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大輝
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「紗凪さあ、最近何か変わったことない?」
手紙を出し、紗凪から何か連絡があるかと期待していたのにその様子に変化は無く、相変わらずその口からは『貴哉』という名前が愛おしそうに紡がれる。
紗凪の姉はあの写真を見ていないのだろうか。
もしも見たのなら多少なりとも気にするはずなのにと思い、痺れを切らして自分から聞いてみる。
「変わったこと?
新しい出向先に行くのは来週からだから変わるならそれからかな?」
「そうじゃなくて、」
「それ以外は特に無いよ」
少し考える様子を見せたけど本当に思い当たることは無いようで、次の出向先の資料を見ながら「大輝は何か変わったことあったの?」と呑気な声を出す。
「彼女とは順調?」
上で音がしたのか聞こえたのか、そう言ってニヤニヤするのが面白くなくて「紗凪こそ、貴哉さんと仲良くしてる?」と聞き返せば顔を真っ赤にして「名前、言うなよ、」と文句を言う。
貴哉と付き合うことをオレに報告しておいて、それなのにそんな反応はないだろうと思うけれど、【貴哉】が特別であって同性と付き合っていることを受け入れているわけではないのかもしれない。
だからこそ、オレ以外のいる空間、彼女のいるこの時にその名前を出すことを嫌がったのがしれない。
気に入らない。
人に言えない関係なのに、それなのにオレにだけ伝えたのは信頼してくれているからなのだろう。だけどその信頼はオレを苛立たせる。信頼しているオレとこの先も付き合いが続くのなら彼女に貴哉の存在を知られることだって視野に入れておくべきだ。
それなのに彼女の存在を気にするような、彼女の気配がするだけで口を噤むような、そんな関係なら壊れてしまえばいい。
オレのしていることは無駄なのかもしれないと思いつつも、定期的に2人の写真を紗凪の姉に送り続ける。
何か少しでも2人の関係にヒビが入ればと思い始めた行動だったけれど、何の効果もないことには薄々気付いていた。だけど、少しでも可能性があるかもしれないと思ってしまい止めることができない。
変化があったのはあの噂が現実味を帯びてきてから。
⌘⌘⌘
「ねえ、大輝はあの噂どう思う?」
先に口にしたのは紗凪だった。
「アレだろう、世界が終わるとかいうやつ」
「そうそう、本当なのかな」
言葉では不安そうなことを言っているけれど、その表情はどちらかというと明るい。言葉と表情が合っていないから本気にはしていないのだろう。
「あれ、噂の出所どこなんだろうな。
それによって信憑性も増すと思うけど…知ってる?」
「知らない。
でもどこ行ってもその話聞くし、なんか意図的に広められてるみたいだよね」
はじめはそんな感じで始まった噂についての会話。
紗凪もはじめは本気にしていなかったのだろう。少しずつ仕事に影響が出てきても「そんなはずないのにね」とPCに向かいながら苦笑いを見せる。
「でも本当に終わるとしたら、紗凪はどうする?」
「どうするって、実家に帰るとか」
「どうだろう。
実家は姉さんたちがいるから僕が帰っても邪魔なんじゃないかな。家族に会いたい気持ちが無いわけじゃないど…でもまあ、終わらないだろうし。
大輝は?」
「オレもまあ変わらないかな。
この家でその日を迎えるのも良いんじゃない?
何なら紗凪も来る?」
「それ、彼女さんに怒られるよ?
