っておいた。
即座に「境」を越えれば、転移させられるからだ。
仮に大公に察知されずとも、時間は限られていた。
王太子を送り出してから3日が過ぎている。
そろそろ魔力が戻る時期だ。
遅かれ早かれ気づかれていたに違いない。
そのためサイラスは王太子に大きな期待はかけていなかったのだ。
サイラスの目算では、失敗と成功は8:2程度の割合だった。
失敗した際の、次の策もすでに考えていたし、準備もしている。
その準備は不要になったが、無駄も必要だと考えていた。
どんなことでも備えておかなければ「予定」が狂う。
通る道筋が違っても、行き着く先が同じであればいい。
それが「予定」というものだ。
備えを怠り、目的地に着けなくなるのが最も「最悪」なことだと、サイラスは認識している。
(あの動物を選んだのも正解でした。女性は、見た目に愛らしい生き物を好む傾向にありますし、この娘であれば追いかけようとするのも予測のうち)
一般的な貴族令嬢も小動物を愛玩することはあった。
だが、その動物が逃げたからといって追いかけるような真似はしない。
彼女だからこそ成功したともいえる。
(お似合いではないですか。私の予測の範囲を越えないという意味では)
サイラスは、倒れている2人の姿を、冷たい瞳に映していた。
心の中でだけ2人を嘲る
声に出さないのは、万一、王太子に聞かれでもしたら面倒なことになるからだ。
どういう時でもサイラスは「念のため」を、忘れない。
王太子の横にしゃがみこみ、その背に軽くふれた。
即座に王太子の姿が消える。
別の部屋に「念のため」移動させたのだ。
次に彼女の背中にもふれ、王太子とは違う部屋に移動させる。
そちらは中から扉を開くことはできない。
魔術を使っても開かない扉なので、魔術を使えないレティシアを閉じ込めておくには十分過ぎる堅固さだった。
「しかし……予定外は予定外なのでしょうが……使い途がなくはないですしね」
ちらりと、視線をそちらに向ける。
そこには来る予定になかった2人が転がっていた。
王太子たちと同じく意識を失っている。
執事とメイド長だと記憶にはあるが、あまり興味はない。
レティシアがあまりにも聞きわけがないようであれば、人質として使えなくもないかもしれない、と思った。
とはいえ、聞きわけの良くなる薬も用意している。
だから、人質が必要になるとは、本気では考えていないのだけれど。
「ああ、そうでした。あの方用の餌を用意しておりましたが……こちらのほうが、あの方も喜びそうですね。これも予定の範疇といたしましょうか」
2人の体にふれ、地下にある部屋へと転移させた。
あとは「あの方」が、好きにするだろう。
すぐに執事とメイドは、サイラスの脳裏から消える。
部屋を出て、王太子の元に向かった。
転移すればいいのだが、あえて歩いていく。
いずれにせよ王太子を目覚めさせ、この先の「すべきこと」を言い含めなくてはならない。
ただ、少しくらい自分の時間があってもいいだろうと考えたのだ。
廊下は石造りの簡素なものだった。
壁も石を積み上げて造られており、扉も頑丈なだけが取り柄の鉄扉。
ここはアンバス侯爵の持ち城なのだが、廃城同然になっている。
とはいえ、サイラスがここを選んだのには、もっと重要な理由があった。
古く、まだ魔術師の存在が明確になっていなかった頃、魔力により手の付けられなくなった者たちがいた。
魔力の暴走で暴れたり、暴走した魔力が周囲の者を巻き込んで殺してしまったり、というようなことだ。
そういう者を隔離しておくために建てられている。
すなわち、この城は魔力を疎外する構造になっているということ。
(大公様、あなたはどうやって孫娘をお探しになられますか?)
