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僕達は朝食を食べた後、Dランクの場所まで移動した。
出会う事はないとは思うけど冒険者に出会ったら大変なので、人も感知してもらいながら進んだ。
大雑把だけど、商業協会で貰った地図が役に立っている。
「でもあるのかな? 全部発見されて許可いたりしない?」
今更ながらそう思った。
『大丈夫よ。そんな事したらそれがねじり樹だってわかっちゃうからね。本当に信頼できる冒険者と一緒に、Aランクとかで採取しているわよ。滅多に冒険者来ないでしょ? それよりも今日からDランクのところに寝泊りする事になるからモンスターには気を付けないとね』
僕は頷いた。
ラスが感知してくれているとはいえ、気がついて逃げても向こうの方が足が速くて追いかけられれば、逃げきれないからね。そうなったらラスに倒してもらうしかないけど。
本によると、見た目もねじれているみたいだからわかりやすいと言えばわかりやすい。ラスにサーチしてもらうから間違う事はないけど、直ぐには見つからないだろうな。
こうして彷徨う事10日。やっと見つけた。結局、僕達が探していたDランクの場所にはなく、Bランクの場所まで来ちゃった。
「あったね。ありがとうラス。疲れてない?」
ねじり樹は、見た目も本当にねじれている。木の種類なんてよくわかんないからこれじゃ見分けがつかない。さっきも似たような木があったけど、違うんだね。
『ありがとう。大丈夫よ。あなた達も疲れたでしょう。シールドを張ったから休憩したら?』
「うん。そうする。発見したから一旦休憩しよう。ちょうど昼時だし何か食べよう」
「「やったぁ!」」
二人は、凄く喜んだ。
買ってきた食材は底をついたので、果実などを食べていた。鳥を発見すれば、それを射止めゲットして置いているけどね。
昼食を食べた後、安心したのか眠そうで、二人はリアカーで寝てしまった。
僕は、採取と調合の用意の為、まずは道具作りだ。
『まずは、樹液を採取する道具を作るわよ。ジョウロって知ってる? あういう形の瓶を鍾乳石で作ってもらうわ』
「難しい事いうね。筒って難しいんだけど」
『簡単よ。棒に穴を空けて作って、瓶とつなげればいいのよ。棒は上側に斜めに付けてね。それをいくつも作りましょう』
「わかった」
『あ、それにも一応マーク入れてね。そうね、劣化を遅くするのをイメージして』
「うん」
それを作る為の穴あけ棒を刃を作ったのと同じ材料の鍾乳石で作ってもらった。持ち手は木。これ太さが自由自在。なんて便利なんだ。
瓶は普通に、鍾乳石をくり抜いて作った。ジョウロと違うのは、蓋がある事。出っ張りを作ってスライドして固定するバケツと同じ形にした。筒にも蓋を付けた。
こうして僕専用の樹液瓶が出来上がった。
『上出来よ。チェック』
********************************
樹液瓶:スラゼ用
製作者:スラゼ【加護:Eランク】
耐久度:100%
【ミミミラスの加護:腐敗速度低下/強度強化】
【ミミミラスの加護:腐敗保護/使用制限/強度強化/シールド保護】
********************************
「使用制限? 僕専用なのに更に?」
『専用なのはスラゼが使うと効果が発揮するってだけで、使用制限を掛けないと使えちゃうのよ瓶としてね。つまり中身が入っていたら中身が出せちゃうのよ』
なるほど。鑑定しても僕専用だけど、実は僕にしか使えないって事か。
『あとは、薬研と乳鉢ね。一緒にしちゃおうか』
「一緒?」
薬研が何かもわからないのに言われてもなぁ。
『乳鉢はわかるわよね? まずはそれを作ってくれる』
「うん」
こうして僕は、ラスに言われるまま鍾乳石を使って道具を作っていった。
出会う事はないとは思うけど冒険者に出会ったら大変なので、人も感知してもらいながら進んだ。
大雑把だけど、商業協会で貰った地図が役に立っている。
「でもあるのかな? 全部発見されて許可いたりしない?」
今更ながらそう思った。
『大丈夫よ。そんな事したらそれがねじり樹だってわかっちゃうからね。本当に信頼できる冒険者と一緒に、Aランクとかで採取しているわよ。滅多に冒険者来ないでしょ? それよりも今日からDランクのところに寝泊りする事になるからモンスターには気を付けないとね』
僕は頷いた。
ラスが感知してくれているとはいえ、気がついて逃げても向こうの方が足が速くて追いかけられれば、逃げきれないからね。そうなったらラスに倒してもらうしかないけど。
本によると、見た目もねじれているみたいだからわかりやすいと言えばわかりやすい。ラスにサーチしてもらうから間違う事はないけど、直ぐには見つからないだろうな。
こうして彷徨う事10日。やっと見つけた。結局、僕達が探していたDランクの場所にはなく、Bランクの場所まで来ちゃった。
「あったね。ありがとうラス。疲れてない?」
ねじり樹は、見た目も本当にねじれている。木の種類なんてよくわかんないからこれじゃ見分けがつかない。さっきも似たような木があったけど、違うんだね。
『ありがとう。大丈夫よ。あなた達も疲れたでしょう。シールドを張ったから休憩したら?』
「うん。そうする。発見したから一旦休憩しよう。ちょうど昼時だし何か食べよう」
「「やったぁ!」」
二人は、凄く喜んだ。
買ってきた食材は底をついたので、果実などを食べていた。鳥を発見すれば、それを射止めゲットして置いているけどね。
昼食を食べた後、安心したのか眠そうで、二人はリアカーで寝てしまった。
僕は、採取と調合の用意の為、まずは道具作りだ。
『まずは、樹液を採取する道具を作るわよ。ジョウロって知ってる? あういう形の瓶を鍾乳石で作ってもらうわ』
「難しい事いうね。筒って難しいんだけど」
『簡単よ。棒に穴を空けて作って、瓶とつなげればいいのよ。棒は上側に斜めに付けてね。それをいくつも作りましょう』
「わかった」
『あ、それにも一応マーク入れてね。そうね、劣化を遅くするのをイメージして』
「うん」
それを作る為の穴あけ棒を刃を作ったのと同じ材料の鍾乳石で作ってもらった。持ち手は木。これ太さが自由自在。なんて便利なんだ。
瓶は普通に、鍾乳石をくり抜いて作った。ジョウロと違うのは、蓋がある事。出っ張りを作ってスライドして固定するバケツと同じ形にした。筒にも蓋を付けた。
こうして僕専用の樹液瓶が出来上がった。
『上出来よ。チェック』
********************************
樹液瓶:スラゼ用
製作者:スラゼ【加護:Eランク】
耐久度:100%
【ミミミラスの加護:腐敗速度低下/強度強化】
【ミミミラスの加護:腐敗保護/使用制限/強度強化/シールド保護】
********************************
「使用制限? 僕専用なのに更に?」
『専用なのはスラゼが使うと効果が発揮するってだけで、使用制限を掛けないと使えちゃうのよ瓶としてね。つまり中身が入っていたら中身が出せちゃうのよ』
なるほど。鑑定しても僕専用だけど、実は僕にしか使えないって事か。
『あとは、薬研と乳鉢ね。一緒にしちゃおうか』
「一緒?」
薬研が何かもわからないのに言われてもなぁ。
『乳鉢はわかるわよね? まずはそれを作ってくれる』
「うん」
こうして僕は、ラスに言われるまま鍾乳石を使って道具を作っていった。
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