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紗羅 1
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駐車場の出口で貴哉を車に乗り、地元とは逆の方向に車を走らせるように告げる。
相変わらず貴哉は私に従順で、重ねた手に誘うように指を這わせればその瞳に欲が灯る。少し苛ついていめるのは昂る自分を抑えようとしているからかもしれない。
そんな反応が嬉しくて、今でも【女】として見られることに喜びを感じ、心が満たされていく。
「ねえ、あそこ可愛くて良いんじゃない?」
車を走らせている貴哉は周囲を見回す余裕はないと思い、二人で過ごすための場所を探していた私は目当ての建物を見付けて声をかける。今までも何軒か通り越したけれど、やっと気に入った建物を見付けてたせいで少し浮かれてしまう。
学生の頃は何回か利用したことがあったけれど、就職してからはお互いの部屋で過ごしていたから必要無かったし、結婚してからだって利用することはなかったけれど、これから過ごす時間には行為に特化したこの場所は最適で、だけど少しだけあの頃に思いを馳せたかったから似たような建物を探していたんだ。
貴哉としか利用したことのない行為だけのためのこの場所で過ごすのだから、少しでもあの頃の気分を味わいたいと思うのは悪くないはずだ。
「ちょっと、入りにくくない?」
その可愛らしい建物に少しだけ躊躇した貴哉だったけど、「どうせ車なんだし、部屋に入るまで誰とも会わないんだし。せっかくなら可愛いところにしようよ」
と望めばその建物に車を向けてくれる。
あの頃利用した建物を覚えていないのかもしれないけれど、私の希望を叶えてくれる貴哉はあの頃と変わらず優しいままだった。
駐車場は適度に混んでいて、入り口近くに車を止めることができず少し歩いたけれど、幸いにも誰かと鉢合わせることもなかった。車の量に比例するように使用された部屋も多くてどの部屋を選ぼうか迷うけれど、露天風呂のある部屋はどうかと様子を伺えば異論を唱えることなくその部屋を選んでくれる。他の部屋に比べると少し高いけれど、久しぶりに二人で過ごすのだからこれくらい許されるだろう。
貴哉とふたりで旅行に行ったことなんてなかったから、露天風呂で非日常を味わうのも悪くない。
部屋に向かう間も指を絡ませ、貴哉に寄り添う。あの頃と変わらない香りは私を昂らせる。いつもならこの場所は紗凪の場所なのだろうけれど、こんな時に私を選び、私の元に来たことをどう思っているのだろう。
ざまあみろ。
紗凪はきっとひとり寂しく過ごしているのだろうと考えると溜飲が下がる。
ひとり淋しく過ごす紗凪と違い、私は今から貴哉と楽しい時間を過ごすのだから。
選んだ部屋に入った途端にキスをせがんだのは貴哉をもっと感じたかったから。そして、紗凪から取り上げたのだと実感したかったから。
「ずっと会いたかったの」
貴哉の首に腕を回し、唇を押し当てる。啄むようなキスを繰り返し、官能を高めようとするけれど、もっと深いキスを強請ろうとしたのにそっと身体を離されてしまった。
「何で?」
思わずそう言ってしまった私に「とりあえず入ろう」と優しい笑みを見せた貴哉は私の不満を見越してそう告げる。
私はこのままこの場所で少し触れ合いたいと思っていたためその温度差に少し淋しくなるけれど、中断した行為にそれを告げるのも躊躇われ仕方なく靴を脱ぐ。
なりふり構わず求められたいと思ってしまったけれど、そんな年ではないと思い知らされた気分になる。あの頃に戻った気分でいたけれど、あの頃には戻れないのだ。
それでも少しでも現実から目を背けたくて、部屋に入るともう一度キスをねだってみる。
「貴哉、お願い」
もう我慢する気もなかったし、ただただ貴哉を求めた。貴哉に求められたいと願い、その身体を請う。
啄むだけのキスでは物足りないと舌を伸ばし、唇をぺろりと舐めてみる。口を開けて欲しくて舌を差し入れようと試みれば、噛み付くように舌を絡め取られた。
この場所で、その先にすることなんてひとつしかない。
久しぶりに会ったのにゆっくり話すこともせず、唇を重ねる合間にお互いの服を脱がせ合い、そのままベッドに傾れ込む。どちらが押し倒したのか、どちらが押し倒されたのかなんて覚えていないほどに求め合い、求められるがままに快楽を受け入れる。
