40 / 129
【side:政文】夏休みの予定と本音と建前。
しおりを挟む
翌日は隆臣から連絡が入ることもなく、いつも通りの1日が始まる。
羽琉のことを気にし過ぎると面倒になりそうだと自分のクラスで過ごしだ俺に「羽琉、休みだったよ」と告げられたのは、昼休みを学食で過ごしている時だった。
「燈哉、何か言ってたか?」
「何も言ってないし、そもそも話もしてない」
「羽琉からは?」
「メッセージ送ったけど既読付かない」
「体調、悪そうだったしな」
結局、新しい情報は何も無いようだ。
「帰り、うち来る?」
そう言ったのは伊織が羽琉の事しか考えていないことが面白くなかったから。ふたりで過ごせば少しくらい俺を見てくれるかもしれない、そんな淡い期待を抱いたのは独占欲と執着。
そして、夏休みに入ってしまえばしばらく会えなくなってしまう、それを避けたくて何でもいいから約束を取り付けたいという下心。
「夏休み、伊織は何か予定あるの?」
何度も来るうちにソファを定位置と決めた伊織は、今日もそこに収まっている。ソファといってもふたりがけの小さなものだから伊織がそこに座るときは自分はデスクの椅子を運び、そこに座る。
隣に座ってしまえば伊織に触れたくなってしまうため苦肉の策だ。
「夏休みの予定よりも羽琉の予定。
昨日、燈哉が言った予定って何だったのかな?」
スマホを触り、不機嫌さを継続させながら本当は理解しているはずのことを繰り返す。伊織だって、羽琉の言った予定が架空のものだと気付いてはいるはずだ。
「そんなの、羽琉の意地なんじゃないのか?今居のせいで体調崩したって思われたくないから予定ができたって言っただけだろ?」
帰りに寄ったコンビニで買ったお茶を飲みながら会話を進めるものの、そう言った俺に向ける視線は何か言いたげだ。俺が頑なに羽琉の意思を尊重すると言い続けることが気に入らないのだろう。
「羽琉が小さい子なら手を差し伸べる必要があるけど、羽琉だって高校生だぞ」
そう咎めても治らないのはそれならば自分が、と羽琉を守ろうとした時に制止する俺に対する不満の現れなのかもしれない。
「じゃあ、今日も体調不良なのかな」
「そうなんじゃないか?
最近、一段と調子悪そうだったし」
「燈哉はあんなに羽琉見てても何とも思わなかったのかな」
「近過ぎて気付いてないのかもな…」
近過ぎて気付いていないというよりも、気付いていても止めることができないというのが本音だろう。
今居に惹かれていても燈哉の羽琉に対する執着が無くなることはない。燈哉にしてみれば羽琉はもう自分のものなのだから、執拗なマーキングのせいでΩとしての本能を開花させつつある番候補を手放すことなんてできないのだろう。
「政文は羽琉とどうなりたいの?」
「どうって?」
「僕は…羽琉が燈哉を諦めたら羽琉のことを守りたいと思ってる」
「知ってるよ。
羽琉が伊織を選ぶならそれでいいと思うし」
「政文は?」
本質をついた質問に少しだけ考え込み、自分の意思を告げる。
「………多分、伊織の好きと、俺の守りたい気持ちは違うんじゃないかな。
俺は羽琉を守りたいと思うけど、羽琉が俺以外の誰かに守られるならそれでいいとも思う。羽琉が俺を選んだ時には守るけど、積極的に手を出そうとは思わない」
「でも、政文だって羽琉のこと好きなんだよね?」
「好きか嫌いかで言えばもちろん好きだな。ただ、伊織と同じ好きかと言われると違うのかも」
「それって、」
このまま話を続ければ言わなくていいことまで言ってしまう、そう思い伊織を納得させられるような言葉を探していた時にタイミングよく入ったメッセージの通知。自分から気が逸れたことに少しホッとするものの、俺との会話よりもスマホを優先した伊織に苛立ちを感じる。
「羽琉、もう夏休みだって」
「何の話?」
伊織の言葉の意味を理解できず聞き返せば「羽琉、入院したって」と言いながら画面を見せられる。
《今日から入院することになりました》
《このまま夏休みです》
スマホの画面を見せながら〈心配してた〉と伊織がメッセージを送る。
〈大丈夫?〉
〈政文も心配してる〉
〈って言うか、隣で見てる〉
《心配させてゴメン》
送るそばから付いた既読の文字と、羽琉からの謝罪。責めるわけではないけれど、無意識に追い詰めるようなメッセージを止めるためにスマホを奪い、宥めるための言葉を送る。
〈謝らないでいい〉
〈あ、これ政文ね〉
スマホを返すとそんなメッセージを送る伊織はどこか抜けていると思うけれど、羽琉に対して誠実であろうとしているように見えた。
「これって、電話できるのかな?」
「聞いてみれば?」
そう言ったけれど、何と送ろうか悩み始めた伊織をもどかしく思いストレートに聞いてみる。
〈羽琉、電話は無理?〉
《個室だから大丈夫》
