使えないと思った僕のバフはパッシブでした。パーティーを追い出されたけど呪いの魔導士と内密にペアを組んでます

すみ 小桜(sumitan)

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第32話 消えた死体

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 魔素化?

 『物体は、魔素の中に放置しておくと吸収しやがて魔素化する。魔素化した物体は、強度が増すと言われている。まあ宝石として扱うなら魔素化させても意味はないが、ミスリルなら用途はありそうだな。まあ彼が掲げているのは、小さすぎて使えないだろうがな』

 なるほど。宝石類は、魔素空間に入れておけないね。手にすることはないだろうけど。

 「今まで、魔素が充満していたという報告はなかったのだから、魔素化しているとすれば、魔素が濃い濃度で一時的でもあったという証拠だ!」
 「しかし謎は解決してませんけどね」
 「うむ」

 謎のままだとレモンスさんが言うと、ダリリンスさんは頷いた。

 『これでここに魔素を充満させた者を探し出してくれればいいが……』
 「では、そっちの謎の手がかりもないか奥まで探しますか」

 ダリリンスの提案に僕たちは頷いた。
 洞窟の奥まで行ったけど、結局何も見つからない。

 「だめだな。専門の者を派遣してもらうか」
 「……ですね。しかし魔素はどこにいったのでしょうかね」

 レモンスさんが、ぽつりとつぶやいた。
 これって正直に話した方がよくない? 魔素空間を持っていたらだめって事はないよね?

 『そうだが、魔眼も魔素空間も鑑定では見れないはずだぞ? まあテントを出せばそういう空間自体は持っていると証明はできるがな』

 うーん。よく見れば、自分しかステータスで確認できないみたいだ。

 『それに今更言って処罰はされないものなのか?』

 え? 処罰! さ、されるかな?

 『これだけ問題になっているのに黙っていたんだ。なるだろう』

 うううう。どうしよう!

 「マジックアイテムで転送でもしたか?」
 「それしかないでしょうね」

 ダリリンスさんが言うと、レモンスさんは肯定して頷く。

 『やはりそれしか思いつかないようだな。まず魔素を魔法陣で送り込むなど考えが及ばないだろう』

 だとしたらやっぱり言った方がよくない?

 『いいのか?』

 僕は頷いた。

 「あのダリリンスさん。ま、魔法陣で他の場所から魔素を送ってきたという事はありませんか? 僕じつ……」
 「あり得ない!」

 ダリリンスさんに行ったのに、レモンスさんに思いっきり否定された。

 「30%いや20%の魔素がある場所から魔法陣でとなると、そこにも魔法陣を設置しなくてはならない。自分自身が魔素酔いをする危険まで冒して、ここにそれをする意味があるか?」
 「そ、それは、何か目的があって……」
 「では、その目的とはなんだ?」
 「……わかりませんけど」

 そんな食ってかからなくてもいいじゃないか。

 「まあレモンスさん、落ち着いて。たぶん俺たちの様な装備を簡単に手に入れられると思ったのだろう。俺の装備は知っての通りSランク時代にお金を貯めて整えたものだ。普通なら無理だ。彼らのは、レモンスさんの錬金術の賜物だ。つまりそうそう魔素の中に入っていけないのだ。わかったか?」
 「……はい」

 なんか、魔法陣がありましたって言いづらくなった。

 『最初に魔法陣があったと言わないからだろうが』
 「だって……」
 「だって何? 魔法陣を見たとでも?」
 「え!?」

 う。レモンスさんに睨まれた。

 『やはり恨まれているようだな。犯人をあぶり出して捕まえる他なさそうだ』

 そんなうまくいくかな。だいだい手がかりがないんだから知らんぷりしていればいいだけじゃない?

 『あるだろうが。リルだ。魔素が消えただけではなく、リルも消えた。魔法陣を設置した者が何をしようとしたかわからないが、リルが必要だったに違いない。魔素が消えた事は知らんぷりしても、リルの行方は探しているかもしれない』

 そうだろうか?
 リルが話せるなら別だけど、そうでなければ手掛かりにはならないと思う。

 『いや、少なくとも魔法陣の呪いをとっばして、連れ出したと相手は感づいているはずだ。そうでなければ、魔素云々の前にここに呪われた死体がないとおかしいからな』

 し、死体!?
 そこまでの呪詛魔法陣だったの?
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