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◇232◇コーリゼへのお願い事
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暗闇に赤い光が二つ浮いている。
「ライト」
イラーノが小石を拾って明かりを灯すと、漆黒に黒テカリするキュイの体が浮かび上がった。
今日は、曇り空で星の明かりもなく森の中は真っ暗だ。
「えーと。ここは……」
キュイを見上げ、コーリゼさんが聞いた。
ルイユに抱きかかえられ、森の中を移動したコーリゼさんは座り込んでいる。
僕は、ジーンを呼び背中に乗って移動。イラーノとコーリゼさんの二人は、ルイユが抱きかかえてここに来た。
『凄くお久しぶりね。待ちくたびれたわ』
「ごめん。リリン」
僕は、リリンを抱き上げる。
「その兎って、あの時の? ……もしかしてその兎もモンスター!? どうなってるんだ!」
コーリゼさんはそう言って、辺りを見渡した。
見渡しても真っ暗だから何も見えないと思うけど。
ジーンは大きな犬に見えるのにモンスターで、僕を乗せ移動した。だから兎に見えるリリンもモンスターだと気がついたんだ。
「全員僕のお友達なんだ」
「え? もしかしてその目の前の鳥のモンスターも?」
僕はそうだと頷いた。
コーリゼさんは、ギョッとしている。
「さすがに驚くよね。この辺のボスだよ」
イラーノが言うと、驚いて僕をコーリゼさんは見た。
「君、ボスと心を通わせたって事?」
「安心して。キュイは、人間と仲良くしたいから襲わないから」
「………」
そう言ったんだけどコーリゼさんは困り顔だ。
「君は、凄い力を手に入れて、それを使って何かをしようとは思わなかったのか?」
凄い力ってキュイの事かな?
確かにお願いしたらしてくれるかもしれない。お願いしようとした事は一度だけ。ムダマンスを殺そうとした時だ。けどそれは、ロドリゴさんに阻止された。
コーリゼさんが言っているのは、世界征服とかだよね? 魔女の様な事をしようとは思わなかったのかって事。
チュトラリーの力って、エルフでは繁栄をもたらす者として伝えられているからそういう考えは起こらない。
持つとしたら人間だけ……。
「魔女の様な事を考えなかったのかという事なら考えた事はないよ。キュイはお友達だけど、そういう捉え方はしたことないかも」
「なるほどな。変な事を聞いて悪かった」
「ううん。キュイは怖くないよ」
コーリゼさんは、困り顔のままだけど頷いた。
「主様。提案があります」
話が一段落した所でルイユが言ったけど、彼女の提案は突拍子もないんだけどなぁ。
「な、何?」
「剣をキュイに預かってもらいませんか?」
「え?」
「今回、私を殺さない為にケアリーヌ様が残したアイテムを探す事になっておりますが、見つかるとは限りません。ですが見つからなくても私を主様は殺さないでしょう。そうなると、私が輪廻して新しい主様と出会うまで、剣の保管場所が必要です。キュイなら適任かと」
ルイユの言う通りで、確かにそうかも。
アベガルさんの監視があるからここにも簡単には来れない。
方法が見つかって、剣が必要になったら取りに来る。それがいい方法かもしれないけど、コーリゼさんは大丈夫だろうか?
役割と言うかそれがなくって、生きる気力がなくなったらどうしよう……。
「似たような剣は、用意してあります。いかがでしょう?」
用意してあるって……。
今日、コーリゼさんがここに来なくても提案するつもりではいたって事か。
「コーリゼさん。僕の我が儘を聞いてくれますか?」
「え? あぁ。剣は渡すよ」
「いえ、そうじゃなくて。その剣がなくても僕の護衛について来てほしいなぁって。それにほら、急にコーリゼさんが僕達の側を離れたらアベガルさんが勘ぐると思うんだ」
「コーリゼには、ついて来てもらいますよ。いえ、道案内をして頂きたいのです。お願いできますか?」
僕がお願いすると、ルイユもお願いした。
どうやらちゃんと考えてくれていたみたい。
「道案内?」
「えぇ。あなたの村です。あれから三か月経ちましたが、村には辿り着いてはいないでしょう」
「はるほど。結界の事は知っているか。たぶん、無理だろうな。俺達の村は、代々村長になった者の許可がないと結界の中に入れない。村は森の中にあり森を彷徨う事になる。ただ連れて行っても村長は俺を助ける為に死んだ。だから俺しか入れないが……」
村長さんが、殺されていただなんて。
必死に魔女から逃げて、エルフを探していたんだね。
「それは大丈夫です。結界を張ったのは私達ですので」
そっか。だから結界の事も知っていて。
「わかった。案内するよ。けど、この国にはないがいいのか?」
「かまいません」
