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第130話
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隣のラートは、余りの気持ち悪さに目を逸らしてしまっている。
向かいにいるお義父様とお義母様が応援しているが、おそらく見えていない。
その位置は、ジューンの後ろ。
国王陛下と王妃様の隣に、いらっしゃるから・・・
「ねぇ~・・・コンラート様。私に、戻ってきて欲しいでしょう」
これだけの観衆がいる場所で、崩れまくった体型の女性が、少ない布のドレスを着てくねくねする姿・・・
周囲の男性の中にも、口許を押さえる人が出てきた。
「ジューン・コルニア子爵夫人」
「夫人なんて、呼ばないでいただける?」
その言葉に私のこめかみがぴくっとする。
「マ、マリ・・・ア?」
「貴方は、子爵夫人でしょう。そして、子供を産んでいる。
私の元婚約者を学園で、自分の物のように扱い、コンラート様に、深い傷をつけた
ことも忘れて、のうのうと自分の欲に浸っていたでしょう。
私の目の前でアントニーにしがみつき、アントニーと二人で乗る筈だった馬車に
飛び込んできて、アントニーの横に座ったり・・・
挙げ句の果てに、私の家で事に及んだ。
そんな女が、公爵家の方に触っていただけるわけないでしょっ!」
私は、思い出した嫌だったことを全て、その場でぶちまけた。
私だって・・・私だって隣を歩きたかった。
婚約者と、お出かけしたかった。
同じ馬車にのって、沢山話をしたかった。
誰にも邪魔されず、大好きだった彼と、沢山の時間を過ごしたかった・・・
だけど、マクガニーがそれを許さなかった。
私に、普通でないことを教えたお母様にも腹が立つが、それを知っておきながら、アントニーのご両親は、私を利用した。
私は今、目の前にいる女と、自分の母親、そしてその実家のせいで、大好きだった人と引き離され、それに耐えられなかったから、記憶を消したのだ・・・
「マリア・・・」
私の名を呼び、流れる涙を拭いてくれるラート。
私はいま、貴方を愛してる。
けれど、この女の事をきっちりと清算しなければ、私は貴方に嫁ぐことは出来ないと思っていた。
だから・・・
「ありがとう、ラート。でも、少し待っててね」
そう言って、ラートの手を下げる。
「分かった」
ラートはそう言うと、私をしっかりと支えてくれた。
「貴女は、私から奪った人が欲しかったのでしょ。
だったらその人を、大切にしなさいよ。
どうせ、学生の時のまま、我が儘を良い続けて、相手にしてもらえないんでしょ。
それはそうよ。皆、大人になって、沢山のものを我慢するのに、貴女はなにも
しないんじゃあ、皆相手にしないわ」
「あ、相手にしてくれるわよ」
「コルニア子爵様も?」
私はあえて、そう呼んだ。
もう、昔とは違う。
あの人は、ジューンのためにマクガニー侯爵ではなく、コルニア子爵になったのだから。
向かいにいるお義父様とお義母様が応援しているが、おそらく見えていない。
その位置は、ジューンの後ろ。
国王陛下と王妃様の隣に、いらっしゃるから・・・
「ねぇ~・・・コンラート様。私に、戻ってきて欲しいでしょう」
これだけの観衆がいる場所で、崩れまくった体型の女性が、少ない布のドレスを着てくねくねする姿・・・
周囲の男性の中にも、口許を押さえる人が出てきた。
「ジューン・コルニア子爵夫人」
「夫人なんて、呼ばないでいただける?」
その言葉に私のこめかみがぴくっとする。
「マ、マリ・・・ア?」
「貴方は、子爵夫人でしょう。そして、子供を産んでいる。
私の元婚約者を学園で、自分の物のように扱い、コンラート様に、深い傷をつけた
ことも忘れて、のうのうと自分の欲に浸っていたでしょう。
私の目の前でアントニーにしがみつき、アントニーと二人で乗る筈だった馬車に
飛び込んできて、アントニーの横に座ったり・・・
挙げ句の果てに、私の家で事に及んだ。
そんな女が、公爵家の方に触っていただけるわけないでしょっ!」
私は、思い出した嫌だったことを全て、その場でぶちまけた。
私だって・・・私だって隣を歩きたかった。
婚約者と、お出かけしたかった。
同じ馬車にのって、沢山話をしたかった。
誰にも邪魔されず、大好きだった彼と、沢山の時間を過ごしたかった・・・
だけど、マクガニーがそれを許さなかった。
私に、普通でないことを教えたお母様にも腹が立つが、それを知っておきながら、アントニーのご両親は、私を利用した。
私は今、目の前にいる女と、自分の母親、そしてその実家のせいで、大好きだった人と引き離され、それに耐えられなかったから、記憶を消したのだ・・・
「マリア・・・」
私の名を呼び、流れる涙を拭いてくれるラート。
私はいま、貴方を愛してる。
けれど、この女の事をきっちりと清算しなければ、私は貴方に嫁ぐことは出来ないと思っていた。
だから・・・
「ありがとう、ラート。でも、少し待っててね」
そう言って、ラートの手を下げる。
「分かった」
ラートはそう言うと、私をしっかりと支えてくれた。
「貴女は、私から奪った人が欲しかったのでしょ。
だったらその人を、大切にしなさいよ。
どうせ、学生の時のまま、我が儘を良い続けて、相手にしてもらえないんでしょ。
それはそうよ。皆、大人になって、沢山のものを我慢するのに、貴女はなにも
しないんじゃあ、皆相手にしないわ」
「あ、相手にしてくれるわよ」
「コルニア子爵様も?」
私はあえて、そう呼んだ。
もう、昔とは違う。
あの人は、ジューンのためにマクガニー侯爵ではなく、コルニア子爵になったのだから。
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