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◇092◇決心
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「あの、これ……」
僕は、血ランをミーレンさんに渡す。
「で、どうするの?」
「……取りあえず、一旦ギルドに戻ります」
「そうか。わかった。何か手伝える事があったら言って」
「はい。ありがとうございました」
礼を言って僕は、ギルドに走り出した。
ふと思った。僕は利用される所だったのではないかと。
ムダマンスさんは、目的はそっちと言っていた。目的はわからないけど、それに僕を利用したようとした。血ランに関する事なのかはわからないけど。
まあ近づかなければいいか。
それより血ランだ。
このままだと経験値がマイナスになる!
ムダマンスさんも言っていたけど、それで冒険者をクビになれば信用できない奴って事になるから再就職は無理だ。
それだけは、避けないと……。
僕は、持って来た薬草の本で調べる事にした。
「あ、おかえり……。慌ててどうしたの?」
走って帰って来たからかイラーノさんがそう質問をするけど僕は別にと返す。
薬草の本をペラペラとめくり、血ランが載ったページを探した。
あった!
血ランは、鉄を含んだ所に咲くランで花びらが赤く、濡れると血の様に真っ赤に見える事からその名がついた。
花粉に毒素を含んでいるので、採取する時は風上の方向から近づき上から袋をかぶせ採取するのが一般的。
花粉の毒は、解毒剤になる。また、鉄分も採取できる。
花粉を取り除き、綺麗に洗って花の部分は、塗料の原料としても使用されている。
なるほど。毒にさえ注意すれば色々用途がある花なんだ。
うーん。鉄を含んだ土って事は、赤っぽい土って事だよね?
ジーンに見た事ないか聞いてみるかな。
僕は、ランを入れる為、リュックを背負い立ち上がった。
「え? リュックなんて背負ってどこ行くの?」
そうだった。外出禁止みたいなもんだもんね。
さて、どうしよう。
「ごめん。皆には黙ってって!」
「え!? 黙ってって? 待って!」
部屋から出ようとする僕をイラーノさんは掴んで止めた。
「どちらにしてもこれしか方法ないから」
「あのさ。ギルドマスターが何とかしてくれると思うよ」
「かもしれない。けど……ごめん!」
僕は、イラーノさんの手を振りほどいて走ってギルドを出た。もしかしたらイラーノさんが、ギルドマスターに連絡するかもしれないけど、その前に見つけよう。
そもそも血ランが危険なのは毒! 咲いている場所じゃない! だったら僕にも採れる!
☆5つなんだからこの依頼を完了出来れば逆に、レベルが上がるかもれない。
そして、母さんには悪いけど、街を出よう! ここにいても命が狙われるだけで、父さんの情報も手に入らない。エルフがいる楽園を探した方が早いかもしれない。
それに、ロドリゴさんの近くにいたら動けない!
あの人、僕を守ってくれようとはしているけど、何かまだ隠している!
「ジーン!」
僕は、街の外に出てジーンを呼んだ。暫くするとジーンは尻尾を振って近づいて来た。そのジーンをギュッと抱きしめる。
あぁ、和む。
「とりあえず森に行こう。ここだと目立つから」
『了解』
僕が背中に乗ると、ジーンは森へ向けて走り出した。
僕は、血ランをミーレンさんに渡す。
「で、どうするの?」
「……取りあえず、一旦ギルドに戻ります」
「そうか。わかった。何か手伝える事があったら言って」
「はい。ありがとうございました」
礼を言って僕は、ギルドに走り出した。
ふと思った。僕は利用される所だったのではないかと。
ムダマンスさんは、目的はそっちと言っていた。目的はわからないけど、それに僕を利用したようとした。血ランに関する事なのかはわからないけど。
まあ近づかなければいいか。
それより血ランだ。
このままだと経験値がマイナスになる!
ムダマンスさんも言っていたけど、それで冒険者をクビになれば信用できない奴って事になるから再就職は無理だ。
それだけは、避けないと……。
僕は、持って来た薬草の本で調べる事にした。
「あ、おかえり……。慌ててどうしたの?」
走って帰って来たからかイラーノさんがそう質問をするけど僕は別にと返す。
薬草の本をペラペラとめくり、血ランが載ったページを探した。
あった!
血ランは、鉄を含んだ所に咲くランで花びらが赤く、濡れると血の様に真っ赤に見える事からその名がついた。
花粉に毒素を含んでいるので、採取する時は風上の方向から近づき上から袋をかぶせ採取するのが一般的。
花粉の毒は、解毒剤になる。また、鉄分も採取できる。
花粉を取り除き、綺麗に洗って花の部分は、塗料の原料としても使用されている。
なるほど。毒にさえ注意すれば色々用途がある花なんだ。
うーん。鉄を含んだ土って事は、赤っぽい土って事だよね?
ジーンに見た事ないか聞いてみるかな。
僕は、ランを入れる為、リュックを背負い立ち上がった。
「え? リュックなんて背負ってどこ行くの?」
そうだった。外出禁止みたいなもんだもんね。
さて、どうしよう。
「ごめん。皆には黙ってって!」
「え!? 黙ってって? 待って!」
部屋から出ようとする僕をイラーノさんは掴んで止めた。
「どちらにしてもこれしか方法ないから」
「あのさ。ギルドマスターが何とかしてくれると思うよ」
「かもしれない。けど……ごめん!」
僕は、イラーノさんの手を振りほどいて走ってギルドを出た。もしかしたらイラーノさんが、ギルドマスターに連絡するかもしれないけど、その前に見つけよう。
そもそも血ランが危険なのは毒! 咲いている場所じゃない! だったら僕にも採れる!
☆5つなんだからこの依頼を完了出来れば逆に、レベルが上がるかもれない。
そして、母さんには悪いけど、街を出よう! ここにいても命が狙われるだけで、父さんの情報も手に入らない。エルフがいる楽園を探した方が早いかもしれない。
それに、ロドリゴさんの近くにいたら動けない!
あの人、僕を守ってくれようとはしているけど、何かまだ隠している!
「ジーン!」
僕は、街の外に出てジーンを呼んだ。暫くするとジーンは尻尾を振って近づいて来た。そのジーンをギュッと抱きしめる。
あぁ、和む。
「とりあえず森に行こう。ここだと目立つから」
『了解』
僕が背中に乗ると、ジーンは森へ向けて走り出した。
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