それは、噂から

戒月冷音

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第23話

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どうやったら・・・私が領民から巻き上げるなんて事に、なるのかしら?

あの人と一緒になってから、領地と公爵家の事は全て、私が代理としてやって来た。
あの人は、お義父様と折り合いが悪く、領地経営なんて興味も持たなかった。
だから代わりに、私が引き継いだ。
クラウスに爵位を渡し、領地に隠居を考えていたご両親は、仕事を引き継げないことに悩んでおられたけれど、私が引き継いだことで安心して領地に越していかれた。
今も元気に、領民達と過ごしておられる。

それを、クラウスも知っていて・・・あんなことをしていたのね。

私は執務室で、今日の書類を片付けると、領地の視察に出る準備をする。
「私にとってはこれが日常。
 朝起きて、書類を整理し印を押す。
 その日の内に提出するものを提出して、後は領地を見て回る。
 必要であれば、修繕を国に提出して、最速で直していく・・・
 それが、私にとっての当たり前だと言うことを、
 一番理解していた筈なのに・・・」
そう口に出したところで、何も変わらないと分かっている私は、何時も通りの生活を送ることにしていた。
主人が王城から、帰って来ようが来まいが、メフィスト公爵領は普段と何も変わらない。

「メイリア様。準備できました?」
領地までの御者をかって出てくれたのは、エドガーの息子のミスト。
ある程度なんでも出来る子で、エドガーは外にだしたかったようだが、ここに残ると言って聞かなかった。
「出来たわ。でも、今日は少し遠いわよ。大丈夫?」
「大丈夫ですよ」
今日は領地の端の町、クーデルベルクまで行って、協会の修繕状況の確認と、町までの道の修繕箇所の確認だった。
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