「え? 他国から来たの? 凄いね!」
驚いてイラーノが言う。
やっぱりこの国じゃなかったんだ。
「ライト」
イラーノが小石を拾って明かりを灯すと、漆黒に黒テカリするキュイの体が浮かび上がった。
今日は、曇り空で星の明かりもなく森の中は真っ暗だ。
「えーと。ここは……」
キュイを見上げ、コーリゼさんが聞いた。
ルイユに抱きかかえられ、森の中を移動したコーリゼさんは座り込んでいる。
僕は、ジーンを呼び背中に乗って移動。イラーノとコーリゼさんの二人は、ルイユが抱きかかえてここに来た。
『凄くお久しぶりね。待ちくたびれたわ』
「ごめん。リリン」
僕は、リリンを抱き上げる。
「その兎って、あの時の? ……もしかしてその兎もモンスター!? どうなってるんだ!」
コーリゼさんはそう言って、辺りを見渡した。
見渡しても真っ暗だから何も見えないと思うけど。
ジーンは大きな犬に見えるのにモンスターで、僕を乗せ移動した。だから兎に見えるリリンもモンスターだと気がついたんだ。
「全員僕のお友達なんだ」
「え? もしかしてその目の前の鳥のモンスターも?」
僕はそうだと頷いた。
コーリゼさんは、ギョッとしている。
「さすがに驚くよね。この辺のボスだよ」
イラーノが言うと、驚いて僕をコーリゼさんは見た。
「君、ボスと心を通わせたって事?」
「安心して。キュイは、人間と仲良くしたいから襲わないから」
「………」
そう言ったんだけどコーリゼさんは困り顔だ。
「君は、凄い力を手に入れて、それを使って何かをしようとは思わなかったのか?」
凄い力ってキュイの事かな?
確かにお願いしたらしてくれるかもしれない。お願いしようとした事は一度だけ。ムダマンスを殺そうとした時だ。けどそれは、ロドリゴさんに阻止された。
コーリゼさんが言っているのは、世界征服とかだよね? 魔女の様な事をしようとは思わなかったのかって事。
チュトラリーの力って、エルフでは繁栄をもたらす者として伝えられているからそういう考えは起こらない。
持つとしたら人間だけ……。
「魔女の様な事を考えなかったのかという事なら考えた事はないよ。キュイはお友達だけど、そういう捉え方はしたことないかも」
「なるほどな。変な事を聞いて悪かった」
「ううん。キュイは怖くないよ」
コーリゼさんは、困り顔のままだけど頷いた。
「主様。提案があります」
話が一段落した所でルイユが言ったけど、彼女の提案は突拍子もないんだけどなぁ。
「な、何?」
「剣をキュイに預かってもらいませんか?」
「え?」
「今回、私を殺さない為にケアリーヌ様が残したアイテムを探す事になっておりますが、見つかるとは限りません。ですが見つからなくても私を主様は殺さないでしょう。そうなると、私が輪廻して新しい主様と出会うまで、剣の保管場所が必要です。キュイなら適任かと」
ルイユの言う通りで、確かにそうかも。
アベガルさんの監視があるからここにも簡単には来れない。
方法が見つかって、剣が必要になったら取りに来る。それがいい方法かもしれないけど、コーリゼさんは大丈夫だろうか?
役割と言うかそれがなくって、生きる気力がなくなったらどうしよう……。
「似たような剣は、用意してあります。いかがでしょう?」
用意してあるって……。
今日、コーリゼさんがここに来なくても提案するつもりではいたって事か。
「コーリゼさん。僕の我が儘を聞いてくれますか?」
「え? あぁ。剣は渡すよ」
「いえ、そうじゃなくて。その剣がなくても僕の護衛について来てほしいなぁって。それにほら、急にコーリゼさんが僕達の側を離れたらアベガルさんが勘ぐると思うんだ」
「コーリゼには、ついて来てもらいますよ。いえ、道案内をして頂きたいのです。お願いできますか?」
僕がお願いすると、ルイユもお願いした。
どうやらちゃんと考えてくれていたみたい。
「道案内?」
「えぇ。あなたの村です。あれから三か月経ちましたが、村には辿り着いてはいないでしょう」
「はるほど。結界の事は知っているか。たぶん、無理だろうな。俺達の村は、代々村長になった者の許可がないと結界の中に入れない。村は森の中にあり森を彷徨う事になる。ただ連れて行っても村長は俺を助ける為に死んだ。だから俺しか入れないが……」
村長さんが、殺されていただなんて。
必死に魔女から逃げて、エルフを探していたんだね。
「それは大丈夫です。結界を張ったのは私達ですので」
そっか。だから結界の事も知っていて。
「わかった。案内するよ。けど、この国にはないがいいのか?」
「かまいません」
「え? 他国から来たの? 凄いね!」
驚いてイラーノが言う。
やっぱりこの国じゃなかったんだ。
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