【完結】モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!

すみ 小桜(sumitan)

文字の大きさ
153 / 245

◇150◇迫真の演技?

しおりを挟む
 僕達は、冒険者ギルドの二階に連れて行かれて、そこには、モガードさんとウダエカさんがいた。

 「さて、皆の話を総合するとだな。オスダルスさんとボールウィンツさんは、イラーノを探していて、モガード達が知っていたので教えてやった。だがその目的は、イラーノを殺す事だった。それが知れない様にする為に、係わったモガードとウダエカ、それとイラーノとパーティーを組んでいたクテュールを殺そうとした。合ってるか?」

 アベガルさんが聞くも、たぶん、そうなんだろうとしか言えない。
 モンスターのせいにして、イラーノだけじゃなく、僕やモガードさんまで殺そうとした。いつもそうやって、探し出しては殺しているんだろうか?

 「合ってると思います! ただ俺達は、イラーノが二人に雰囲気が似ていたから似た奴がいたって話しただけなんです! そうしたら会ってみたいって。まさか殺そうとするなんて!」

 モガードさんが、そう言った。
 うむとウダエカさんが頷く。

 「イラーノ心当たりはないか?」

 「ないです。今日会ったばかりで……」

 「あ、そう言えば。お前の父親の話をしていなかったか?」

 ウダエカさんが言う。
 余計な事を!

 「そうなのか?」

 「いえ……人違いです。俺の父さんの名前じゃなかった」

 「因みに、イラーノの父親の名は何という?」

 イラーノは、顔を伏せた。
 僕達は、こっそり抜け出して来た。
 イラーノ父親、ロドリゴさんは今頃どうなっているかわからない。

 「どうした?」

 「やっぱりドドイなんだろう!」

 「ドドイだと!?」

 ウダエカさんが言った名に、アベガルさんが反応する。

 「あれ? 知り合いですか?」

 驚いて、ウダエカさんが聞いた。

 「いや彼はちょっと、この国では有名な人物だ」

 父さんって、そんなに有名だったのか……。

 「ドドイさんではないです。だからそう言ったのに、嘘だといって襲われたんです」

 「あ、そうだ! 思い出した! 口笛を……いや、指笛を吹いてモンスターを呼んだんです!」

 「テイマーか……」

 モガードさんが言った言葉に、アベガルさんは顔をしかめる。
 やっぱりそう思うよね?

「よし。わかった。いいか。彼らがテイマーだという事は、絶対に他に漏らさない事!」

 アベガルさんは、険しい顔つきで強い口調で言った。僕達は、頷く。
 やっぱりテイマーって、危険な人物だと思われているんだ。きっと二人は、マークされる。
 テイマーが起こした事件として、2例目になるのかな?
 そうなると、今回も僕達は係わった事になる。僕達もマークされたらどうしよう。

 「あ、そうでした、ルイユさんでしたか。あなたの父親の名は何といいます?」

 イラーノが話そうとしないからルイユに聞いたんだろうけど、彼女は名前なんて知らない! ど、どうしよう。

 「ドドイさんではないでは、いけないのでしょうか?」

 ルイユは、そう返した。

 「嘘は言ってないよ」

 僕もそうアベガルさんに言った。
 アベガルさんは、軽くため息をつくと頷く。

 「まあ、いいでしょう。どうしてもとなったらお聞きします」

 「はい」

 ルイユは頷いた。

 「それで、モンスターをモンスターが倒したと聞いたが?」

 アベガルさんが、ルイユの事を聞き出した。
 モガードさん達が襲われた時は、二人しか知らないからいいけど、イラーノと僕が襲われた時の事はどうしよう。
 僕が後から駆け付けたとなると、色々面倒だ。それにこれ、イラーノと打ち合わせしてないから色々食い違いが出そう。
 困った……。

 「あぁ……」

 うん? え!?
 ルイユが、倒れ込んだ!

 「ちょ……どうしたの!?」

 僕が駆け寄ると、ルイユが、僕に寄りかかった。

 《大袈裟にお願いします》

 へ? 大袈裟にって何!?

 「わー! どうしよう! イラーノのお姉さんが倒れた!」

 「……あ、姉さん!」

 イラーノも調子を合わせてくれる。
 僕は、アベガルさんを見ると、うーん? って顔をしている。
 すみません。演技下手なんです……。

 「あの! 休ませて頂けませんか? 別に今じゃなくてもいいでしょう?」

 流石イラーノだ。迫真の演技!
 これには、アベガルさんも頷いた。

 「わかった。宿はとってあるのか?」

 「えっと。まだです……」

 そうだった。マドラーユさんが用意してくれた宿は解約してるんだった。仕事辞めたからそうなっているはず。

 「じゃ、すぐそこの、泉に行きな。あ、三人一緒でも大丈夫か?」

 僕達は、頷く。

 「立てる?」

 イラーノが聞くとルイユは頷くも、アベガルさんが抱き上げた!
 これには、ルイユもギョッとしている。

 「行くぞ」

 「あ、はい」

 イラーノが返事を返して、僕達はアベガルさんの後について行った。
しおりを挟む
感想 71

あなたにおすすめの小説

荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。

しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。 しかし―― 彼が切り捨てた仲間こそが、 実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。 事実に気づいた時にはもう遅い。 道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。 “荷物持ちがいなくなった瞬間”から、 アレクスの日常は静かに崩壊していく。 短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。 そんな彼と再び肩を並べることになったのは―― 美しいのに中二が暴走する魔法使い ノー天気で鈍感な僧侶 そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。 自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。 これは、 “間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる” 再生の物語である。 《小説家になろうにも投稿しています》

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。 でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ! これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

レンタル従魔始めました!

よっしぃ
ファンタジー
「従魔のレンタルはじめました!」 僕の名前はロキュス・エルメリンス。10歳の時に教会で祝福を受け、【テイム】と言うスキルを得ました。 そのまま【テイマー】と言うジョブに。 最初の内はテイムできる魔物・魔獣は1体のみ。 それも比較的無害と言われる小さなスライム(大きなスライムは凶悪過ぎてSランク指定)ぐらいしかテイムできず、レベルの低いうちは、役立たずランキングで常に一桁の常連のジョブです。 そんな僕がどうやって従魔のレンタルを始めたか、ですか? そのうち分かりますよ、そのうち・・・・

我が家に子犬がやって来た!

もも野はち助
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。 アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。 だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。 この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。 ※全102話で完結済。 ★『小説家になろう』でも読めます★

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜

長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。 コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。 ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。 実際の所、そこは異世界だった。 勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。 奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。 特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。 実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。 主人公 高校2年     高遠 奏    呼び名 カナデっち。奏。 クラスメイトのギャル   水木 紗耶香  呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。  主人公の幼馴染      片桐 浩太   呼び名 コウタ コータ君 (なろうでも別名義で公開) タイトル微妙に変更しました。

処理中です...