使えないと思った僕のバフはパッシブでした。パーティーを追い出されたけど呪いの魔導士と内密にペアを組んでます

すみ 小桜(sumitan)

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第55話 暗黙のルール

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 ここかぁ。一応僕でも行けるCランクだね。
 話を請け負う事になった僕は、ギルドに戻り地図と睨めっこしていた。

 エドラーラさんの話によると、スラポの草原と言うまんまの名前の草原があって、そこに核持ちスライムがたくさんいるらしい。まあスライムは、Cランクではないけど周りがCランク。
 そしてそこに行くのには、許可書が必要だった。それをエドラーラさんは持ってきた。発行するのは、フェニモード家だと言うから本物なら本当の話という事になる。

 『まさか隠し子だったとはな』

 とりあえず、許可書をギルドに提出して行くかな。そうすれって言われたし。

 『一人で大丈夫なのか?』

 本当は、誰かに一緒に行ってほしいけど……僕、頼める知り合いっていないから。

 『満月の夜は?』

 彼らは、知り合いだけどそういう間柄でもないよね?

 『そうか? お願いしてみればいいだろう。君に死なれたら私も困るのだが。ほらちょうど来た』
 「よう。どこか行くのか?」
 「リトラさん……。なんかいつもちょうどよく現れますね」
 「うん? そうか。何か用事があったのか?」
 「えーと。できればついてきてほしいところがあるんですけど」
 「どこ?」
 「スラポの草原です」
 「そこかぁ。そこはな、許可がないと行けない場所なんだ。道具を買ったから使いたいのはわかるけど」
 「いえ、許可書は持っているんですけど周りがCランクなので一人ではと思って……」
 「はぁ? なんで許可書を持ってるんだよ」

 凄く驚かれた。もしかしてこれって、そうそう手に入らないものなの?

 『かもしれないな。それ本物だろうな?』

 偽物だったらエドラーラさんがヤバいと思う。捕まっちゃわない?

 「ちょっと知り合いから頼まれて、許可書も頂いたんだけど」
 「これ本物だな。……知り合いってエドラーラさんだろう?」
 「え? 見ただけでわかるの?」
 「まさか。マルリードの知り合いで、これを手に入れられるのがその人しか思いつかなっただけだ」
 『まあ鎌を掛けられたって事だな』
 「それにしてもどうやって発行させたのか……」
 「それ、そんなに凄い物だったんですか?」
 「この場所だけは売らなかったらしく、入るのにも制限を掛けぼろ儲け。そのうちポーション関係は、フェニモード家を通すという暗黙のルールが出来上がった。この許可書は、冒険者だったらフェニモード家と懇意の仲でないと持ってないだろう。しかも取得した核はすべて、フェニモード家に流れている」
 『なるほど。牛耳っているって事か。上手くやっているな。そんなフェニモード家が隠し子という知られたくない者をエドラーラの娘と結婚させようとする真意はなんだ?』

 真意? また裏があるといいたいの?

 『裏というか、エドラーラより金の亡者のようだが? その様な者が採算が合わない事はしないだろう。きっとエドラーラを手玉に取るつもりだろうからな。気を付けれよ。相手は、エドラーラではなく君を取り込もうとしていのだろう』
 「どういう事?」
 「うん? あぁわかりづらかったか?」

 しまった。つい口に出しちゃった。

 「つまりは、君が取ってきた核はエドラーラさんを通してフェニモード家に渡るって事だ。もう一つ言うとだな、ギルドではスライムの核もスラポ液も買い取りはしていない。するのはポーションだ。この意味わかるか?」
 『どちらにしても自分で作らないなら核を採取してもどうにもならないって事だろうな。これなら冒険者も勝手に取りにいかないだろう。金にならないからな』
 「凄いね。本当に牛耳ってるんだ」
 「まあそうなるな。手伝ってやるけど、どういう経緯でこうなったか教えてくれるよな?」
 『そうくるだろうな。いいんじゃないか。ほとんど知っているんだし』

 うん。エドラーラさんすみません。満月の夜にはベラベラしゃべってますが、彼らはベラベラしゃべらないと思うので許してください。

 そういう事で、リトラさんに先ほど聞いた事を話し、お願いした。

 「なるほど。ちょっと待ってて、ロメイトも呼んでくるから」
 「え? あ、すみません」

 いいのかなぁ。Aランクパーティーの人を僕が連れまわして……。

 『なぜそんな事を気にするのか。もっと他を気にしたらどうだ? 例えば、たらしだという噂が広まってしまったとか』

 思い出させないでよ!

 『ランクが低くても君は存在感があるなぁ』

 全然嬉しくない!
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