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第19話
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レイノルズ様の話は、私達にとって聞きたくないものだった。
私達母子のしてきた事は、全てジャネット様と奥様に置き換えられて社交界に流れていた。
ジャネット様は、人を労り優しい女性でその母親も慈悲深く穏やか…らしい。
私は我儘で嫌がらせばかりする従姉妹で、その母親は裏で糸を引く陰険な女性。
いつも有能な伯爵を手伝う振りをして伯爵の色目を使う…らしいのだが。
現実はジャネット様はあの通りだし、伯母様は少しでも気に入らないと当たり散らす性格だ。
しかし最後に色目と聞いた瞬間、母はえずき私は自分を抱きしめた。
「「どうした?」」
「大丈夫か?」
「何かあるのか?」
父とレイノルズ様はそれぞれ、母と私に声を掛ける。
母は話しづらそうなので、私が話すことにした。
「い、色目を使うのは、伯父様です。仕事中にも伯母様が居なくなると、私達の近くに来ます」
父は母を介抱し、レイノルズ様は眉間にしわを寄せる。
「そして何かある毎に、何処かを触るのです。肩や背中、ドレスの上に手を置いたこともあります」
レイノルズ様は立ち上がり
「ポール」
と侍従の方を呼ぶ。
「はい」
「明日朝一にこれを届けてくれ。返しは要らない。叩き付けてこい」
そう言い、封筒を手渡した。
「畏まりました。私達使用人一同もレイノルズ様の決定に大賛成です」
「子爵」
「は、はい」
「俺はこれ以上、伯爵に関わりたくない。だが、貴方方とはこのまま縁を結びたいと思う。
ですので明後日、ルキア殿ではなく私とエリス嬢の式を挙げてもいいですか?」
「は?」
「ああ、その前に伝えないと。エリス嬢、明日あの女の婚約を破棄した後、俺と結婚して下さい」
私達母子のしてきた事は、全てジャネット様と奥様に置き換えられて社交界に流れていた。
ジャネット様は、人を労り優しい女性でその母親も慈悲深く穏やか…らしい。
私は我儘で嫌がらせばかりする従姉妹で、その母親は裏で糸を引く陰険な女性。
いつも有能な伯爵を手伝う振りをして伯爵の色目を使う…らしいのだが。
現実はジャネット様はあの通りだし、伯母様は少しでも気に入らないと当たり散らす性格だ。
しかし最後に色目と聞いた瞬間、母はえずき私は自分を抱きしめた。
「「どうした?」」
「大丈夫か?」
「何かあるのか?」
父とレイノルズ様はそれぞれ、母と私に声を掛ける。
母は話しづらそうなので、私が話すことにした。
「い、色目を使うのは、伯父様です。仕事中にも伯母様が居なくなると、私達の近くに来ます」
父は母を介抱し、レイノルズ様は眉間にしわを寄せる。
「そして何かある毎に、何処かを触るのです。肩や背中、ドレスの上に手を置いたこともあります」
レイノルズ様は立ち上がり
「ポール」
と侍従の方を呼ぶ。
「はい」
「明日朝一にこれを届けてくれ。返しは要らない。叩き付けてこい」
そう言い、封筒を手渡した。
「畏まりました。私達使用人一同もレイノルズ様の決定に大賛成です」
「子爵」
「は、はい」
「俺はこれ以上、伯爵に関わりたくない。だが、貴方方とはこのまま縁を結びたいと思う。
ですので明後日、ルキア殿ではなく私とエリス嬢の式を挙げてもいいですか?」
「は?」
「ああ、その前に伝えないと。エリス嬢、明日あの女の婚約を破棄した後、俺と結婚して下さい」
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