貴方の✕✕、やめます

戒月冷音

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第148話

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「お、お父様?」
ティスミル様が混乱する中、イルデアス侯爵様は国王陛下の前にひれ伏し
「申し訳ございません。娘が失礼を…」
と誤り始めた。

当の本人は、何故そんな事をしているのか分かっていない。
国王様はそれを見て
「侯爵、お前に謝られても困る。やったのは娘だ」
そう言った。
侯爵は頭を上げてティスミル様を見ると、はー…とため息をついた。

私は、何も言わず見ていた。
特に、ティスミル様を…
すると、何かに気付いたかのように、父親の横にいきひれ伏す。
ても多分、何が悪いのか分かっていない。
「おや、どうしたのだ、娘」
とうとう、本当にお怒りになった国王陛下は、名前すら呼ばなくなった。

「えっ!?あっ、あの…」
「何故、そのような事をしているのだ?」
「…」
「理由もわからずそのような事をされても、こちらは何も思わん。
 娘とと婦人の籍はすぐに抜け。イルデアス」
「はっ」
「お、お父様?」
「ファル卿」
「…はい」
「後は、何をすればいいか分かるな」
「は、い」
「では、その様に」
国王の指示は絶対。

ということは、イルデアス公爵は離縁と縁切り。
ファル卿は、離縁が決まったということだ。
子供はもう、大丈夫な年になっているはずだ。
しかし、ファル騎士爵家は、心配する必要がない。
爵位は1代限り。子供に引き継がれないのだから、どうとでも出来る。

そして出来ないのは、婦人たち。
二人とも離縁になったということは、イルデアス婦人は実家が受け入れなければ平民、もしくは修道院。
そしてファル夫人も同様だ。
ただしファル夫人は、実家であるイルデアス家から籍をぬかれることが決定している以上、平民になることが確定となった。
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