【完結】モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!

すみ 小桜(sumitan)

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◇144◇イラーノに似た人物

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 僕は、今日は森の奥に行かずに入り口にある薬草を採取する事にした。テキストの地図とにらめっこしながら仕事を探す。

 「へえ。本当に薬草ソムリエ目指してるんだ」

 モガードさんが僕の隣に来て言った。

 「それって森の入り口付近のだろう? もっと奥地行ったら?」

 そう言ってウダエカさんが持って来た依頼は☆5のだ。
 この人達、僕に嫌がらせをしているつもりだろうけど、奥地に行くって言ったらどうする気なんだろう。
 まあ、ジーンにお願いしないと行けないから受けないけどね。

 「今日は、まったりする予定なんだ」

 「ふーん」

 もうこれでいいや。
 ☆3の一つだけ受ける事にした。
 依頼を受け、森へ向かう。二人も着いて来た。というか、並んで歩いている。

 「今日もイラーノと会う約束してるのか?」

 突然ボソッとウダエカさんが言った。
 もしかして僕につきまとうのは、イラーノに会いたい為?

 「あの……本当にイラーノは男なんだけど」

 「いや間近でみたけど女だろう?」

 「声は、男だったでしょう?」

 「声は、マジックアイテムで変えられるからな」

 僕の反論に、真顔でモガードさんは答えた。
 この二人、イラーノ事を本気で女だと思ってるんだ。
 これは言っても信じなさそうだ。装置に通して性別見せるしかないな。
 はぁ……僕は大きなため息をついた。


 ◆ ◇ ◇ ◇ ◆ ◆ ◇ ◇ ◇ ◆ ◆ ◇ ◇ ◇ ◆


 《来たわね。この森にエルフが来ているわよ》

 森に入ってすぐに、ルイユからテレパシーが飛んで来た。

 「え……」

 「うん? どうした?」

 僕が驚いてつい声に出すと、モガードさんが僕に振り返る。

 「別に。さあ、採取しよう!」

 どこにいるんだろう? 緊張しつつ採取を始める。
 ついて来た二人は、手伝う気はないらしく突っ立ったままジッと僕の仕事ぶりを見ていた。

 ガサ!
 音がしたと思い顔を上げると、二人の男が近づいて来る。その二人に僕はあんぐりとしてしまった。
 二人共20代後半ぐらいで、真っ黒な服。だけど、髪はイラーノと同じ銀。そして、イラーノの様に整った顔。
 人種的に似ていると思った。
 イラーノもこれぐらいの年齢になれば、綺麗な男性に見えるんだ。

 「あ、オスダルスさん、ボールウィンツさん」

 僕が、ボーっと現れた二人に見惚れていると、モガードさんが二人に声を掛けた。
 知り合いなの? それとも有名人?

 「おや、昨日の……」

 昨日? この四人は、昨日知り合ったばかりなの?
 僕は、様子を伺う様にジッと四人の会話を聞く。

 「そうだ。昨日話したイラーノって男だそうです」

 え!? ちょっと待って! イラーノに会いたいのってもしかして彼らが探していたから?

 「で、こいつが、そのイラーノの知り合い」

 ウダエカさんに続き、モガードさんが僕を指差し言った。

 「今日、イラーノさんはどちらですか?」

 「どの様な用件ですか?」

 僕は立ち上がり聞き返した。

 「これは失礼。私はオスダルス。隣の彼は、ボールウィンツ」

 髪がやや長い方がそう挨拶をしたけど、一体イラーノに何の用事があるんだろう。
 この二人が、エルフに間違いないだろうけど。
 確かに父さんは、エルフと会っていたと聞いたけど、ロドリゴさんは父さんがエルフを警戒しているようだったと話していた。
 もっと色々エルフの事をルイユから聞いて判断した方がいいよね。

 「………」

 「そんなに警戒しなくていい。彼らに会った時に、我々と似ていた子がいたと聞いたので、ちょっと会ってみたいと思ってね」

 オスダルスさんがそう会いたい理由を述べる。

 「悪いけどそういう理由なら会わせられないかな。どうしてかは、彼らに聞くといいよ」

 そう言って僕は、採取は途中だけど森を後にする。
 エルフの二人が、モガード達に訪ねているが、彼らは知らないと答えていた。
 イラーノは目立つ。あまり外を歩き回らない様に言っておかないと。
 僕は、後を付けられてないのを確認して、イラーノがいるマドラーユの家へ向かった。
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