それを見て即座に電話をに切り替える。文字を追うのも、文字を待つのも面倒だ。
『もしもし』
スピーカーモードにしたせいで聞こえてくる声。「「羽琉」」と声が重なったのは偶然。
なるべく穏やかに聞こえるように呼んだ名前と、その存在を確かめるように縋るように呼んだ名前。それぞれの執着が現れた声色。
何が面白かったのか、羽琉の笑い声が聞こえたせいで先程まで不機嫌な顔をしていたくせに、伊織の纏う空気が柔らかいものに変わる。
「何かおかしかった?」
柔らかい声に安心したのか、羽琉の声も柔らかい。こんなにも穏やかな会話は久しぶりだ。
『ちゃんと話すの、久しぶりだから嬉しい。
ごめんなさい。
ふたりが僕のこと気にしてくれてるの知ってて燈哉を選んで…』
「選んだんじゃ無くて選ばされたんだろ?」
言い淀んだ伊織に変わり、言葉を続ける。羽琉が自分で決めるべきだと言いながらも燈哉に選ばされていたのは明白だから。だからこそ伊織も何とかしたいと思っていたのだろう。
だけど、選ばされたとしていてもそこに羽琉の意志が介入しているのだからそれならそれでいいと思っていた。
だから、今、俺が口にしている言葉は羽琉を促すための言葉。
選ばされたのだとしても、それを、燈哉を選んだのは羽琉なのだから、最終的な決定権は燈哉ではなくて羽琉にあるのだと伝えるために。
「燈哉のマーキング、あれ何?
羽琉、入院するのあれのせいなのか?」
言いにくいことであっても促されれば言葉にしやすいことだってある。だから助けるために言った言葉。羽琉自身、自分の身体の変化に気付いていれば何か思うところもあるだろう。
それなのに返ってきた言葉は俺を脱力させるものだった。
『………入院するのは栄養失調』
この言葉は本当のことだとは限らない。俺たちを心配させないようにとわざと言っているのかもしれない。
そんな風に思うけれど、恥ずかしそうに、それでいて可笑しそうに言った声の明るさに本当の理由を聞く必要はないのかと思い直す。
「「羽琉の馬鹿」」
苦笑いと共に出た言葉がまたしても重なる。
「お見舞いって無理なんだよね?」
Ωの羽琉は専用のクリニックに通っていると言っていたからαである俺たちが来院することは不可能だろう。だけど確認するために伊織が言った言葉。
『そうだね、家族ならαでも入れるけどそうじゃないと番かパートナーしか入れないから』
「だよね。
隆臣さんは入れるの?」
『隆臣はβだし、家族扱いだから大丈夫』
「分かった」
「いつまで入院?」
『とりあえず夏休みに入ってもしばらくは病院みたい。
退院したら…もしかしたら学校変わるかもしれない』
穏やかに続いた会話の後で羽琉が爆弾を落とす。
動揺した伊織が立ち上がった拍子にテーブルに置いてあったペットボトルを倒してしまったため「伊織、落ち着け」と言ってはみたけれど、それが無理なことも理解している。
「え、何それ。
聞いてないんだけど?」
『………燈哉のこと、見たくないから。
でも、伊織と政文と離れるのは淋しいな』
責めるような声を出す伊織と、その声に言い訳をする羽琉。
「わかった、じゃあ退院したら遊びに行くよ」
突然の伊織の言葉に『え?』と羽琉が声を上げる。
「そんな驚くことか?」
羽琉が驚くのも理解できるし突然の伊織の提案に呆れるけれど、ここで否定することもできず伊織に乗ることにする。
今まで校外で会ったこともないのにそんなことが可能かとも思ったけれど、夏休みに伊織と過ごすことができるのなら悪い話じゃない。
『遊ぶって言われても、僕の家は人呼べないし』
困ったような声で答えた羽琉だったけど、その言葉に拒否するような響きは無かった。
羽琉のことを気にし過ぎると面倒になりそうだと自分のクラスで過ごしだ俺に「羽琉、休みだったよ」と告げられたのは、昼休みを学食で過ごしている時だった。
「燈哉、何か言ってたか?」
「何も言ってないし、そもそも話もしてない」
「羽琉からは?」
「メッセージ送ったけど既読付かない」
「体調、悪そうだったしな」
結局、新しい情報は何も無いようだ。
「帰り、うち来る?」
そう言ったのは伊織が羽琉の事しか考えていないことが面白くなかったから。ふたりで過ごせば少しくらい俺を見てくれるかもしれない、そんな淡い期待を抱いたのは独占欲と執着。
そして、夏休みに入ってしまえばしばらく会えなくなってしまう、それを避けたくて何でもいいから約束を取り付けたいという下心。
「夏休み、伊織は何か予定あるの?」
何度も来るうちにソファを定位置と決めた伊織は、今日もそこに収まっている。ソファといってもふたりがけの小さなものだから伊織がそこに座るときは自分はデスクの椅子を運び、そこに座る。
隣に座ってしまえば伊織に触れたくなってしまうため苦肉の策だ。
「夏休みの予定よりも羽琉の予定。
昨日、燈哉が言った予定って何だったのかな?」
