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第1章 第六天魔王召喚
第3話 正式契約
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「あれ……ここは?」
僕は、宿屋の一室のベッドの上で目を覚ます。
「よかった……夢だったか」
流石にあれはありえないな。なんだっけ? ノブナガだっけか……ちょっと色々なことがありすぎて疲れてたんだな。どうせクビになったのだから休養するのもありだな。
「やっと目覚めたか」
声のした方へと顔を向けると、椅子に腰掛け机に置かれた上質そうなティーカップを傾けくるろいでいでいる全裸の男性……ノブナガがそこにいた。
「夢じゃない!?」
「なにを騒いでいる。起きたのならばわしに服を渡せ」
「え、服なら買いに行けばいいんじゃ……」
「しえる、貴様は自分が使役した人間と会話したことないのか?」
「いや……ないけど」
ノブナガは立ち上がり、ベッドにいる僕のもとまで歩いてきた。ググッと顔を近づけていきなり僕の唇を奪う。
「むぅー! ぷっは……はぁ……はぁ……」
ぼ、僕の初キスが……男に……?
「ふむ、やはり貴様はまだ自身の力については全く理解できていないようだな」
ノブナガは、自分の唇を舐め回しながら僕を見下ろす。
「な、なにをするんだノブナガ!」
僕はノブナガに侮辱されたと思い、大声で怒鳴りつける。
「何をするだと? ならば逆に問おう……貴様は今まで召喚したものたちと会話し、きちんと契約をしたことはあるのか?」
会話? 契約?
「召喚獣と会話なんて出来るはずないだろう? あいつらは元々モンスターだし、それに契約ってなんのことだよ! 知ってるならちゃん――――」
「この阿呆がっ!!」
ヒッィ……怖い!
「まあ、いいとしよう。どんな者も最初は無知で可愛い阿呆よ。しかし、貴様はわしを呼び出た召喚者であろう! ならば分からぬと諦めず自身で学ぶ姿勢を見せろ!」
「……学んださ……こんなギフトでも人並みの事が出来ないかって! 一生懸命学んだ! それでも学べば学ぶほど使えば使うほど、自分がいかに無能で約立たずか思い知らされて……挙げ句、こうして幼馴染かも捨てられて……」
悔しさのあまり僕は泣いていた。追い出された時は、まだ全然平気だと思ってた。あいつらを見返して驚かせてやろうって思ってた……でもだめなんだ。僕なんかじゃ……
「……僕なんかじゃだめなんだ」
思わず心情を吐露してしまう。今怒られたばかりなのにな……考えたこともなかった。召喚獣と会話をするなんて……
「しえるよ。そう落ち込むな」
ノブナガは僕の頭に手をおいた。
「貴様は、無知で阿呆な男だが……決して弱くはない」
「いや、弱いよ」
かっこ悪いな僕、折角ノブナガが励ましてくれてるのにふてくされて素直に礼も言えないなんて……
「ふん、真の弱者は自身を強者だと思い込み、失敗を受け入れず、誰の声も聞かず、呆気なく死ぬもののことをいうのだ。しかし、しえるは自身の失敗を受け入れ、わしの声を聞き、今も生きている……それだけでも貴様が弱者ではないという証だ。誇れ! そしてこれからわしと共に強くなれ!」
内容はいまいちさっぱりだったけど、ノブナガの強い意志のこもった言葉に僕は不思議と勇気が湧いてきた。
「ありがとうノブナガ、僕頑張ってみるよ!」
「頑張るだと? 具体的に何を頑張るのか分かっているのか?」
ノブナガの目がギロリと光、僕を睨む。
「い、いやまだ具体的には……」
「具体的に決めずに頑張ると口にするとは、愚か者め! まず自分が何と向き合い何をすべきなのか考えてから口にしろ!」
ひぇええ……僕はノブナガの迫力にただ謝り続けるしかできなかった。
「謝罪など誰でも出来るわ! ええい、とにかくわしと正式に契約を交わせ! 話はそれからだ」
「そもそも、契約ってなんなんだ? 僕は一度も契約なんて……」
「脱げ」
「え? 何を?」
「脱げと言われたら衣に決まっておろうが、脱いでわしと契約を交わすぞ」
「ま、まってくれそれって……」
「問答無用!」
「あっ……ああああああああああああああああああ」
こうして僕は、ノブナガと正式に契約を交わした。
僕は、宿屋の一室のベッドの上で目を覚ます。
「よかった……夢だったか」
流石にあれはありえないな。なんだっけ? ノブナガだっけか……ちょっと色々なことがありすぎて疲れてたんだな。どうせクビになったのだから休養するのもありだな。
「やっと目覚めたか」
声のした方へと顔を向けると、椅子に腰掛け机に置かれた上質そうなティーカップを傾けくるろいでいでいる全裸の男性……ノブナガがそこにいた。
「夢じゃない!?」
「なにを騒いでいる。起きたのならばわしに服を渡せ」
「え、服なら買いに行けばいいんじゃ……」
「しえる、貴様は自分が使役した人間と会話したことないのか?」
「いや……ないけど」
ノブナガは立ち上がり、ベッドにいる僕のもとまで歩いてきた。ググッと顔を近づけていきなり僕の唇を奪う。
「むぅー! ぷっは……はぁ……はぁ……」
ぼ、僕の初キスが……男に……?