身体中に這わされる舌に昂められる快感。触れられた肌は熱を持ち、久しぶりの愛撫に無意識に「もっと、」と吐息が漏れてしまう。
長い間触れられることのなかった身体は隠すことなく悦びを伝え、貴哉を昂らせる。
夫と身体を重ねた回数なんて手足の指で数えられるほどかもしれない。
結婚を決める前に検査を受けてもらい、異常が無いことで受け入れた縁談だったから恋人としての期間なんてほとんどなかった。
顔を合わせるのは式の準備や今後の生活のことを話し合うためで、ふたりで食事くらいはしたけれど、出かけることはしなかった。同級生であったせいで中途半端にお互いを知っているせいで気恥ずかしさもあったから。
ふたりで打ち合わせをしていても淡々としたもので、甘い雰囲気になることもない。だから、身体を重ねたのは結婚式の夜、いわゆる初夜が初めてのことだった。
夫とのマニュアル通りの型にはまったセックスに満たされることは無かった。貴哉との最後が満たされるものだっただけに物足りなさしかない行為に自分の願望を伝えようかと思い始めた時に孕み、お腹の子に何かあったら怖いからという理由で無くなった夫との触れ合い。
病院で許可が出たと言っても頑なに拒否した夫は、紗柚が生まれてからも私に触れようとはしなかった。
第二子、第三子を望んではいないけれど、行為自体を望んでいないわけではなかった。だから、夫が避妊のために手術することに抵抗があるのなら自分が処置をすると言っても私の体に負担をかけたくないと言われてしまい、身動きが取れなくなる。薬を飲むと言っても副作用が無いわけじゃないから心配だと言われれば、それ以上強く願うこともできなかった。
それなら避妊具を使い、できにくい日にしたらいいのではないかと思うけれど、紗柚が寝ている横で行為に及ぶ気になれないと言われれば何も言えなくなってしまう。
相手のことを好きだという気持ちがあれば自然と行為に結びつくはずだし、夫はまだまだ若い。それなのに私との行為を拒絶するのはそういう相手がいるのかもと疑いもするけれど、毎日義実家に向かい、決まった時間に帰ってくる夫には隠れて誰かに会う時間なんて無いはずだ。
夫に特定の相手がいないのならいつかは求めてくるだろうと思っていたけれど夫から求められることはなく、女としての喜びを与えられることのないまま枯れていくのかと思うと虚しくて、少しでも【女】として見て欲しくて外に出るようになっていく。
幼稚園のPTAは母親ばかりで面白くなかったけれど、小学生になると父親も参加するようになるためその視線を集めるために自分を磨き続けた。
自分に似合う髪型と髪色。
綺麗に手入れされたネイル。
肌の手入れだって怠らない。
他の人よりも飛び抜けてしまうと悪目立ちするからあからさまな煌びやかさは求めないけれど、『あの綺麗なお母さん、誰だっけ?』と言われるようなポジションを目指した。
出る杭は打たれるのだから、打たれるほどに出なければ良いだけのこと。
控えめに仕事をこなし、声をかけられれば笑顔で対応する。そんなことを繰り返すうちに声をかけやすい人と認識され、男性から声をかけられることも増えていく。
それは教師だったり、誰かの父親だったり、あからさまな誘いに応じる気はないけれど、それでも自分のことを【女】として気遣ってもらえることが嬉しかった。だけど、そんなことでしか【女】としての実感を得られないことに惨めさも感じていた。
だから。
だから貴哉と紗凪の写真を見た時に、貴哉が言う【彼女】が紗凪だと気付いた時に憤りを感じたのだ。
私が諦めた貴哉の隣に立ち、私が与えられることのない愛を与えられることが許せなかった。
欲を満たすことのない生活を送る私と違い、貴哉と身体を重ねるであろう紗凪を憎みさえした。
貴哉に向かって向けられる幸せそうな微笑みに爪を立てたのは、あの頃の、幸せになれると信じていた自分と重ねてしまったから。だって、錯覚してしまうほどに紗凪と私は似ていたんだ。
無くしてしまった幸せが手に入ったような錯覚をしたくなくて、その顔を傷付ける。私じゃないのだと、自分に言い聞かせるために何度も何度も爪を立て、ネイルが剥がれても傷付け続けた。
化粧を落とせば同じ顔なのに、それなのに愛される紗凪を苦しめたかった。
いつもいつも私のモノを奪い去り、それを当たり前のように享受することが許せなかった。