それに、貴哉もいるし」
「そうだよな。
家族かパートナーかって言われたら…パートナー選ぶよな」
それが当たり前だというようにそう口にしたけれど、パートナーだというのならオレと紗凪の仕事の上での関係は、貴哉と過ごした期間よりも長い。
当然だけど紗凪と過ごした時間と彼女と過ごした時間を考えても長いのは紗凪だ。
私生活のパートナーではなくて仕事の上でのパートナーだけど、それでもその関係性を考えれば俺を選んでくれてもいいのにと捻くれたことを考えてしまう。
彼女との関係は相変わらずで付き合い自体は続いている。だけど繁盛期に実家に戻るのは相変わらずだし、具体的な将来の話は出ていない。
紗凪への想いを捨てきれないオレはともかく、彼女からそんな話が出てもおかしくないとは思うものの、その口からは結婚の【け】の字も出ない。
何も言わないことをいい事にその関係を進めることもなく解消することもなく、ずるずると交際期間だけを伸ばしていくことが良いことだとは思っていないけれど、それでもあと一歩を踏み出すことができないのは未練なのだろう。
自分の思いに蓋をせず伝えていれば、もしかしたら自分にも望みがあったかもしれないのに。
そんな想いを捨てることができない。
噂は無くなることなく、やがて具体的な日にちまで囁かれるようになる。
はじめは噂レベルだった話を雑誌が特集するようになり、やがてテレビが特集を組み噂が噂でなくなっていく。
全ての人が信じるわけではないけれど、全ての人が信じないわけじゃない。
仕事にも影響が出始めて万が一に備えて何があってもいいようにと前倒しの依頼が増えていく。
事務所でできる仕事は自分が一手に引き受け、紗凪には続けて出向先に行ってもらう。事務所での仕事は終わりが見えず、寝ている時間以外はほぼほぼPCに向かう毎日を続けるうちに、気付けば彼女が荷物をまとめていた。
「やっぱり一緒にいたいのは大輝じゃないって気付いちゃったから。
世界が本当に終わるなら、一緒にいたい相手は大輝じゃない」
そう言った彼女の手にはスーツケースが握られていたけれど、少し長めの旅行用のそれで事足りるほどしか私物を置いてなかったのかと、どうでもいいことを考える。引き止めようとも思わなかった。
オレだって最後の日に一緒にいたい相手は彼女じゃないのだから、引き止めることも責めることもできない。
「そっか。
その人とは一緒にいられそうなの?」
「無理だと思う。
でも、世界が終わるならその前にちゃんと終わらせておきたいから。
大輝もちゃんと伝えたほうがいいよ、紗凪さんに」
突然出た紗凪の名前に驚かされる。
「別に2人が付き合ってるなんて思ってないし、紗凪さんは気付いてないと思うけど…女の勘?
って言うか、初めて見た時に自分と似てて驚いた」
驚いて何も言えないオレにそう言って笑うともう一度言葉を続ける。
「別に嫌じゃなかったし、私だって大輝のこと代わりにしたようなもんだし。
あ、でも彼と大輝は似てないからね。
ただ、彼のこと忘れたくて付き合ってみたけどお互いに先のこと考えられないでしょ?
このまま一緒にいるだけなら良いけど結婚したいとは思わないし、大輝の子ども産みたいとは思わないし。
だから、ちょうど良かったんだよ。
相手ね、転勤で遠くに行くけど仕事辞めてまで着いて行く気になれなかったんだ、その時は。
世界が終わるならキャリアよりも彼を選べば良かったかなって、今になって後悔してる。
だから取り敢えず会いに行ってくる。
もう彼女がいるみたいどけど…最後なんだからちゃんと終わらせてくるよ」
「………それ、やめた方がいいと思うよ?」
彼女の勝手な言い分に呆れるけれど、「ちゃんと振られて諦めてくるよ。そしたら世界が終わるよりも先に私が終わるけど、未練が無くなってスッキリして終われそうじゃない?」なんて笑われた。
そこで自分が選ばれたらどうするのかと聞いても「そんな事ないから大丈夫」と言われてしまった。
「未練を断ち切るために行ってくるの。
私は私の世界をちゃんと終わらせて新しい世界で生きるの。
だから、大輝とはこれで終わらせる。
ごめんね」
「ごめんねって、こっちこそ、ごめん」
「良いんだって、私だって代わりにしてたし。
それに実家にいると親が色々煩くない?だから避難場所があって助かったって言うのも本音。
大輝とは相性も良かったしね」
そう言ってニヤリと笑う。
「………そういう事を口にするとこ、嫌いじゃなかったよ」
もう彼女はオレに会う気は無いようだし、オレも彼女がそう決めたのならこちらから連絡することもないだろう。だからあえて過去形にしておく。
彼女もオレの言葉の意味に気が付いているのだろう。
「私も、色々と嫌いじゃなかったよ。
じゃあね、ばいばい」
色々が何を指すのか気になったけど、笑顔でそう言って手を振った彼女に手を上げて答える。
彼女のことは嫌いではなかったし、好きか嫌いかと聞かれればちゃんと好きだったと答えるだろう。ただ、その好きが紗凪に対する好きを超えなかっただけ。
それはきっと彼女も同じで、お互いに無意識に気持ちにストップをかけていたのかもしれない。
これがオレの二度目の終わり。
胸が痛むこともないし、なるようになったのだと思っただけだったけれど、彼女の気配がしない家は紗凪が出て行った時とは違い静けさを感じる。
紗凪が出て行った時のように残された気配を逃したくないとは思わないけれど、彼女の生活音はオレにとって心地よい音だったのだと今になって気付く。
「ひとりで終わるのも悪くないかな」
そうだ、最後の日にはあの部屋で紗凪を想いながら過ごそう。
彼女が出て行ったのだからドアにわざわざ付けた鍵も外してしまおう。
その気配も、その香りも残っていないけれど、それでも紗凪の過ごした部屋で最後を過ごすのは悪くないかもしれない。
手紙を出し、紗凪から何か連絡があるかと期待していたのにその様子に変化は無く、相変わらずその口からは『貴哉』という名前が愛おしそうに紡がれる。
紗凪の姉はあの写真を見ていないのだろうか。
もしも見たのなら多少なりとも気にするはずなのにと思い、痺れを切らして自分から聞いてみる。
「変わったこと?