スマホを触り、不機嫌さを継続させながら本当は理解しているはずのことを繰り返す。伊織だって、羽琉の言った予定が架空のものだと気付いてはいるはずだ。
「そんなの、羽琉の意地なんじゃないのか?今居のせいで体調崩したって思われたくないから予定ができたって言っただけだろ?」
帰りに寄ったコンビニで買ったお茶を飲みながら会話を進めるものの、そう言った俺に向ける視線は何か言いたげだ。俺が頑なに羽琉の意思を尊重すると言い続けることが気に入らないのだろう。
「羽琉が小さい子なら手を差し伸べる必要があるけど、羽琉だって高校生だぞ」
そう咎めても治らないのはそれならば自分が、と羽琉を守ろうとした時に制止する俺に対する不満の現れなのかもしれない。
「じゃあ、今日も体調不良なのかな」
「そうなんじゃないか?
最近、一段と調子悪そうだったし」
「燈哉はあんなに羽琉見てても何とも思わなかったのかな」
「近過ぎて気付いてないのかもな…」
近過ぎて気付いていないというよりも、気付いていても止めることができないというのが本音だろう。
今居に惹かれていても燈哉の羽琉に対する執着が無くなることはない。燈哉にしてみれば羽琉はもう自分のものなのだから、執拗なマーキングのせいでΩとしての本能を開花させつつある番候補を手放すことなんてできないのだろう。
「政文は羽琉とどうなりたいの?」
「どうって?」
「僕は…羽琉が燈哉を諦めたら羽琉のことを守りたいと思ってる」
「知ってるよ。
羽琉が伊織を選ぶならそれでいいと思うし」
「政文は?」
本質をついた質問に少しだけ考え込み、自分の意思を告げる。
「………多分、伊織の好きと、俺の守りたい気持ちは違うんじゃないかな。
俺は羽琉を守りたいと思うけど、羽琉が俺以外の誰かに守られるならそれでいいとも思う。羽琉が俺を選んだ時には守るけど、積極的に手を出そうとは思わない」
「でも、政文だって羽琉のこと好きなんだよね?」
「好きか嫌いかで言えばもちろん好きだな。ただ、伊織と同じ好きかと言われると違うのかも」
「それって、」
このまま話を続ければ言わなくていいことまで言ってしまう、そう思い伊織を納得させられるような言葉を探していた時にタイミングよく入ったメッセージの通知。自分から気が逸れたことに少しホッとするものの、俺との会話よりもスマホを優先した伊織に苛立ちを感じる。
「羽琉、もう夏休みだって」
「何の話?」
伊織の言葉の意味を理解できず聞き返せば「羽琉、入院したって」と言いながら画面を見せられる。
《今日から入院することになりました》
《このまま夏休みです》
スマホの画面を見せながら〈心配してた〉と伊織がメッセージを送る。
〈大丈夫?〉
〈政文も心配してる〉
〈って言うか、隣で見てる〉
《心配させてゴメン》
送るそばから付いた既読の文字と、羽琉からの謝罪。責めるわけではないけれど、無意識に追い詰めるようなメッセージを止めるためにスマホを奪い、宥めるための言葉を送る。
〈謝らないでいい〉
〈あ、これ政文ね〉
スマホを返すとそんなメッセージを送る伊織はどこか抜けていると思うけれど、羽琉に対して誠実であろうとしているように見えた。
「これって、電話できるのかな?」
「聞いてみれば?」
そう言ったけれど、何と送ろうか悩み始めた伊織をもどかしく思いストレートに聞いてみる。
〈羽琉、電話は無理?〉
《個室だから大丈夫》
それを見て即座に電話をに切り替える。文字を追うのも、文字を待つのも面倒だ。
『もしもし』
スピーカーモードにしたせいで聞こえてくる声。「「羽琉」」と声が重なったのは偶然。
なるべく穏やかに聞こえるように呼んだ名前と、その存在を確かめるように縋るように呼んだ名前。それぞれの執着が現れた声色。
何が面白かったのか、羽琉の笑い声が聞こえたせいで先程まで不機嫌な顔をしていたくせに、伊織の纏う空気が柔らかいものに変わる。
「何かおかしかった?」
柔らかい声に安心したのか、羽琉の声も柔らかい。こんなにも穏やかな会話は久しぶりだ。
『ちゃんと話すの、久しぶりだから嬉しい。
ごめんなさい。
ふたりが僕のこと気にしてくれてるの知ってて燈哉を選んで…』
「選んだんじゃ無くて選ばされたんだろ?」
言い淀んだ伊織に変わり、言葉を続ける。羽琉が自分で決めるべきだと言いながらも燈哉に選ばされていたのは明白だから。だからこそ伊織も何とかしたいと思っていたのだろう。
だけど、選ばされたとしていてもそこに羽琉の意志が介入しているのだからそれならそれでいいと思っていた。
だから、今、俺が口にしている言葉は羽琉を促すための言葉。
選ばされたのだとしても、それを、燈哉を選んだのは羽琉なのだから、最終的な決定権は燈哉ではなくて羽琉にあるのだと伝えるために。
「燈哉のマーキング、あれ何?
