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20 甘いお仕置きとご褒美
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しおりを挟む結局最後まで集中することができなかった。
椛乃社長の秘書として迷惑になるようなことはしてない……はず。集中してなかっただけで、仕事はちゃんとしたと思ってる。
まあ、今日の私の仕事は、椛乃社長の後ろに控えて黙って撮影を見守ることだったけど。――とにかく、無事終了。結局、優秀なスタッフとモデルのお陰で予定より1時間も早く終わった。
「椛乃社長、荷物取ってきますね」
「ありがとう黒瀬さん。私その間に最後の挨拶周りしてくるから」
「かしこまりました」
あとは撤収作業のみ。いつまでも社長がいるとスタッフ達も気が抜けない。だから撮影が終わった後はさっさと撤収するのがいつもの流れ。この時の為に用意してあった手土産は先程配り終わっている。あとは椛乃社長と私の荷物を控室から取って来れば帰ることが出来る。
ただ――ひとつ問題が発生している。
早く撮影が終わったことによって、役員運転手の佐藤さんとのスケジュールが合わなくなってしまった。丁度別の役員の商談の送迎に向かっている時間帯で、すぐにこのスタジオにくることができない。
だから『タクシー呼んで帰りましょう』――そう提案したのに。
『だったらCOCONOE本社まで送って行きますよ』
そんな“余計な”提案をしたのは他でもないLUNARIAの秋月さん。断る理由もなく、椛乃社長と私はその提案にのる事にした。――つまり、久世社長と同じ車に乗ることになる。
撮影の後半も久世社長は紗英さんとよく話していた。それに対して、すごくもやもやして……その感覚はまだ消えない。
椛乃社長が最後の挨拶する間、私は控室へ。送ってもらうのだから、さっさと準備を済ませるべきだろう。それに、遅くなると久世社長にどんな嫌味を言われるかわからない。
そう思って少し早足で控室へと向かう。そうしてドアノブに手を伸ばした時だった。
「――わっ!?」
不意に背中をぐいっと押され、バランスを崩す。
ドアノブを握った手に別の体温が重なってドアが開くと同時に身体が控室に滑り込んだ。
一体なに!?
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