サイラスはジョシュア・ローエルハイドに、心底、憧れていた。
だからこそ、彼に一杯食わせることができたことで愉悦に浸っている。
あの偉大なジョシュア・ローエルハイドを出し抜いてやった、と。
同時に、彼に近づけた気がして心が高揚していた。
相反する感情のようでいて、サイラスの中では矛盾なく成立している。
そのため、ここまでの予定消化に満足を覚えていた。
(お膳立ては整いました。殿下にも役目を果たしてもらうとしましょう)
王太子を転移させた部屋に入り、ベッドに近づく。
まだ意識は戻っていなかったが、待つつもりはなかった。
王太子の顔の前で、手をサッサと振る。
すぐに眉間に皺を寄せ、王太子が薄目を開いた。
「殿下、お気づきになられましたか?」
体を起こそうとしている王太子の背中を支える。
早く頭をはっきりさせてもらいたい。
繰り返し瞬きをしている王太子に微笑みかけた。
「サイラス……俺は……」
王太子は、頭を横に何度か振ったあと、自分の手を見ている。
少し前まで変化していたため、まだ違和感があるのだろう。
変化前後の少しの間、その体に馴染もうとする感覚が続くのだ。
「……戻ったのか」
「はい。転移で空間を移動すると薬の効果が切れるのですよ」
変化の薬は薬でしかなく、魔術とは違う。
そのため強い魔術にさらされると効果が切れる。
たとえば変化中に怪我を負ったとして、そこに治癒の魔術をかけると元の姿に戻ってしまうのだ。
魔術での変化であれば、そうしたこともないのだけれど。
「首尾は上々です、殿下。あの娘は別の部屋で待たせております」
「待たせて……?」
正しく言うならば、捕らえている、ということになる。
が、曲がりなりにも王太子が人攫いの真似をしたとは言えない。
ただ、彼女がこの城にいるのも事実なのだ。
あとは王太子に「既成事実」を作らせるだけだった。
それで階段をひとつ、また上ることになる。
「先ほどは転移の反動で気を失っておりましたが、そろそろ目を覚ます頃ですね」
王太子は、何か考えているのか、じっと自分の手を見つめている。
良くない兆候だと感じた。
この期に及んで迷われても、こちらが迷惑する。
サイラスは顔をしかめたくなるのを我慢して、微笑みかけた。
「時間に猶予はありますが、そう長くもないのです。いずれ大公様に見つかるでしょうしね。それまでに、あの娘の意思を固めさせねばなりません」
サイラスの最終的な目的を達成するには、王太子の存在は欠かせない。
そのせいで、常に王太子の意思と行動を、策の軸にしなければならなかった。
もちろん王太子の意思や行動は、サイラスが望むままだ。
自由に操れるようにと、育てている。
王太子に、そうと気づかせないため、彼本人の意思であるかのように思い込ませてきてもいた。
実際には、王太子に意思などない。
「あの娘を手に入れたいのでしょう? ならば、道はこれしかないのです」
「しかし……」
「殿下」
反論など許す気はなかった。
自分の言う通りにしていればいいのだ。
今、手綱を放せば、これからの「予定」に支障をきたすことになる。
王太子と視線を合わせ、困ったように笑ってみせた。
「殿下は、あの娘を殺しかけました。たとえ、あの娘が殿下を許したとしても、大公様は、けして殿下をお許しにはなりませんよ」
「……わかっている」
サイラスは、しゃがみこんで王太子の両手を握る。
人は、逆説に心を動かされるものだ。
汚くするなと指図するよりも、きれいにしてほしいと頼む。
わからないのかと責めるよりも、わかってくれと諭す。
そんな簡単なことで、人の心は動くと知っていた。
「殿下が、あの娘をそこまでお望みでないのなら、計画はここまでにいたしましょう。後始末は私がいたしますから、心配されることは何もございません」
王太子が彼女を強く望んでいると、サイラスには、わかっている。
急速な転移だったため、意識を失ってしまったらしい。
サイラスは2人の近くに立っていた。
見下ろして、口元に笑みを浮かべる。
(ようやく少しは私の役に立ってくれましたねぇ)
王太子に命をかけさせるつもりはなかった。
うまくやれれば良し。
失敗したらしたでかまわないと思いながら送り出したのだ。
たいして期待もしていなかった。
王太子は、サイラスに魔力を与えるであろう存在。
ローエルハイドの孫娘より、ずっと価値がある。
