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18 零れ落ちた本音
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誰かにお姫様だっこされるのは久しぶりで、いつのことだか思い出せない。正確に言えば、久世社長が思い出させてくれない。逞しい腕の力強さに思い出すのはただひとつ。――あの夜のこと。
一気に顔が熱くなって、ぎゅっと目を閉じる。そうするとますます久世社長の声が近くなった気がした。
お姫様抱っこをされた状態で、運ばれる先はもちろんベッドルーム。
さすがに病み上がりだし――いつもの展開はないはず……だよね? だって一応看病しにきてくれてるんだから。
たった数歩の移動の間に色んな感情が頭を過る。
それだけ久世社長のことを意識している自分が嫌で、早くベッドに放り投げてくれた方がまだマシかも、って思ってしまう。
やがてゆっくりとベッドの上へと降ろされる。まるで――お姫様扱いされているみたい。だからこんなにドキドキしちゃってるのかも。やけにマットレスが柔らかく感じるのも多分そのせい。
「明日も無理はするな。九重社長に迷惑がかかる」
「わかってます……」
そっと、久世社長が一歩下がる。それだけでいつもなら安心できるのに。
お姫様抱っこの影響か、病み上がりのせいか、今日は――いつもとちょっと違う。離れてしまった力強さが少し……ほんの少しだけ名残惜しいって思ってる自分が信じられない。
「あの……」
ベッドに座ったまま、背の高い彼を見上げる。
いつもと変わらない整った顔で、スーツを綺麗に着こなしている。
この人は大切な取引先の社長。冷徹で、理性的で合理的。だけどその手腕でカリスマとも呼ばれている人。その人が……今私の部屋にいる。
私は都合のいい女な筈。この人は――過去に私を傷付けたあの人と同じ。私を弄んでいるだけ。
だけど――あの人は私が風邪で寝込んでた時には来てくれなかった。『ゆっくり寝てね』とただ一言のメッセージだけ。こんな風に、部屋まで来てくれたことは一度だってない。
都合の女の看病にこの冷徹社長が来るなんてこと――あるの?
この人にとって……私は何なの?
そんな気持ちがとうとう喉を通って飛び出した。
「私のこと……好きなんですか?」
口にした瞬間、心臓の鼓動が早くなった。
ずっと聞きたかった。いくら私が目障りだからって意地悪だけでこんな関係になるだろうか?
この人なら私を視界に入れずにやり過ごすことだってできるはずなのに。
どんな返事を求めているのかはわからない。けど……どうしても知りたかった。
一気に顔が熱くなって、ぎゅっと目を閉じる。そうするとますます久世社長の声が近くなった気がした。
お姫様抱っこをされた状態で、運ばれる先はもちろんベッドルーム。
さすがに病み上がりだし――いつもの展開はないはず……だよね? だって一応看病しにきてくれてるんだから。
たった数歩の移動の間に色んな感情が頭を過る。
それだけ久世社長のことを意識している自分が嫌で、早くベッドに放り投げてくれた方がまだマシかも、って思ってしまう。
やがてゆっくりとベッドの上へと降ろされる。まるで――お姫様扱いされているみたい。だからこんなにドキドキしちゃってるのかも。やけにマットレスが柔らかく感じるのも多分そのせい。
「明日も無理はするな。九重社長に迷惑がかかる」
「わかってます……」
そっと、久世社長が一歩下がる。それだけでいつもなら安心できるのに。
お姫様抱っこの影響か、病み上がりのせいか、今日は――いつもとちょっと違う。離れてしまった力強さが少し……ほんの少しだけ名残惜しいって思ってる自分が信じられない。
「あの……」
ベッドに座ったまま、背の高い彼を見上げる。
いつもと変わらない整った顔で、スーツを綺麗に着こなしている。
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だけど――あの人は私が風邪で寝込んでた時には来てくれなかった。『ゆっくり寝てね』とただ一言のメッセージだけ。こんな風に、部屋まで来てくれたことは一度だってない。
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この人にとって……私は何なの?
そんな気持ちがとうとう喉を通って飛び出した。
「私のこと……好きなんですか?」
口にした瞬間、心臓の鼓動が早くなった。
ずっと聞きたかった。いくら私が目障りだからって意地悪だけでこんな関係になるだろうか?
この人なら私を視界に入れずにやり過ごすことだってできるはずなのに。
どんな返事を求めているのかはわからない。けど……どうしても知りたかった。
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