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天野惺 失態を犯す
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僕は23時をまわったこの時間帯にとんでもない大きな失態をしていたことに気づいた。それは……
〈家にはベットが1つしかない〉
ということだ。
-------------
あぁ、なんてことだろう僕としたことが、こんな大事なことを忘れるなんて!
そう考えながらも解決方法を考え続ける。
案1 小泉と一緒に寝る
これはいろんな意味でダメだ、却下。
案2 小泉を追い出す
いや、罪悪感で寝れなくなるし、今更この案はダメだ、却下。
案3 今からベットを買いに行く
ホームセンターは自転車でとばしても往復1時間半はかかる。しかも自転車ではベットを持って帰って来られない。
そもそも、ホームセンターが空いていない可能性も十分にあるからダメだ、却下。
案4 近くのホテルに泊まらせる
この周辺には、ほとんどホテルがないからこの案もダメだ、却下。
ああああああ、解決策が見つからない発狂しそうだ。
いや、脳内ではすでに発狂しているのだが。
そこで僕は深呼吸を行う、慌てるな落ち着け…
落ち着いて考えれば解決策は、見つかるはずだ。
と思考を巡らせようとした瞬間、
「そうだ!UNOで勝負しよう、負けたら罰ゲームね」
なんていう気の抜けるような、というより実際に気を抜けさせた小泉の一言の所為で
脳内でまとめた案は記憶の奥底へ消えて行くのだった。
-------------
結局、小泉とUNOをすることになった僕は満足のいくほど思考を巡らせることはできず、
案を思いつくことはなかった。
完全に余談だが2勝18敗だった。
運良すぎん?………
-------------
なんやかんやで2人UNOとかいう需要を感じられないようなゲームを終わらせ、現在は、日付も変わり、0時半。
UNOをしているうちに睡魔はどこかへ消え去って行った。
「はい、私の勝率9割!」
「ほんと、なんでそんなに運いいんだろうね?」
小泉は、20ゲーム中15ゲームでドローフォーを持っていた。
ほんと、運良すぎん?
「日頃の行いじゃない?」
「君の日頃の行いは知らないけど、それはないね!」
「断言されたんだけど⁉︎」
ちなみに明日、というか今日は、1年生の入学式なので2、3年生は休みだ。
だから、僕らは普段なら爆睡しているような時間に起きているのだ。
さて、ベット案件どうするかと考えていると、
「じゃ、負けた惺に罰ゲームを言うね」
「………は?」
「負けたら罰ゲームねって言ったよ~」
睡魔や様々な思考と戦っていた時間を思い出す。
確かにそんなようなことを言っていた気がしなくもない。
まあ、実際に僕は負けたのだからここは潔く、罰ゲームを受けようじゃないか!
「で、罰ゲームは何?」
んーっ…と小泉は少し考えた後、
「じゃあ、私の膝枕で惺は寝て!」
思考が停止する。
…………………⁉︎
小泉の方を見ると、ベットの上に座り、膝をぽんぽんと叩いている。
どうやら、幻聴では無かったらしい。
一応確認をする。
「えーっと、小泉さん?きょ…拒否権は?」
「これ罰ゲームだよ?惺、罰ゲームの意味知ってる?」
あっ、これはないですね~。
1日の付き合いといえどコイツは、罰ゲームをするまで僕を寝かせないと確信を持って言える。
だが、罰ゲームといえど女の子に膝枕をされていいのかと考えてしまう。
そうして僕が躊躇っていると、小泉が僕の両肩を突如ぐっと掴み自分の膝の方へと強制的に倒した。
体が触れ合った途端、女の子のいい匂いがしてきた。
そんな僕の思考を余所に、
「おやすみ」
と、小泉の優しい声音が聞こえた。
しばらくすると、さっき消え去ったはずの睡魔に再び襲われ、
意識は段々と深く落ちていくのだった。
〈家にはベットが1つしかない〉
ということだ。
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あぁ、なんてことだろう僕としたことが、こんな大事なことを忘れるなんて!
そう考えながらも解決方法を考え続ける。
案1 小泉と一緒に寝る
これはいろんな意味でダメだ、却下。
案2 小泉を追い出す
いや、罪悪感で寝れなくなるし、今更この案はダメだ、却下。
案3 今からベットを買いに行く
ホームセンターは自転車でとばしても往復1時間半はかかる。しかも自転車ではベットを持って帰って来られない。
そもそも、ホームセンターが空いていない可能性も十分にあるからダメだ、却下。
案4 近くのホテルに泊まらせる
この周辺には、ほとんどホテルがないからこの案もダメだ、却下。
ああああああ、解決策が見つからない発狂しそうだ。
いや、脳内ではすでに発狂しているのだが。
そこで僕は深呼吸を行う、慌てるな落ち着け…
落ち着いて考えれば解決策は、見つかるはずだ。
と思考を巡らせようとした瞬間、
「そうだ!UNOで勝負しよう、負けたら罰ゲームね」
なんていう気の抜けるような、というより実際に気を抜けさせた小泉の一言の所為で
脳内でまとめた案は記憶の奥底へ消えて行くのだった。
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結局、小泉とUNOをすることになった僕は満足のいくほど思考を巡らせることはできず、
案を思いつくことはなかった。
完全に余談だが2勝18敗だった。
運良すぎん?………
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なんやかんやで2人UNOとかいう需要を感じられないようなゲームを終わらせ、現在は、日付も変わり、0時半。
UNOをしているうちに睡魔はどこかへ消え去って行った。
「はい、私の勝率9割!」
「ほんと、なんでそんなに運いいんだろうね?」
小泉は、20ゲーム中15ゲームでドローフォーを持っていた。
ほんと、運良すぎん?
「日頃の行いじゃない?」
「君の日頃の行いは知らないけど、それはないね!」
「断言されたんだけど⁉︎」
ちなみに明日、というか今日は、1年生の入学式なので2、3年生は休みだ。
だから、僕らは普段なら爆睡しているような時間に起きているのだ。
さて、ベット案件どうするかと考えていると、
「じゃ、負けた惺に罰ゲームを言うね」
「………は?」
「負けたら罰ゲームねって言ったよ~」
睡魔や様々な思考と戦っていた時間を思い出す。
確かにそんなようなことを言っていた気がしなくもない。
まあ、実際に僕は負けたのだからここは潔く、罰ゲームを受けようじゃないか!
「で、罰ゲームは何?」
んーっ…と小泉は少し考えた後、
「じゃあ、私の膝枕で惺は寝て!」
思考が停止する。
…………………⁉︎
小泉の方を見ると、ベットの上に座り、膝をぽんぽんと叩いている。
どうやら、幻聴では無かったらしい。
一応確認をする。
「えーっと、小泉さん?きょ…拒否権は?」
「これ罰ゲームだよ?惺、罰ゲームの意味知ってる?」
あっ、これはないですね~。
1日の付き合いといえどコイツは、罰ゲームをするまで僕を寝かせないと確信を持って言える。
だが、罰ゲームといえど女の子に膝枕をされていいのかと考えてしまう。
そうして僕が躊躇っていると、小泉が僕の両肩を突如ぐっと掴み自分の膝の方へと強制的に倒した。
体が触れ合った途端、女の子のいい匂いがしてきた。
そんな僕の思考を余所に、
「おやすみ」
と、小泉の優しい声音が聞こえた。
しばらくすると、さっき消え去ったはずの睡魔に再び襲われ、
意識は段々と深く落ちていくのだった。
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