羽琉、入院するのあれのせいなのか?」
言いにくいことであっても促されれば言葉にしやすいことだってある。だから助けるために言った言葉。羽琉自身、自分の身体の変化に気付いていれば何か思うところもあるだろう。
それなのに返ってきた言葉は俺を脱力させるものだった。
『………入院するのは栄養失調』
この言葉は本当のことだとは限らない。俺たちを心配させないようにとわざと言っているのかもしれない。
そんな風に思うけれど、恥ずかしそうに、それでいて可笑しそうに言った声の明るさに本当の理由を聞く必要はないのかと思い直す。
「「羽琉の馬鹿」」
苦笑いと共に出た言葉がまたしても重なる。
「お見舞いって無理なんだよね?」
Ωの羽琉は専用のクリニックに通っていると言っていたからαである俺たちが来院することは不可能だろう。だけど確認するために伊織が言った言葉。
『そうだね、家族ならαでも入れるけどそうじゃないと番かパートナーしか入れないから』
「だよね。
隆臣さんは入れるの?」
『隆臣はβだし、家族扱いだから大丈夫』
「分かった」
「いつまで入院?」
『とりあえず夏休みに入ってもしばらくは病院みたい。
退院したら…もしかしたら学校変わるかもしれない』
穏やかに続いた会話の後で羽琉が爆弾を落とす。
動揺した伊織が立ち上がった拍子にテーブルに置いてあったペットボトルを倒してしまったため「伊織、落ち着け」と言ってはみたけれど、それが無理なことも理解している。
「え、何それ。
聞いてないんだけど?」
『………燈哉のこと、見たくないから。
でも、伊織と政文と離れるのは淋しいな』
責めるような声を出す伊織と、その声に言い訳をする羽琉。
「わかった、じゃあ退院したら遊びに行くよ」
突然の伊織の言葉に『え?』と羽琉が声を上げる。
「そんな驚くことか?」
羽琉が驚くのも理解できるし突然の伊織の提案に呆れるけれど、ここで否定することもできず伊織に乗ることにする。
今まで校外で会ったこともないのにそんなことが可能かとも思ったけれど、夏休みに伊織と過ごすことができるのなら悪い話じゃない。
『遊ぶって言われても、僕の家は人呼べないし』
困ったような声で答えた羽琉だったけど、その言葉に拒否するような響きは無かった。
53
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
奇跡に祝福を
善奈美
BL
家族に爪弾きにされていた僕。高等部三学年に進級してすぐ、四神の一つ、西條家の後継者である彼が記憶喪失になった。運命であると僕は知っていたけど、ずっと避けていた。でも、記憶がなくなったことで僕は彼と過ごすことになった。でも、記憶が戻ったら終わり、そんな関係だった。
※不定期更新になります。
本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
本日、私は大切な人達を2人同時に失います
<子供の頃から大好きだった幼馴染が恋する女性は私の5歳年上の姉でした。>
両親を亡くし、私を養ってくれた大切な姉に幸せになって貰いたい・・・そう願っていたのに姉は結婚を約束していた彼を事故で失ってしまった。悲しみに打ちひしがれる姉に寄り添う私の大好きな幼馴染。彼は決して私に振り向いてくれる事は無い。だから私は彼と姉が結ばれる事を願い、ついに2人は恋人同士になり、本日姉と幼馴染は結婚する。そしてそれは私が大切な2人を同時に失う日でもあった―。
※ 本編完結済。他視点での話、継続中。
※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています
※ 河口直人偏から少し大人向けの内容になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる