22 / 63
第22話 ニーナを守るのは……
しおりを挟む
「ニーナ!」
このままだとニーナが殺される!
動きを止めるか、ターゲットをこっちに向けさせないと!
僕は、走りながら地面に突き刺さったロングソードの刃を抜いた。そしてそれを思いっきり投げつけた!
「ブーメラン! 百発百中! ゴブリンキングこっちだ!!」
当たれ!
「きゃー!」
ニーナの悲鳴が響き渡った。
僕が叫んだからか、ゴブリンキングがこっちを向いた。
よし! 今だ!
僕は投げたロングソードを目へと誘導する。それは、ゴブリンキングの目をえぐった!
「ぐわぁ!」
ゴブリンキングが、目を両手で覆い片膝をつく。
素早くジグルさんは、剣を手に立ち上がった。
「百発百中!」
ジグルさんが繰り出した剣は、ゴブリンキングの首を突き刺す! ゴブリンキングは、グワーっ叫ぶとそのまま前のめりに倒れ動かなくなった。ジグルさんが剣を抜くもピクリともゴブリンキングは動かない。
「やったか。脅かしやがって」
「ジグル、ありがとう」
「別に。ここに呼んだの俺の様だし」
「………」
素直にどういたしましてって言えばいいのに。
礼を言ったロメイトさんは軽くため息をつき、リトラさんは渋い顔つきになった。
「それにしてもお前に助けられるとはな」
「……僕は、ニーナを助けたんだ」
「は?」
ちょっと意地悪して言うと、ジグルさんはキッと僕を睨み付けて来た。
「って、いた!」
右手が痛いと見てみれば、血だらけだ。
『剣の刃を思いっきりに握ればそうなるな』
そんなところじゃなかったから。
「見せて」
近づいてきたニーナがそう言うので、手のひらを見せた。
「ハイヒール」
傷がきれいに治る。痛みも引いた。
「ありがとう。ニーナ」
「ううん。ありがとう。助けてくれて」
ニーナがほほ笑んだ。ドキリとする。その笑顔、暫くぶりに僕に向けてくれた気がする。
昔を思い出すな。転んだ擦り傷にもハイヒールしてくれたっけ。
『やはり君の好きな相手はこの娘か』
うるさい!
『取り返さないのか? 今なら出来そうだが』
いいんだよ、別に。ニーナが好きなのはジグルさんなんだから。
『あやつでいいのか?』
ニーナには優しいから心配いらないよ。
「マルリードもおつかれさん。おぉ、凄いな。傷ないな」
リトラさんが僕の手の平を覗いて言った。
「いやぁ、いいところを二人に持ってかれたな」
とリトラさんがさらにお道化て言う。そして……
「まるで俺のブーメランの様だった」
とぼそりと言われ、ドキリとした。
「あははは。弟子ですから……」
ドキドキしながらそう返し誤魔化す。そうすると、親指を立ててナイスと言われた。
「さすがね。咄嗟の判断が素晴らしいわ」
ミューリィさんにも褒められ、僕の顔がカーッとなった。
『なんだ。もう乗り換えたのか?』
違うから! そんなんじゃないから!
「おぉ!!!! これは一体? どこへ消えたかと思ったらやっぱりここだったか」
坑道から出てきたダリリンスさんが叫んだ。
そして、ぞろぞろと冒険者達が後から出て来る。
「倒されている!」
後ろから来た冒険者が叫んだ。
「あぁ、二人で倒してくれた」
ロメイトさんが僕らを見て言った。
「二人……」
ダリリンスさんが、僕らを見比べている。
「確か彼は、神乱の元メンバーだったか。でもEランクと聞いたが……」
「ふん。出し惜しみしていたんだろう?」
ジグルさんがそう言った。
「ニーナ行くぞ」
「うん……」
今回ニーナは、チラッと僕の方を見てからジグルさんについて行く。
「本当に、彼らで倒したんですか? 硬くて歯が立たなかったのに?」
「あぁ。マルリードが隙を作って、ジグルがトドメを刺した」
ロメイトさんがそう言うと、全員が僕に注目する。
う……。変な風に目立っちゃったよ。
『何を言っている。大活躍ではないか』
「そうだ。もしかしたら魔素酔いで強くなっていたかもしれない」
思い出したと、ロメイトさんが言った。
「何! もしかして坑道で魔素が発生しているかもしれないという事か? 奥で討伐しているやつらを見に行かないといけないな!」
騒然となり一気に騒がしくなった。それをダリリンスさんがまとめ、残りのゴブリンを倒しに向かった。そしてこれによって僕はまた、注目の的になったんだ。早く落ち着いてほしいよ。
このままだとニーナが殺される!
動きを止めるか、ターゲットをこっちに向けさせないと!
僕は、走りながら地面に突き刺さったロングソードの刃を抜いた。そしてそれを思いっきり投げつけた!
「ブーメラン! 百発百中! ゴブリンキングこっちだ!!」
当たれ!
「きゃー!」
ニーナの悲鳴が響き渡った。
僕が叫んだからか、ゴブリンキングがこっちを向いた。
よし! 今だ!
僕は投げたロングソードを目へと誘導する。それは、ゴブリンキングの目をえぐった!
「ぐわぁ!」
ゴブリンキングが、目を両手で覆い片膝をつく。
素早くジグルさんは、剣を手に立ち上がった。
「百発百中!」
ジグルさんが繰り出した剣は、ゴブリンキングの首を突き刺す! ゴブリンキングは、グワーっ叫ぶとそのまま前のめりに倒れ動かなくなった。ジグルさんが剣を抜くもピクリともゴブリンキングは動かない。
「やったか。脅かしやがって」
「ジグル、ありがとう」
「別に。ここに呼んだの俺の様だし」
「………」
素直にどういたしましてって言えばいいのに。
礼を言ったロメイトさんは軽くため息をつき、リトラさんは渋い顔つきになった。
「それにしてもお前に助けられるとはな」
「……僕は、ニーナを助けたんだ」
「は?」
ちょっと意地悪して言うと、ジグルさんはキッと僕を睨み付けて来た。
「って、いた!」
右手が痛いと見てみれば、血だらけだ。
『剣の刃を思いっきりに握ればそうなるな』
そんなところじゃなかったから。
「見せて」
近づいてきたニーナがそう言うので、手のひらを見せた。
「ハイヒール」
傷がきれいに治る。痛みも引いた。
「ありがとう。ニーナ」
「ううん。ありがとう。助けてくれて」
ニーナがほほ笑んだ。ドキリとする。その笑顔、暫くぶりに僕に向けてくれた気がする。
昔を思い出すな。転んだ擦り傷にもハイヒールしてくれたっけ。
『やはり君の好きな相手はこの娘か』
うるさい!
『取り返さないのか? 今なら出来そうだが』
いいんだよ、別に。ニーナが好きなのはジグルさんなんだから。
『あやつでいいのか?』
ニーナには優しいから心配いらないよ。
「マルリードもおつかれさん。おぉ、凄いな。傷ないな」
リトラさんが僕の手の平を覗いて言った。
「いやぁ、いいところを二人に持ってかれたな」
とリトラさんがさらにお道化て言う。そして……
「まるで俺のブーメランの様だった」
とぼそりと言われ、ドキリとした。
「あははは。弟子ですから……」
ドキドキしながらそう返し誤魔化す。そうすると、親指を立ててナイスと言われた。
「さすがね。咄嗟の判断が素晴らしいわ」
ミューリィさんにも褒められ、僕の顔がカーッとなった。
『なんだ。もう乗り換えたのか?』
違うから! そんなんじゃないから!
「おぉ!!!! これは一体? どこへ消えたかと思ったらやっぱりここだったか」
坑道から出てきたダリリンスさんが叫んだ。
そして、ぞろぞろと冒険者達が後から出て来る。
「倒されている!」
後ろから来た冒険者が叫んだ。
「あぁ、二人で倒してくれた」
ロメイトさんが僕らを見て言った。
「二人……」
ダリリンスさんが、僕らを見比べている。
「確か彼は、神乱の元メンバーだったか。でもEランクと聞いたが……」
「ふん。出し惜しみしていたんだろう?」
ジグルさんがそう言った。
「ニーナ行くぞ」
「うん……」
今回ニーナは、チラッと僕の方を見てからジグルさんについて行く。
「本当に、彼らで倒したんですか? 硬くて歯が立たなかったのに?」
「あぁ。マルリードが隙を作って、ジグルがトドメを刺した」
ロメイトさんがそう言うと、全員が僕に注目する。
う……。変な風に目立っちゃったよ。
『何を言っている。大活躍ではないか』
「そうだ。もしかしたら魔素酔いで強くなっていたかもしれない」
思い出したと、ロメイトさんが言った。
「何! もしかして坑道で魔素が発生しているかもしれないという事か? 奥で討伐しているやつらを見に行かないといけないな!」
騒然となり一気に騒がしくなった。それをダリリンスさんがまとめ、残りのゴブリンを倒しに向かった。そしてこれによって僕はまた、注目の的になったんだ。早く落ち着いてほしいよ。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる