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-サッカー部の練習帰りの出来事(タカシSide)-

痴漢決行(3)

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電車が動き出したところで、ミナトが「すげー混んでるな」と言ってくる。

(「ちっ、近い!ミナトの顔が・・・!」)

今の状況は朝の通学電車よりも混んでおり、ミナトと顔が近すぎる。
こんな距離で話しかけられたら、冷静に痴漢するプランなんて考えられない。
だから俺はミナトを軽くあしらう。

「混んでるからあんまり喋んなよ・・・」

ミナトの顔を見ると、友達に冷たくされ不機嫌そうな顔をした後、目を閉じた。
まつ毛の長いミナトが目を閉じている姿は見たことがなかった。
そのため、どこかエロい視点で見てしまう自分がいた。

(「きっとイく時もそんな表情をするのかよ・・・ミナト・・・。
 痴漢するなら今しかない!ミナトを気持ち良くするのは今しかない!」)

そう思い、隣にいるミナトの股間に手を伸ばし始める。




いきなり股間を掴んで大声を上げて痴漢だと叫ばれても困る。
そうなったら俺の人生は終わりだ。

(「まずは自然に何かが当たっていることを装って、手の甲で股間に触れてみよう・・・」)



俺の心臓が速くなり始める。




ミナトの股間に手の甲が当たる。




チラッとミナトを見るが目を瞑ったままで反応はない。



俺は手の甲を何度もミナトの股間に押し当てる。
電車の揺れに合わせて、あくまでも自然を装いながら。



何度か押し当てていると、一瞬、ミナトの眉間に皺がよる。

(「あっ、やばい・・・!痴漢されていることを自覚しちゃったか・・・!?」)

しかし、すぐにいつもの穏やかな表情に戻った。

(「セーフだ・・・!」)





電車は超満員の乗客を乗せて走り続けている。



このまま股間に触れるだけじゃ何も始まらない。



俺はついに手の甲から手のひらで股間を触ることにした。
視線はミナトに合わせず、俺も目を閉じて指に神経を集中させる。

一旦手の甲を股間から離し、そして180度手を回転させて指先でミナトの股間を軽く握った。
その瞬間、ミナトは「あっ」と小さい声をあげる。
その声で俺は再び目を開き、ミナトを見つめる。



白い肌がなんだか赤くなっているようにも感じる。
ミナトは周囲をキョロキョロし、俺とも視線が一瞬合うが、すぐにミナトから逸らして目を瞑った。

(「ミナトは今の状況を受け入れているのか・・・?いずれにしても、これならこのままいけそうだ」)

俺は再びミナトの股間に指先で触れ、ジャージの上から上下運動を始める。



(「いよいよここからが本番だ」)



俺の鼓動はサッカーの試合の時よりも明らかに速くなっていた。

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