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-サッカー部の練習帰りの出来事(タカシSide)-
彼女との別れ(3)
しおりを挟む俺はものすごい衝撃を受けた。
ミナトが俺に扱いてくれと言ってきたのだ。
(「性欲に支配された男は、相手が男であれ女であれ関係ないのかよ・・・」)
「マジかよ!?男同士でエロいことしろってお前は言ってんの?!本気かよ!?」
「いや、興味があって言ってみただけだから・・・・冗談だよ!冗談!!」
ミナトは笑いながら手を横に振る。
「いや~、マジでビビったよ。まさかミナトにこっちの趣味があったと思ったからさ」
俺は片手を顔の横に持っていき、オネエ系タレントのポーズを取る。
ミナトは引き続き、冗談だと俺に言い続ける。
(「多分、冗談で言ってきたんだろうな」)
俺はそう思っていた。
ただ、その時、俺の中に何かが降りてきた。
(「ミナトが初めて誰かにイかされる瞬間ってどんな感じなんだろう・・・?」)
俺の心の声はミナトに聞こえる訳がなく、ミナトは恥ずかしさで白い肌を赤くしながら俺に冗談だと言い続けているが、だんだんとその声が俺の頭からすーっと抜け落ちていく。
ミナトって男だけど可愛いじゃん。
ミナトをイかせてみたい。
その2つの言葉が俺の頭の中で唱えられた呪文のように反響する。
ただ同じサッカー部のチームメイトをイかせるのは抵抗がある。
俺はゲイではないから男同士でヤるのは嫌だ。
そう考えているとき、駅のホームに電車が滑り込んできた。
俺はミナトと一緒に満員電車に乗り込む。
もちろん、身動きは一切取れない。
そんな中、電車内の放送に俺は耳を奪われる。
「えー、現在は痴漢撲滅期間中です。周囲に不審な人物や行為がありましたら、車掌にお声がけください」
これだ!
ミナトに電車内でバレないように痴漢をして、後で感想を聞けばいいじゃん。
それならゲイと勘違いされることもない。
ちらっとミナトの方を見る。
男子の制服を着ているが、白い肌やサラサラの髪は女の子にも見えなくもない。
何故か心がドキドキしてきた。
(「今日は無理だけど、今度作戦を考えて気持ちよくさせてやるからな?」)
俺はそう心の中で決心した。
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