君の(魔法使いの)ナイトになりたくて

すみ 小桜(sumitan)

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40新たな問題1

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 私はもうおじいちゃんを信じていいのかわからなくなった。

 「なんだと! そんな事まで出来るのか!」

 突然の大きな声に私はビクッとなった。まだおじいちゃんの報告は続いていたみたい。

 「はい。地球の人間は、道具で病気を治せます」

 病気? もしかして道具って手術の事かな? 私達にとっては普通だけど。むしろ魔法でちょちょいのちょいって治しちゃう方が凄いんですけど!?

 「驚く事かしら?」

 マリアさんもきっと同じ意見に違いない。

 「ちょっとあなた! どういう事?」

 そう言ったのはエリーヌさん――おばあちゃんです! え? 地球に住んでいたんだよね? 何で手術の事知らないの?

 「さっきから大人しく聞いていれば、私について来たのは父さんに地球の調査を頼まれたからだったのね! 私はついで!? 酷いわ!」

 あ、手術の事じゃなかったのね。エリーヌさんにも内緒で調べていたんだ! って、密偵の為に妻までも利用するなんて! これ、地球に無事に私達帰れないんじゃ……。

 「何を言う違う! 逆だ! エリーヌをつれて地球に行くと話したら調べる様に頼まれただけだ!」
 「まあ! 父さんに言ってあったの? 酷いじゃない!」
 「何を言っている。心配するだろうが」
 「心配させる為に向こうへ行ったのよ!」

 夫婦喧嘩? が始まったんですけど。エリーヌさん、心配のさせ方が凄いですね。まあこの世界にいては心配させようがないのかもしれないけど……。精霊たちが逐一報告しそうだもんね。

 『なぁ。ベニートの疑いは晴れたんだよな? 本から出さなくていいのか?』

 おじいちゃん達の喧嘩を止めたのは、タフィーくんだった。

 「そ、そうだったな」

 その言葉で慌ててティメオさんは、本を地面に置き右手を出すと真横に振った。すると本がキラキラと輝きだして目の前に男性が現れた!
 多分この人がアメリアさんのお兄さんのベニートさんに違いない! やっと解放されたんだ。よかった。
 しかし、このタフィーくんはどっちの味方なんだろう?
 ベニートさんは、アメリアさんと同じ色のマントを纏っていた。

 「兄さん!」

 「アメリア……」

 無事に本から出来たベニートさんにアメリアさんは抱き着く。感動の再会ってやつだね。

 「感動ですわね」

 マリアさんも私と同じく感動したみたい。

 「誤解だったようだ。すまない」
 「いえ。誤解が解けてよかったです」

 ティメオさんの言葉に首を横に振ってベニートさんが答えた。これでこの件は方が付いたはね。

 『よかったな。で、アメリアはどうするんだ?』

 うん? どうするとは……もしかして、本を持ち出した事を言っているの? うまくまとまったのに!

 「アメリアをどうするとは?」
 『兄の無実を証明する為に、本を奪い逃走した』

 ベニートが聞くと、正直にというか淡々とタフィーくんは答えた。

 「な! なんてバカな事を!」
 「ごめんなさい……」
 「許してあげられないかな? 悪気があったわけじゃないし……」

 ハル君が見かねてそう言った。私もそう思う。
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