だから…、奪うことにしただけのこと。
私から奪い続けたのだから、ひとつくらい奪ってもいいはずなのだから。
相変わらず貴哉は私に従順で、重ねた手に誘うように指を這わせればその瞳に欲が灯る。少し苛ついていめるのは昂る自分を抑えようとしているからかもしれない。
そんな反応が嬉しくて、今でも【女】として見られることに喜びを感じ、心が満たされていく。
「ねえ、あそこ可愛くて良いんじゃない?」
車を走らせている貴哉は周囲を見回す余裕はないと思い、二人で過ごすための場所を探していた私は目当ての建物を見付けて声をかける。今までも何軒か通り越したけれど、やっと気に入った建物を見付けてたせいで少し浮かれてしまう。
学生の頃は何回か利用したことがあったけれど、就職してからはお互いの部屋で過ごしていたから必要無かったし、結婚してからだって利用することはなかったけれど、これから過ごす時間には行為に特化したこの場所は最適で、だけど少しだけあの頃に思いを馳せたかったから似たような建物を探していたんだ。
貴哉としか利用したことのない行為だけのためのこの場所で過ごすのだから、少しでもあの頃の気分を味わいたいと思うのは悪くないはずだ。
「ちょっと、入りにくくない?」
その可愛らしい建物に少しだけ躊躇した貴哉だったけど、「どうせ車なんだし、部屋に入るまで誰とも会わないんだし。せっかくなら可愛いところにしようよ」
と望めばその建物に車を向けてくれる。
あの頃利用した建物を覚えていないのかもしれないけれど、私の希望を叶えてくれる貴哉はあの頃と変わらず優しいままだった。
駐車場は適度に混んでいて、入り口近くに車を止めることができず少し歩いたけれど、幸いにも誰かと鉢合わせることもなかった。車の量に比例するように使用された部屋も多くてどの部屋を選ぼうか迷うけれど、露天風呂のある部屋はどうかと様子を伺えば異論を唱えることなくその部屋を選んでくれる。他の部屋に比べると少し高いけれど、久しぶりに二人で過ごすのだからこれくらい許されるだろう。
貴哉とふたりで旅行に行ったことなんてなかったから、露天風呂で非日常を味わうのも悪くない。
部屋に向かう間も指を絡ませ、貴哉に寄り添う。あの頃と変わらない香りは私を昂らせる。いつもならこの場所は紗凪の場所なのだろうけれど、こんな時に私を選び、私の元に来たことをどう思っているのだろう。
ざまあみろ。
紗凪はきっとひとり寂しく過ごしているのだろうと考えると溜飲が下がる。
ひとり淋しく過ごす紗凪と違い、私は今から貴哉と楽しい時間を過ごすのだから。
選んだ部屋に入った途端にキスをせがんだのは貴哉をもっと感じたかったから。そして、紗凪から取り上げたのだと実感したかったから。
「ずっと会いたかったの」
貴哉の首に腕を回し、唇を押し当てる。啄むようなキスを繰り返し、官能を高めようとするけれど、もっと深いキスを強請ろうとしたのにそっと身体を離されてしまった。
「何で?」
思わずそう言ってしまった私に「とりあえず入ろう」と優しい笑みを見せた貴哉は私の不満を見越してそう告げる。
私はこのままこの場所で少し触れ合いたいと思っていたためその温度差に少し淋しくなるけれど、中断した行為にそれを告げるのも躊躇われ仕方なく靴を脱ぐ。
なりふり構わず求められたいと思ってしまったけれど、そんな年ではないと思い知らされた気分になる。あの頃に戻った気分でいたけれど、あの頃には戻れないのだ。
それでも少しでも現実から目を背けたくて、部屋に入るともう一度キスをねだってみる。
「貴哉、お願い」
もう我慢する気もなかったし、ただただ貴哉を求めた。貴哉に求められたいと願い、その身体を請う。
啄むだけのキスでは物足りないと舌を伸ばし、唇をぺろりと舐めてみる。口を開けて欲しくて舌を差し入れようと試みれば、噛み付くように舌を絡め取られた。
この場所で、その先にすることなんてひとつしかない。
久しぶりに会ったのにゆっくり話すこともせず、唇を重ねる合間にお互いの服を脱がせ合い、そのままベッドに傾れ込む。どちらが押し倒したのか、どちらが押し倒されたのかなんて覚えていないほどに求め合い、求められるがままに快楽を受け入れる。
身体中に這わされる舌に昂められる快感。触れられた肌は熱を持ち、久しぶりの愛撫に無意識に「もっと、」と吐息が漏れてしまう。
長い間触れられることのなかった身体は隠すことなく悦びを伝え、貴哉を昂らせる。