新しい出向先に行くのは来週からだから変わるならそれからかな?」
「そうじゃなくて、」
「それ以外は特に無いよ」
少し考える様子を見せたけど本当に思い当たることは無いようで、次の出向先の資料を見ながら「大輝は何か変わったことあったの?」と呑気な声を出す。
「彼女とは順調?」
上で音がしたのか聞こえたのか、そう言ってニヤニヤするのが面白くなくて「紗凪こそ、貴哉さんと仲良くしてる?」と聞き返せば顔を真っ赤にして「名前、言うなよ、」と文句を言う。
貴哉と付き合うことをオレに報告しておいて、それなのにそんな反応はないだろうと思うけれど、【貴哉】が特別であって同性と付き合っていることを受け入れているわけではないのかもしれない。
だからこそ、オレ以外のいる空間、彼女のいるこの時にその名前を出すことを嫌がったのがしれない。
気に入らない。
人に言えない関係なのに、それなのにオレにだけ伝えたのは信頼してくれているからなのだろう。だけどその信頼はオレを苛立たせる。信頼しているオレとこの先も付き合いが続くのなら彼女に貴哉の存在を知られることだって視野に入れておくべきだ。
それなのに彼女の存在を気にするような、彼女の気配がするだけで口を噤むような、そんな関係なら壊れてしまえばいい。
オレのしていることは無駄なのかもしれないと思いつつも、定期的に2人の写真を紗凪の姉に送り続ける。
何か少しでも2人の関係にヒビが入ればと思い始めた行動だったけれど、何の効果もないことには薄々気付いていた。だけど、少しでも可能性があるかもしれないと思ってしまい止めることができない。
変化があったのはあの噂が現実味を帯びてきてから。
⌘⌘⌘
「ねえ、大輝はあの噂どう思う?」
先に口にしたのは紗凪だった。
「アレだろう、世界が終わるとかいうやつ」
「そうそう、本当なのかな」
言葉では不安そうなことを言っているけれど、その表情はどちらかというと明るい。言葉と表情が合っていないから本気にはしていないのだろう。
「あれ、噂の出所どこなんだろうな。
それによって信憑性も増すと思うけど…知ってる?」
「知らない。
でもどこ行ってもその話聞くし、なんか意図的に広められてるみたいだよね」
はじめはそんな感じで始まった噂についての会話。
紗凪もはじめは本気にしていなかったのだろう。少しずつ仕事に影響が出てきても「そんなはずないのにね」とPCに向かいながら苦笑いを見せる。
「でも本当に終わるとしたら、紗凪はどうする?」
「どうするって、実家に帰るとか」
「どうだろう。
実家は姉さんたちがいるから僕が帰っても邪魔なんじゃないかな。家族に会いたい気持ちが無いわけじゃないど…でもまあ、終わらないだろうし。
大輝は?」
「オレもまあ変わらないかな。
この家でその日を迎えるのも良いんじゃない?
何なら紗凪も来る?」
「それ、彼女さんに怒られるよ?
