ナヨナヨ男vs筋肉ムキムキ女の恋

みゆたろ

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狂暴化

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「ーーはぁぁ。ったくよー!本当に知らねーのかよ?あのバカの居所...」

ため息混じりに、茜がぼやく。

「だから俺もわかんないんだよ!ーー聞いてないんだ」

茜にビビりまくっているのが伝わってしまっているような気がして、思わず声が裏返ってしまう。
初めて茜がここまで切れた姿を見たせいか、怖さが半端ない。
そこらのヤクザよりも怖く思えた。

ーー俺を巻き込むなよ!和樹。

心の中で、大輝はそう叫んでいた。
大輝がそんなことを思いながらボーッとしていると茜が言う。

「ーーなってんぞ!電話」

黙って手渡された携帯を受け取ると、それを耳に当てた。
受話器の向こうからのんびりとした声が聞こえてくる。それはあのナヨナヨ男ーー和樹だった。

「もしもし、俺(和樹)だけどーー茜ちゃんの様子はどう?」

「お前なぁ、その件で今、俺(大輝)が大変なんだよ!ちゃんと話してやれよ」

「ーーそんな訳にはいかないんだ。本当の事を話したら、茜は何をするか?」

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