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別れ話
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「そして、悪魔に言われたんだーー俺の寿命は130年だとーーそして俺は夢から覚めて、そこには由美と裕太、お前たちがいたんだ。話を聞くと10日もの間、俺は眠っていたらしいし、そんなに寝てたつもりもないんだけど」
そう言って、俺はその先に何を話すのかを考え、黙って頭を掻いた。
「ーー130年も生きられるの?」
由美がそう言って笑った。
「ーー130年だぞ?長生きし過ぎだろう?」
ちょっと腹正しげに強めの口調でそう言っていた。
「ーーだって、他の人は寿命なんて知らされてないのよ?でもあなたには寿命がわかる。それってとても素晴らしい事じゃないの?」
不思議そうに由美は俺の目を見ていた。
「ーーうーん。言われてみれば......」
そう言ったっきり、翔太は黙ってしまった。
「ーーあなたが130年生きるなら、私も130年生きるわ。私はこの先もずっとあなたと生きて行きたいのーーだから、コレ(離婚届)はもういらないわね?」
由美はそう言って、突然、それを破ってゴミ箱へと捨てる。
「ーー別れ話はこれでおしまい」
冗談っぽく笑って、その意見を押し切るように由美はそう言った。
ーーいいのか?
ーーだって俺は犯罪者なんだぞ?
「犯罪者だろうがなんだろーが、関係ないわよーーー私の人生、あなたがいなきゃダメなの」
身体中の血管が膨張しているようだ。
その血液は上に上にと集まり、俺の鼓動を高鳴らせていく。
頬が熱くなる。
俺、今すごい緊張している。
「ーーあー、俺、由美に恋して良かった」
そう言って、俺はその先に何を話すのかを考え、黙って頭を掻いた。
「ーー130年も生きられるの?」
由美がそう言って笑った。
「ーー130年だぞ?長生きし過ぎだろう?」
ちょっと腹正しげに強めの口調でそう言っていた。
「ーーだって、他の人は寿命なんて知らされてないのよ?でもあなたには寿命がわかる。それってとても素晴らしい事じゃないの?」
不思議そうに由美は俺の目を見ていた。
「ーーうーん。言われてみれば......」
そう言ったっきり、翔太は黙ってしまった。
「ーーあなたが130年生きるなら、私も130年生きるわ。私はこの先もずっとあなたと生きて行きたいのーーだから、コレ(離婚届)はもういらないわね?」
由美はそう言って、突然、それを破ってゴミ箱へと捨てる。
「ーー別れ話はこれでおしまい」
冗談っぽく笑って、その意見を押し切るように由美はそう言った。
ーーいいのか?
ーーだって俺は犯罪者なんだぞ?
「犯罪者だろうがなんだろーが、関係ないわよーーー私の人生、あなたがいなきゃダメなの」
身体中の血管が膨張しているようだ。
その血液は上に上にと集まり、俺の鼓動を高鳴らせていく。
頬が熱くなる。
俺、今すごい緊張している。
「ーーあー、俺、由美に恋して良かった」
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