【完結】モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!

すみ 小桜(sumitan)

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◆149◆驚きのルイユ

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 ルイユは、僕が投げた剣を尻尾で掴み、今まさにジーンにとどめを刺そうとしているモンスターに投げつけた。
 そして、そのままモンスターに走っていく。
 投げた剣は首を串刺しにし、その直後ルイユはモンスターを蹴った。モンスターはその為、少しだけ吹っ飛んだ。
 そのお蔭でジーンは下敷きにならずにすむ。

 『あと少しだけ耐えて下さい』

 ルイユは、僕にそう言うとイラーノに近づく。何をするのだと思ってみていると、イラーノにかぶりついた!
 血を吸っている!?

 「やめて!」

 僕が叫ぶもルイユは、やめない。

 「お願いだから」

 泣きながら懇願するも聞く耳を持たない。
 嘘。なんで。僕のお願いを聞いてくれないの!
 愕然としてその行為を見ていると、ルイユは吸うのをやめた。そして、驚く事にその形が変わっていく。
 ルイユは、人間の姿になった。

 「え……」

 顔はとてもイラーノに似ている。そして、全裸だ!!

 「な、なんで裸……」

 「ヒール」

 ルイユは、イラーノにヒールをかけた。
 使えたんだ。

 「うーん」

 イラーノは、目を覚ました。

 「な……」

 がばっと起き上がり、後ずさりする。その顔は、まっかっかだ。

 「あ、これは失礼」

 そういいながら立ち上がったルイユは、僕達みたいな冒険者の服を着ていた。そして、僕に近づいて来る。

 「待って! クテュールに何をする気」

 「ヒールです」

 「え……」

 「ヒール」

 僕は、光に包まれる。ズキズキと痛かった傷がスーッと痛みがひいた。だるかった体が軽くなる。

 「ありがとう。ルイユ」

 僕は、体を起こした。

 「ルイユだって!?」

 ボー然としてイラーノは、ルイユを見る。
 そうだ! こうしてはいられない!
 僕は、ジーンに向かった。
 イラーノがいるけど、もう仕方がない。後で説明をしよう。
 お願い!
 ジーンの体が光に包まれ、血が消えて行く。

 『クテュールありがとう』

 「うん。後はリリン」

 僕は、リリンの前に屈む。
 お願い!
 リリンの体も光に包まれた。

 『クテュールありがとう』

 「瀕死を回復させるなんて凄いや」

 うん? 特段何も気づいてない?
 そう言えば、僕も言われるまで血が消えた事気づかなかったっけ?

 「人が来るわ!」

 逃げようかと思ったけど馬に乗った騎士団が現れた。その中の一人は、アベガルさんだ。

 「イラーノ、クテュール無事だったか」

 馬から降りたアベガルさんが言った。
 って、どうやって馬で森の中をこんなに早く走って来たの?

 「で、その方は?」

 あ、何て説明しよう。

 「イラーノの姉のルイユです。いつも弟がお世話になっております。普段は、この子達のお世話をしているんです」

 僕達は、ルイユの台詞に驚いた。

 「そうでしたか。で、一体何が?」

 「顔立ちが綺麗な二人組が彼らを襲ったのです」

 「襲った……」

 ルイユが答えると、アベガルさん達は僕達をジッと見る。

 「私もヒールを使えるので、二人が去った後、彼らを治癒しました」

 「とどめを刺さずに去っていったということですか?」

 「あなた方が来るとわかっているようで、死んだか確認をせずに慌てて逃げて行きました」

 何と言うか、僕達が口を挟む隙を与えない程、答えを準備していたかのようにルイユは答えていく。

 「あぁ……イラーノ、クテュール。襲った相手は、誰かわかるか? 知っているやつか?」

 「オスダルスさんとボールウィンツさんです」

 質問には、僕が答えた。イラーノは、名前は知らないだろうから。

 「あれを倒したのは誰だ?」

 「変なモンスターです」

 ルイユが、速攻に答えた。
 自分の事を変って言っちゃうんだ。

 「本当か?」

 「俺は、気を失っていたので……」

 「ぼ、僕も」

 「うーん。まあ。あいつらと証言は合うか」
 
 モガードさん達の事だ。
 そっか。彼らの前でルイユがモンスターを倒したんだっけ。
 今、目の前にいるモンスターも同じ倒し方だ。
 だったら倒したのが同じじゃないとおかしい。
 ルイユは賢いな。

 「わかった。一旦街へ戻ろう」

 僕達は、ジーンに森に隠れているように言って、それぞれ馬に乗った。
 そして、どうやって来たかわかった。
 馬には、マジックアイテムが装備されていて飛んだ!
 飛んだと言っても鳥の様にではなく、大きくジャンプする様な感じ。着地もふんわりと。だけどこれ、慣れないと滅茶苦茶怖い!
 僕とイラーノは、叫んだけどルイユは悲鳴一つ上げず、涼しい顔だった。流石だ。
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