それに、貴哉もいるし」
「そうだよな。
家族かパートナーかって言われたら…パートナー選ぶよな」
それが当たり前だというようにそう口にしたけれど、パートナーだというのならオレと紗凪の仕事の上での関係は、貴哉と過ごした期間よりも長い。
当然だけど紗凪と過ごした時間と彼女と過ごした時間を考えても長いのは紗凪だ。
私生活のパートナーではなくて仕事の上でのパートナーだけど、それでもその関係性を考えれば俺を選んでくれてもいいのにと捻くれたことを考えてしまう。
彼女との関係は相変わらずで付き合い自体は続いている。だけど繁盛期に実家に戻るのは相変わらずだし、具体的な将来の話は出ていない。
紗凪への想いを捨てきれないオレはともかく、彼女からそんな話が出てもおかしくないとは思うものの、その口からは結婚の【け】の字も出ない。
何も言わないことをいい事にその関係を進めることもなく解消することもなく、ずるずると交際期間だけを伸ばしていくことが良いことだとは思っていないけれど、それでもあと一歩を踏み出すことができないのは未練なのだろう。
自分の思いに蓋をせず伝えていれば、もしかしたら自分にも望みがあったかもしれないのに。
そんな想いを捨てることができない。
噂は無くなることなく、やがて具体的な日にちまで囁かれるようになる。
はじめは噂レベルだった話を雑誌が特集するようになり、やがてテレビが特集を組み噂が噂でなくなっていく。
全ての人が信じるわけではないけれど、全ての人が信じないわけじゃない。
仕事にも影響が出始めて万が一に備えて何があってもいいようにと前倒しの依頼が増えていく。
事務所でできる仕事は自分が一手に引き受け、紗凪には続けて出向先に行ってもらう。事務所での仕事は終わりが見えず、寝ている時間以外はほぼほぼPCに向かう毎日を続けるうちに、気付けば彼女が荷物をまとめていた。
「やっぱり一緒にいたいのは大輝じゃないって気付いちゃったから。
世界が本当に終わるなら、一緒にいたい相手は大輝じゃない」
そう言った彼女の手にはスーツケースが握られていたけれど、少し長めの旅行用のそれで事足りるほどしか私物を置いてなかったのかと、どうでもいいことを考える。引き止めようとも思わなかった。
オレだって最後の日に一緒にいたい相手は彼女じゃないのだから、引き止めることも責めることもできない。
「そっか。
その人とは一緒にいられそうなの?」
「無理だと思う。
でも、世界が終わるならその前にちゃんと終わらせておきたいから。
大輝もちゃんと伝えたほうがいいよ、紗凪さんに」
突然出た紗凪の名前に驚かされる。
「別に2人が付き合ってるなんて思ってないし、紗凪さんは気付いてないと思うけど…女の勘?
って言うか、初めて見た時に自分と似てて驚いた」
驚いて何も言えないオレにそう言って笑うともう一度言葉を続ける。
「別に嫌じゃなかったし、私だって大輝のこと代わりにしたようなもんだし。
あ、でも彼と大輝は似てないからね。
ただ、彼のこと忘れたくて付き合ってみたけどお互いに先のこと考えられないでしょ?
このまま一緒にいるだけなら良いけど結婚したいとは思わないし、大輝の子ども産みたいとは思わないし。
だから、ちょうど良かったんだよ。
相手ね、転勤で遠くに行くけど仕事辞めてまで着いて行く気になれなかったんだ、その時は。
世界が終わるならキャリアよりも彼を選べば良かったかなって、今になって後悔してる。
だから取り敢えず会いに行ってくる。
もう彼女がいるみたいどけど…最後なんだからちゃんと終わらせてくるよ」
「………それ、やめた方がいいと思うよ?」
彼女の勝手な言い分に呆れるけれど、「ちゃんと振られて諦めてくるよ。そしたら世界が終わるよりも先に私が終わるけど、未練が無くなってスッキリして終われそうじゃない?」なんて笑われた。
そこで自分が選ばれたらどうするのかと聞いても「そんな事ないから大丈夫」と言われてしまった。
「未練を断ち切るために行ってくるの。
私は私の世界をちゃんと終わらせて新しい世界で生きるの。
だから、大輝とはこれで終わらせる。
ごめんね」
「ごめんねって、こっちこそ、ごめん」
「良いんだって、私だって代わりにしてたし。
それに実家にいると親が色々煩くない?だから避難場所があって助かったって言うのも本音。
大輝とは相性も良かったしね」
そう言ってニヤリと笑う。
「………そういう事を口にするとこ、嫌いじゃなかったよ」
もう彼女はオレに会う気は無いようだし、オレも彼女がそう決めたのならこちらから連絡することもないだろう。だからあえて過去形にしておく。
彼女もオレの言葉の意味に気が付いているのだろう。
「私も、色々と嫌いじゃなかったよ。
じゃあね、ばいばい」
色々が何を指すのか気になったけど、笑顔でそう言って手を振った彼女に手を上げて答える。
彼女のことは嫌いではなかったし、好きか嫌いかと聞かれればちゃんと好きだったと答えるだろう。ただ、その好きが紗凪に対する好きを超えなかっただけ。
それはきっと彼女も同じで、お互いに無意識に気持ちにストップをかけていたのかもしれない。
これがオレの二度目の終わり。
胸が痛むこともないし、なるようになったのだと思っただけだったけれど、彼女の気配がしない家は紗凪が出て行った時とは違い静けさを感じる。
紗凪が出て行った時のように残された気配を逃したくないとは思わないけれど、彼女の生活音はオレにとって心地よい音だったのだと今になって気付く。
「ひとりで終わるのも悪くないかな」
そうだ、最後の日にはあの部屋で紗凪を想いながら過ごそう。
彼女が出て行ったのだからドアにわざわざ付けた鍵も外してしまおう。
その気配も、その香りも残っていないけれど、それでも紗凪の過ごした部屋で最後を過ごすのは悪くないかもしれない。
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