即位前に死んでもらっては困る。
だから、ちょっとした細工を施していた。
小さな小さな虫を、王太子の体に忍ばせていたのだ。
毛1本あれば見えないほどの小ささだが、体には特殊な血が流れている。
サイラスが造り上げたものだった。
とり憑いている宿主に害意を持つものを認識すると、チクリとひと刺し、危険を宿主に教える。
それが、どれほど些細でも「怪しい」とわずかに思った程度であれ、虫は宿主を刺すのだ。
この虫の存在は、王太子には話していない。
代わりに王太子には、なるべく領域に深く入り込まないように言っておいた。
即座に「境」を越えれば、転移させられるからだ。
仮に大公に察知されずとも、時間は限られていた。
王太子を送り出してから3日が過ぎている。
そろそろ魔力が戻る時期だ。
遅かれ早かれ気づかれていたに違いない。
そのためサイラスは王太子に大きな期待はかけていなかったのだ。
サイラスの目算では、失敗と成功は8:2程度の割合だった。
失敗した際の、次の策もすでに考えていたし、準備もしている。
その準備は不要になったが、無駄も必要だと考えていた。
どんなことでも備えておかなければ「予定」が狂う。
通る道筋が違っても、行き着く先が同じであればいい。
それが「予定」というものだ。
備えを怠り、目的地に着けなくなるのが最も「最悪」なことだと、サイラスは認識している。
(あの動物を選んだのも正解でした。女性は、見た目に愛らしい生き物を好む傾向にありますし、この娘であれば追いかけようとするのも予測のうち)
一般的な貴族令嬢も小動物を愛玩することはあった。
だが、その動物が逃げたからといって追いかけるような真似はしない。
彼女だからこそ成功したともいえる。
(お似合いではないですか。私の予測の範囲を越えないという意味では)
サイラスは、倒れている2人の姿を、冷たい瞳に映していた。
心の中でだけ2人を嘲る
声に出さないのは、万一、王太子に聞かれでもしたら面倒なことになるからだ。
どういう時でもサイラスは「念のため」を、忘れない。
王太子の横にしゃがみこみ、その背に軽くふれた。
即座に王太子の姿が消える。
別の部屋に「念のため」移動させたのだ。
次に彼女の背中にもふれ、王太子とは違う部屋に移動させる。
そちらは中から扉を開くことはできない。
魔術を使っても開かない扉なので、魔術を使えないレティシアを閉じ込めておくには十分過ぎる堅固さだった。
「しかし……予定外は予定外なのでしょうが……使い途がなくはないですしね」
ちらりと、視線をそちらに向ける。
そこには来る予定になかった2人が転がっていた。
王太子たちと同じく意識を失っている。
執事とメイド長だと記憶にはあるが、あまり興味はない。
レティシアがあまりにも聞きわけがないようであれば、人質として使えなくもないかもしれない、と思った。
とはいえ、聞きわけの良くなる薬も用意している。
だから、人質が必要になるとは、本気では考えていないのだけれど。
「ああ、そうでした。あの方用の餌を用意しておりましたが……こちらのほうが、あの方も喜びそうですね。これも予定の範疇といたしましょうか」
2人の体にふれ、地下にある部屋へと転移させた。
あとは「あの方」が、好きにするだろう。
すぐに執事とメイドは、サイラスの脳裏から消える。
部屋を出て、王太子の元に向かった。
転移すればいいのだが、あえて歩いていく。
いずれにせよ王太子を目覚めさせ、この先の「すべきこと」を言い含めなくてはならない。
ただ、少しくらい自分の時間があってもいいだろうと考えたのだ。
廊下は石造りの簡素なものだった。
壁も石を積み上げて造られており、扉も頑丈なだけが取り柄の鉄扉。
ここはアンバス侯爵の持ち城なのだが、廃城同然になっている。
とはいえ、サイラスがここを選んだのには、もっと重要な理由があった。
古く、まだ魔術師の存在が明確になっていなかった頃、魔力により手の付けられなくなった者たちがいた。
魔力の暴走で暴れたり、暴走した魔力が周囲の者を巻き込んで殺してしまったり、というようなことだ。
そういう者を隔離しておくために建てられている。
すなわち、この城は魔力を疎外する構造になっているということ。
(大公様、あなたはどうやって孫娘をお探しになられますか?)
サイラスはジョシュア・ローエルハイドに、心底、憧れていた。
だからこそ、彼に一杯食わせることができたことで愉悦に浸っている。
あの偉大なジョシュア・ローエルハイドを出し抜いてやった、と。
同時に、彼に近づけた気がして心が高揚していた。
相反する感情のようでいて、サイラスの中では矛盾なく成立している。
そのため、ここまでの予定消化に満足を覚えていた。
(お膳立ては整いました。殿下にも役目を果たしてもらうとしましょう)
王太子を転移させた部屋に入り、ベッドに近づく。
まだ意識は戻っていなかったが、待つつもりはなかった。
王太子の顔の前で、手をサッサと振る。
すぐに眉間に皺を寄せ、王太子が薄目を開いた。
「殿下、お気づきになられましたか?」
体を起こそうとしている王太子の背中を支える。
早く頭をはっきりさせてもらいたい。
繰り返し瞬きをしている王太子に微笑みかけた。
「サイラス……俺は……」
王太子は、頭を横に何度か振ったあと、自分の手を見ている。
少し前まで変化していたため、まだ違和感があるのだろう。
変化前後の少しの間、その体に馴染もうとする感覚が続くのだ。
「……戻ったのか」
「はい。転移で空間を移動すると薬の効果が切れるのですよ」
変化の薬は薬でしかなく、魔術とは違う。
そのため強い魔術にさらされると効果が切れる。
たとえば変化中に怪我を負ったとして、そこに治癒の魔術をかけると元の姿に戻ってしまうのだ。
魔術での変化であれば、そうしたこともないのだけれど。
「首尾は上々です、殿下。あの娘は別の部屋で待たせております」
「待たせて……?」
正しく言うならば、捕らえている、ということになる。
が、曲がりなりにも王太子が人攫いの真似をしたとは言えない。
ただ、彼女がこの城にいるのも事実なのだ。
あとは王太子に「既成事実」を作らせるだけだった。
それで階段をひとつ、また上ることになる。
「先ほどは転移の反動で気を失っておりましたが、そろそろ目を覚ます頃ですね」
王太子は、何か考えているのか、じっと自分の手を見つめている。
良くない兆候だと感じた。
この期に及んで迷われても、こちらが迷惑する。
サイラスは顔をしかめたくなるのを我慢して、微笑みかけた。
「時間に猶予はありますが、そう長くもないのです。いずれ大公様に見つかるでしょうしね。それまでに、あの娘の意思を固めさせねばなりません」
サイラスの最終的な目的を達成するには、王太子の存在は欠かせない。
そのせいで、常に王太子の意思と行動を、策の軸にしなければならなかった。
もちろん王太子の意思や行動は、サイラスが望むままだ。
自由に操れるようにと、育てている。
王太子に、そうと気づかせないため、彼本人の意思であるかのように思い込ませてきてもいた。
実際には、王太子に意思などない。
「あの娘を手に入れたいのでしょう? ならば、道はこれしかないのです」
「しかし……」
「殿下」
反論など許す気はなかった。
自分の言う通りにしていればいいのだ。
今、手綱を放せば、これからの「予定」に支障をきたすことになる。
王太子と視線を合わせ、困ったように笑ってみせた。
「殿下は、あの娘を殺しかけました。たとえ、あの娘が殿下を許したとしても、大公様は、けして殿下をお許しにはなりませんよ」
「……わかっている」
サイラスは、しゃがみこんで王太子の両手を握る。
人は、逆説に心を動かされるものだ。
汚くするなと指図するよりも、きれいにしてほしいと頼む。
わからないのかと責めるよりも、わかってくれと諭す。
そんな簡単なことで、人の心は動くと知っていた。
「殿下が、あの娘をそこまでお望みでないのなら、計画はここまでにいたしましょう。後始末は私がいたしますから、心配されることは何もございません」
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