「ふむ、やはり貴様はまだ自身の力については全く理解できていないようだな」
ノブナガは、自分の唇を舐め回しながら僕を見下ろす。
「な、なにをするんだノブナガ!」
僕はノブナガに侮辱されたと思い、大声で怒鳴りつける。
「何をするだと? ならば逆に問おう……貴様は今まで召喚したものたちと会話し、きちんと契約をしたことはあるのか?」
会話? 契約?
「召喚獣と会話なんて出来るはずないだろう? あいつらは元々モンスターだし、それに契約ってなんのことだよ! 知ってるならちゃん――――」
「この阿呆がっ!!」
ヒッィ……怖い!
「まあ、いいとしよう。どんな者も最初は無知で可愛い阿呆よ。しかし、貴様はわしを呼び出た召喚者であろう! ならば分からぬと諦めず自身で学ぶ姿勢を見せろ!」
「……学んださ……こんなギフトでも人並みの事が出来ないかって! 一生懸命学んだ! それでも学べば学ぶほど使えば使うほど、自分がいかに無能で約立たずか思い知らされて……挙げ句、こうして幼馴染かも捨てられて……」
悔しさのあまり僕は泣いていた。追い出された時は、まだ全然平気だと思ってた。あいつらを見返して驚かせてやろうって思ってた……でもだめなんだ。僕なんかじゃ……
「……僕なんかじゃだめなんだ」
思わず心情を吐露してしまう。今怒られたばかりなのにな……考えたこともなかった。召喚獣と会話をするなんて……
「しえるよ。そう落ち込むな」
ノブナガは僕の頭に手をおいた。
「貴様は、無知で阿呆な男だが……決して弱くはない」
「いや、弱いよ」
かっこ悪いな僕、折角ノブナガが励ましてくれてるのにふてくされて素直に礼も言えないなんて……
「ふん、真の弱者は自身を強者だと思い込み、失敗を受け入れず、誰の声も聞かず、呆気なく死ぬもののことをいうのだ。しかし、しえるは自身の失敗を受け入れ、わしの声を聞き、今も生きている……それだけでも貴様が弱者ではないという証だ。誇れ! そしてこれからわしと共に強くなれ!」
内容はいまいちさっぱりだったけど、ノブナガの強い意志のこもった言葉に僕は不思議と勇気が湧いてきた。
「ありがとうノブナガ、僕頑張ってみるよ!」
「頑張るだと? 具体的に何を頑張るのか分かっているのか?」
ノブナガの目がギロリと光、僕を睨む。
「い、いやまだ具体的には……」
「具体的に決めずに頑張ると口にするとは、愚か者め! まず自分が何と向き合い何をすべきなのか考えてから口にしろ!」
ひぇええ……僕はノブナガの迫力にただ謝り続けるしかできなかった。
「謝罪など誰でも出来るわ! ええい、とにかくわしと正式に契約を交わせ! 話はそれからだ」
「そもそも、契約ってなんなんだ? 僕は一度も契約なんて……」
「脱げ」
「え? 何を?」
「脱げと言われたら衣に決まっておろうが、脱いでわしと契約を交わすぞ」
「ま、まってくれそれって……」
「問答無用!」
「あっ……ああああああああああああああああああ」
こうして僕は、ノブナガと正式に契約を交わした。
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