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◆205◆騎士団が疑っている理由
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それにしてもマドラーユさんが居ると、余計に熱が上がりそうだ。
ルイユは、街に現れた時に人間とエルフの復讐と言った。だからキュイを眷属にしていたのならそのキュイで街を襲わせている。というのが、アベガルさん達の考えらしい。
つまりキュイが眷属ではないと思っている。でも結界を壊されなかったから、ルイユが結界にマジックアイテムで何かをしたと思っている。
それを違うと証明しない限りは、ずっと疑われたままだ。だけど、違うと証明するのは難しい。
「で、俺が彼女にどんな協力をしたと思っているわけ? だいたい俺、最初はエルフに襲われた身なんだけど?」
イラーノが聞くとメリュドガさんは、チラッとマドラーユさんを見てからアベガルさんを見た。
何か話したくないみたいだ。
「もうここら辺でいいだろう。悪いが本格的に取り調べたいので、退出を願いたい」
アベガルさんが、マドラーユさんに言った。
その言葉にマドラーユさんは、眉をひそめる。
「一般市民には、内緒の話って事かしら?」
「まあ、そんな所だ」
アベガルさんがそうだと返すと、マドラーユさんは頷いた。
「では私は失礼するわ。今日中にイラーノくんを帰してね」
「……善処しよう」
アベガルさんがそう言うと、マドラーユさんは本当にドアから出て行った。意外と素直に引っ込んだ。
「何か企んでいなければいいが……」
ボソッと、メリュドガさんが不吉な事を言う。
確かにもっと粘りそうだもんね。
「さてと、先ほどの続きだが、エルフはどうやら誰かを探しているようなのだ。それも女性をな」
「……え? 俺、男だけど?」
イラーノは、メリュドガさんの言葉に驚いて返す。
「だが最初は、女性だと思われて接触したのだろう?」
アベガルさんがそう言うも、彼らが言っているエルフとオスダルスさん達は別人だと思う。
「だから女性だからじゃなくて、エルフとハーフの者を探していたの。もっと言えば、ドドイさんが預かった子。つまり俺ね。で、俺を探していた理由も言ったよね? それが嘘だと言うの? 二人を逃がしたから?」
「そうだ。ルイユも同じ目的を持っていた。あの二人はそれを知らずに、探している相手かと思い、イラーノを襲った」
父さんが連れ去ったジュダーノさんの子かもと思って接触したのではなく、探していた女性だと思ってイラーノと接触したのではと思っているみたい。
だとしたら、男だと知ってもイラーノを殺そうとした理由が説明出来ないと思うんだけど?
「で、その目的って何? 探している女性って何者?」
メリュドガさんの言葉に、イラーノはムッとして返す。
彼らの中では、それが真実だと決めてかかっているようだ。
「それを聞きたい。エルフに何を言われた?」
「何それ。何も確信ないじゃないか! マドラーユさんをルイユだと言った時と状況が一緒じゃないか!」
イラーノが叫ぶ。
「それに、その人物じゃないとわかったのに、俺を殺そうとした理由は?」
「協力を拒んだからだろう? ルイユは最後まで、君を説得していた」
と、アベガルさんは言う。
何それ!? 言っている事が滅茶苦茶だ!
アベガルさんは、オスダルスさん達が僕の父さんを探していたとモガードさん達から聞いて知っているのに!
「もしルイユが、最初からそのつもりなら何故僕を連れて行ったの? 街で言ったルイユの言葉は信じているんだよね? なんでつじつまが合わないのに、無理やりそういう話に持って行くの? 二人がエルフとハーフだから? 僕達が言っている方が、つじつまが合うのに! イラーノは、協力したじゃないか! ……街でのルイユの言葉を信じているのなら、ルイユはエルフと結託していないって事になる!」
僕は上半身を起こし抗議した。
この人達は、イラーノが半分エルフだからって言う理由だけで、こじつけをしている!
「そうだな。気が焦っていた」
僕の言葉に、アベガルさんがそう返し驚いた。
「狙われたのが男装している女性だったんだ。初めは密かに探していたようだが、向こうも焦っているのか証拠を残す様になった。それで、それを行っているのがエルフだとわかったのだ」
メリュドガさんが説明を話す。
そんな話初耳だ。ジュダーノさん達は、何も言っていなかった!
やっぱりお触れが出ているエルフと、オスダルスさん達とは別人だったみたいだ。でもエルフが何かを企んでいるのは確かみたい。
ルイユは、街に現れた時に人間とエルフの復讐と言った。だからキュイを眷属にしていたのならそのキュイで街を襲わせている。というのが、アベガルさん達の考えらしい。
つまりキュイが眷属ではないと思っている。でも結界を壊されなかったから、ルイユが結界にマジックアイテムで何かをしたと思っている。
それを違うと証明しない限りは、ずっと疑われたままだ。だけど、違うと証明するのは難しい。
「で、俺が彼女にどんな協力をしたと思っているわけ? だいたい俺、最初はエルフに襲われた身なんだけど?」
イラーノが聞くとメリュドガさんは、チラッとマドラーユさんを見てからアベガルさんを見た。
何か話したくないみたいだ。
「もうここら辺でいいだろう。悪いが本格的に取り調べたいので、退出を願いたい」
アベガルさんが、マドラーユさんに言った。
その言葉にマドラーユさんは、眉をひそめる。
「一般市民には、内緒の話って事かしら?」
「まあ、そんな所だ」
アベガルさんがそうだと返すと、マドラーユさんは頷いた。
「では私は失礼するわ。今日中にイラーノくんを帰してね」
「……善処しよう」
アベガルさんがそう言うと、マドラーユさんは本当にドアから出て行った。意外と素直に引っ込んだ。
「何か企んでいなければいいが……」
ボソッと、メリュドガさんが不吉な事を言う。
確かにもっと粘りそうだもんね。
「さてと、先ほどの続きだが、エルフはどうやら誰かを探しているようなのだ。それも女性をな」
「……え? 俺、男だけど?」
イラーノは、メリュドガさんの言葉に驚いて返す。
「だが最初は、女性だと思われて接触したのだろう?」
アベガルさんがそう言うも、彼らが言っているエルフとオスダルスさん達は別人だと思う。
「だから女性だからじゃなくて、エルフとハーフの者を探していたの。もっと言えば、ドドイさんが預かった子。つまり俺ね。で、俺を探していた理由も言ったよね? それが嘘だと言うの? 二人を逃がしたから?」
「そうだ。ルイユも同じ目的を持っていた。あの二人はそれを知らずに、探している相手かと思い、イラーノを襲った」
父さんが連れ去ったジュダーノさんの子かもと思って接触したのではなく、探していた女性だと思ってイラーノと接触したのではと思っているみたい。
だとしたら、男だと知ってもイラーノを殺そうとした理由が説明出来ないと思うんだけど?
「で、その目的って何? 探している女性って何者?」
メリュドガさんの言葉に、イラーノはムッとして返す。
彼らの中では、それが真実だと決めてかかっているようだ。
「それを聞きたい。エルフに何を言われた?」
「何それ。何も確信ないじゃないか! マドラーユさんをルイユだと言った時と状況が一緒じゃないか!」
イラーノが叫ぶ。
「それに、その人物じゃないとわかったのに、俺を殺そうとした理由は?」
「協力を拒んだからだろう? ルイユは最後まで、君を説得していた」
と、アベガルさんは言う。
何それ!? 言っている事が滅茶苦茶だ!
アベガルさんは、オスダルスさん達が僕の父さんを探していたとモガードさん達から聞いて知っているのに!
「もしルイユが、最初からそのつもりなら何故僕を連れて行ったの? 街で言ったルイユの言葉は信じているんだよね? なんでつじつまが合わないのに、無理やりそういう話に持って行くの? 二人がエルフとハーフだから? 僕達が言っている方が、つじつまが合うのに! イラーノは、協力したじゃないか! ……街でのルイユの言葉を信じているのなら、ルイユはエルフと結託していないって事になる!」
僕は上半身を起こし抗議した。
この人達は、イラーノが半分エルフだからって言う理由だけで、こじつけをしている!
「そうだな。気が焦っていた」
僕の言葉に、アベガルさんがそう返し驚いた。
「狙われたのが男装している女性だったんだ。初めは密かに探していたようだが、向こうも焦っているのか証拠を残す様になった。それで、それを行っているのがエルフだとわかったのだ」
メリュドガさんが説明を話す。
そんな話初耳だ。ジュダーノさん達は、何も言っていなかった!
やっぱりお触れが出ているエルフと、オスダルスさん達とは別人だったみたいだ。でもエルフが何かを企んでいるのは確かみたい。
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