君の(魔法使いの)ナイトになりたくて

すみ 小桜(sumitan)

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42犯人は意外な人物1

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 「そうか。お前達は約束を守ってくれたのだな」

 おじいちゃんはそう私達を向いてほほ笑んだ。

 「ティメオ様、精霊王。彼らは私の孫です」

 おじいちゃんは精霊王の方に向き直ると、自分から暴露した。二人の反応を見ていると、きょとんとしている。何を言われているかわからないって感じだけど……。もしかしてこの世界って、孫自体珍しいのかな? 長寿みたいだし、そうポンポン産まないとか?

 「孫だと?」

 そう呟くように言ったあとティメオさんは、エリーヌさんに真意を確かめる為に見つめた。勿論そうですとエリーヌさんは頷いた。

 「そうか。孫か。何故それを早く言わない。お前達の子供か……」
 「いえ……ティメオ様のひ孫になります」

 嬉しそうに言った言葉に速攻おじいちゃんは訂正を入れる。嬉しそうだった顔が驚きの表情になっていく。
 う~ん。孫はよくてもひ孫はダメなのかな?
 ハル君達もそう思ったらしく私達は顔を見合わせた。

 「……なんの冗談だ? エリーヌ……彼らはお前の孫なのか?」
 「そうよ。父さんのひ孫。私の孫」

 その回答を聞いたティメオさんは固まった。余程信じられないらしい。やばくないですか? このリアクションからいくと、法律違反とか? でもおじいちゃん達の態度を見るとそういう訳でもないような……?

 『嘘をつくならもう少しまともな嘘をつきなさい』
 「いえ、嘘ではなく本当の事です。地球の人間達は、百年ぐらいしか寿命がありません。なので子孫を残すサイクルが早いのです」

 呆れた様に言った精霊王の顔つきもおじいちゃんの説明で驚きの表情になる。
 そういう事だったのね! こんな短期間にひ孫は出来ないんだ、この世界では。一体おじいちゃん達の寿命ってどれくらいなんだろう?

 『あんた百年しか生きられないのか?』

 タフィーくんも驚いたようで私に聞いて来たので、素直にうんと頷いておく。

 『ではその子供たちは……あなたの子供と地球の人間との間に生まれた子なのですか?』
 「そうなります」

 頷きながら精霊王の質問におじいちゃんは答えた。

 「なんて事だ!」

 ティメオさんは、青ざめて言った。
 あぁ、隠したかった理由はこっちかも。この世界の人間と異世界の人間の間に出来た子。
 おじいちゃんの子供はエリーヌさんとの間に生まれた子だから、どこで産もうとこの世界の人間だけど、その子供との間に出来た子供はこの世界の人間との間の子ではない。異世界の人間との間に出来た子供。
 おじいちゃんはこの事を隠したかったんだ。でも説明しないと、私達の誤解が解けないから……。
 いやこれ、誤解が解けても私達の立場は良くなってないんじゃない?

 「隠しておきたい理由はこれなのかしら?」
 「ダメなの? なんで?」
 「なんだよそれ!」

 三人もおじいちゃんが隠しておきたかった理由がわかったみたい。アメリアさん達がハル君達が本当の孫だって聞いた時に驚く訳だよね。この世界ではご法度だったんだね。
 でもまあ、地球でも知れれば隔離されそうだけどね。

 「精霊王、ティメオ様、お願いがあります。私はどんな事でも受け入れますので、この四人が地球に帰る事をお許しください。地球には、彼らの家族がおります」

 おじいちゃんは突然頭を下げた。

 「は? 何言ってんだよ! おじいちゃんだって家族だろう? 一人だけ罰を受けるって何だよ!」
 「そうだよ! それに大体、僕らだけじゃ地球に戻れないじゃん!」
 「あなたは悪くないわ。それにこの四人が来る事になったのは、私のした事が原因でしょう? というか、父さんに見せたかったのよね。私達の孫を……」
 「いやいや。彼らが君を助けたいと頑張ったからだ。ティメオ様、私達には息子と娘が一人ずつ誕生致しました。しかしながら向こうの世界で生まれ育った者ですから、向こうの世界の常識で育っております。お願いします。彼らはには、絶対にこの世界の事は口にせぬよう言い聞かせますから……」

 おじいちゃん、こうなるかもしれないのに連れて来てくれたんだ……。逆だったんだ。私達を守る為に孫だって事を伏せておこうと思ったんだね、疑ってごめんなさい!

 『許してやればいいんじゃないか? たかだか百年しか生きられないんだし』

 驚いた事にタフィーさんは、私達の味方についてくれた。って、この精霊も何を考えているか本当にさっぱりだわ。

 『そうですね。少し話し合ってみる必要がありそうですね』
 「ありがとうございます」

 おじいちゃんは精霊王にお礼を言った。
 話し合ってみると言うのは、いい意味みたいね。検討してくれるって事かな?

 「ところでロサーノは、どうした?」

 ティメオ様は少し落ち着いたのかそう聞いて来た。
 あれ? ハル君達説明していないの?

 「だからそれ言ったんだけどなぁ……」

 カナ君がボソッと呟く。

 「扉が開かなくて、おじいちゃんとロサーノさんとアメリアさん三人と精霊たちで扉をこじ開けたら、突然この世界に放り出されて、その時にはぐれたって何度か説明したんですけど……」

 ハル君がそう言うと、精霊王とティメオさんはハッとする。きっとその時は信じていなかったので、聞き流していたに違いない。

 「それは本当か?」

 慌てた様子でティメオさんがおじいちゃんに聞いた。

 「はい。扉が閉じられていたよう様で、私達はこの世界で何かあったのではと思っていたのです。孫達もそれを聞きエリーヌを助けたいと一緒に来たのです」

 そうだったのかとティメオさんは頷いた。

 「それはすまなかった」

 謝罪の言葉はティメオさんではなく違う人物だった。それを発した人物に皆振り向く。その人物は、クレタスさんだった!
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