夫と身体を重ねた回数なんて手足の指で数えられるほどかもしれない。
結婚を決める前に検査を受けてもらい、異常が無いことで受け入れた縁談だったから恋人としての期間なんてほとんどなかった。
顔を合わせるのは式の準備や今後の生活のことを話し合うためで、ふたりで食事くらいはしたけれど、出かけることはしなかった。同級生であったせいで中途半端にお互いを知っているせいで気恥ずかしさもあったから。
ふたりで打ち合わせをしていても淡々としたもので、甘い雰囲気になることもない。だから、身体を重ねたのは結婚式の夜、いわゆる初夜が初めてのことだった。
夫とのマニュアル通りの型にはまったセックスに満たされることは無かった。貴哉との最後が満たされるものだっただけに物足りなさしかない行為に自分の願望を伝えようかと思い始めた時に孕み、お腹の子に何かあったら怖いからという理由で無くなった夫との触れ合い。
病院で許可が出たと言っても頑なに拒否した夫は、紗柚が生まれてからも私に触れようとはしなかった。
第二子、第三子を望んではいないけれど、行為自体を望んでいないわけではなかった。だから、夫が避妊のために手術することに抵抗があるのなら自分が処置をすると言っても私の体に負担をかけたくないと言われてしまい、身動きが取れなくなる。薬を飲むと言っても副作用が無いわけじゃないから心配だと言われれば、それ以上強く願うこともできなかった。
それなら避妊具を使い、できにくい日にしたらいいのではないかと思うけれど、紗柚が寝ている横で行為に及ぶ気になれないと言われれば何も言えなくなってしまう。
相手のことを好きだという気持ちがあれば自然と行為に結びつくはずだし、夫はまだまだ若い。それなのに私との行為を拒絶するのはそういう相手がいるのかもと疑いもするけれど、毎日義実家に向かい、決まった時間に帰ってくる夫には隠れて誰かに会う時間なんて無いはずだ。
夫に特定の相手がいないのならいつかは求めてくるだろうと思っていたけれど夫から求められることはなく、女としての喜びを与えられることのないまま枯れていくのかと思うと虚しくて、少しでも【女】として見て欲しくて外に出るようになっていく。
幼稚園のPTAは母親ばかりで面白くなかったけれど、小学生になると父親も参加するようになるためその視線を集めるために自分を磨き続けた。
自分に似合う髪型と髪色。
綺麗に手入れされたネイル。
肌の手入れだって怠らない。
他の人よりも飛び抜けてしまうと悪目立ちするからあからさまな煌びやかさは求めないけれど、『あの綺麗なお母さん、誰だっけ?』と言われるようなポジションを目指した。
出る杭は打たれるのだから、打たれるほどに出なければ良いだけのこと。
控えめに仕事をこなし、声をかけられれば笑顔で対応する。そんなことを繰り返すうちに声をかけやすい人と認識され、男性から声をかけられることも増えていく。
それは教師だったり、誰かの父親だったり、あからさまな誘いに応じる気はないけれど、それでも自分のことを【女】として気遣ってもらえることが嬉しかった。だけど、そんなことでしか【女】としての実感を得られないことに惨めさも感じていた。
だから。
だから貴哉と紗凪の写真を見た時に、貴哉が言う【彼女】が紗凪だと気付いた時に憤りを感じたのだ。
私が諦めた貴哉の隣に立ち、私が与えられることのない愛を与えられることが許せなかった。
欲を満たすことのない生活を送る私と違い、貴哉と身体を重ねるであろう紗凪を憎みさえした。
貴哉に向かって向けられる幸せそうな微笑みに爪を立てたのは、あの頃の、幸せになれると信じていた自分と重ねてしまったから。だって、錯覚してしまうほどに紗凪と私は似ていたんだ。
無くしてしまった幸せが手に入ったような錯覚をしたくなくて、その顔を傷付ける。私じゃないのだと、自分に言い聞かせるために何度も何度も爪を立て、ネイルが剥がれても傷付け続けた。
化粧を落とせば同じ顔なのに、それなのに愛される紗凪を苦しめたかった。
いつもいつも私のモノを奪い去り、それを当たり前のように享受することが許せなかった。
だから…、奪うことにしただけのこと。
私から奪い続けたのだから、ひとつくらい奪ってもいいはずなのだから。
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