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Chapter① 出会い 〜タカシside〜
福岡空港発・東京羽田行の最終便(3)
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羽田空港までの飛行時間は2時間ほど。報告書の作成を終えてパソコンをシャットダウンし、フライトマップに目を移すと、静岡県の沖合を飛行中だ。
飲んでいたコーヒーを飲み終えたのと、ドリンクサービスが終わりCAの仕事も一息ついている頃かと思い、俺はシュンが担当しているであろう最後尾のギャレーへと向かった。
すると、案の定、シュンがテキパキとカートに乗ったドリンクの片付けを行なっていた。
そのため、話しかけるのであれば今だと思い、シュンに声を掛ける。
「コーヒーごちそうさま」
するとシュンが振り返り、真顔から急に作り笑顔になり、「コーヒーのおかわりはいかがですか?」と勧めてきた。
俺は「じゃあもう1杯頂こうかな」と言うと、シュンはコーヒーメーカーから1杯のコーヒーを入れて俺に手渡ししてくれた。
「ありがとう」
「いえいえ」
俺とシュンは視線を合わせたまま、なんだか微妙な時間が流れる。
俺は今、再度アタックしてLINE交換をお願いすべきなのか!?
そう思い、コーヒーを一口啜ると、思い切って聞いてみる。
「シュンさん、LINE交換してもいいですか?こうやって機内で再会できたことは何かの縁だと思うので」
「そうですね。ただ、今は乗務中なので羽田空港に着いたら待ち合わせできますか?待っててくれるならLINE交換してもいいですよ?」
俺は到着時刻から待ち合わせ時間を想定すると、うちに帰る終電にギリギリになると感じた。しかし、このチャンスを逃すと、おそらく2度とシュンとLINE交換する機会は来ないと感じた。
「いいですよ。シュンさんの仕事が終わったら待ち合わせしましょう」
「ありがとうございます。では羽田空港到着ロビーの南ウイング側で待っていてください。23時30分には合流できると思います。明日土曜日はお休みですか?」
「はい、一応休みです。会社には行かずに家で仕事をしようかと思っています」
「わかりました。じゃあ、タカシさん、終電は気にしなくていいですね」
「そうですね、いざとなればタクシーで帰るので待ち合わせ時間は気にしなくていいですよ、シュンさん」
俺たちは短いやりとりをして、飛行機が羽田空港に到着した後の予定を話し合った。
勇気を出してLINE交換の提案をしてよかった。俺は再びコーヒーを啜りながらそう思った。コーヒーを飲み終え、空いた紙コップをシュンに渡すのと同時に機内にポーンという音が響いて、シュンは急いでCA専用の電話を手に取る。天井に取り付けられたディスプレイのマップを見ると千葉県の沖合まで到達している。
そろそろ着陸か。俺は座席に戻りシートベルトを着用するのと同時にシートベルト着用サインが着用した。
飛行機はフラップを展開し着陸態勢へと入った。アクアライン上空を真っ直ぐとびそのままA滑走路に着陸するルートだ。大きな音と共に車輪が下され、東京の夜景もちらほらと見えてくる。
それから数分後、機体はドスンという音と共に羽田空港のA滑走路に着陸した。
飲んでいたコーヒーを飲み終えたのと、ドリンクサービスが終わりCAの仕事も一息ついている頃かと思い、俺はシュンが担当しているであろう最後尾のギャレーへと向かった。
すると、案の定、シュンがテキパキとカートに乗ったドリンクの片付けを行なっていた。
そのため、話しかけるのであれば今だと思い、シュンに声を掛ける。
「コーヒーごちそうさま」
するとシュンが振り返り、真顔から急に作り笑顔になり、「コーヒーのおかわりはいかがですか?」と勧めてきた。
俺は「じゃあもう1杯頂こうかな」と言うと、シュンはコーヒーメーカーから1杯のコーヒーを入れて俺に手渡ししてくれた。
「ありがとう」
「いえいえ」
俺とシュンは視線を合わせたまま、なんだか微妙な時間が流れる。
俺は今、再度アタックしてLINE交換をお願いすべきなのか!?
そう思い、コーヒーを一口啜ると、思い切って聞いてみる。
「シュンさん、LINE交換してもいいですか?こうやって機内で再会できたことは何かの縁だと思うので」
「そうですね。ただ、今は乗務中なので羽田空港に着いたら待ち合わせできますか?待っててくれるならLINE交換してもいいですよ?」
俺は到着時刻から待ち合わせ時間を想定すると、うちに帰る終電にギリギリになると感じた。しかし、このチャンスを逃すと、おそらく2度とシュンとLINE交換する機会は来ないと感じた。
「いいですよ。シュンさんの仕事が終わったら待ち合わせしましょう」
「ありがとうございます。では羽田空港到着ロビーの南ウイング側で待っていてください。23時30分には合流できると思います。明日土曜日はお休みですか?」
「はい、一応休みです。会社には行かずに家で仕事をしようかと思っています」
「わかりました。じゃあ、タカシさん、終電は気にしなくていいですね」
「そうですね、いざとなればタクシーで帰るので待ち合わせ時間は気にしなくていいですよ、シュンさん」
俺たちは短いやりとりをして、飛行機が羽田空港に到着した後の予定を話し合った。
勇気を出してLINE交換の提案をしてよかった。俺は再びコーヒーを啜りながらそう思った。コーヒーを飲み終え、空いた紙コップをシュンに渡すのと同時に機内にポーンという音が響いて、シュンは急いでCA専用の電話を手に取る。天井に取り付けられたディスプレイのマップを見ると千葉県の沖合まで到達している。
そろそろ着陸か。俺は座席に戻りシートベルトを着用するのと同時にシートベルト着用サインが着用した。
飛行機はフラップを展開し着陸態勢へと入った。アクアライン上空を真っ直ぐとびそのままA滑走路に着陸するルートだ。大きな音と共に車輪が下され、東京の夜景もちらほらと見えてくる。
それから数分後、機体はドスンという音と共に羽田空港のA滑走路に着陸した。
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