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やっとこさ本編
高校生になりました……
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無事に私立高校への入学も決まって、今日は一足先に俺の引っ越し。行き先は星哉兄さんの自宅、今日から波那ちゃんを含めた三人……と犬一匹との生活が始まる。
この五年の間にいくつか変わった事があって、星哉兄さんと波那ちゃんは一年ほど交際した後、同姓を名乗れるように養子縁組したんだ。それと二人の上司にあたる沼口さんから、お祝いとして頂いた青毛のレトリバー(ハスキーとの雑種)を新しい家族に迎え入れてる。
名前は“ミソラ”、四歳のメス犬で、兄さんの躾のお陰でとっても大人しく従順に育ってて、波那ちゃん一人でも散歩出来るし、無駄吠えも滅多にしないから、ご近所さんの評判も上々みたい。俺たちの事もちゃんと認識してるし、小田原三兄弟にも懐いてる。
小田原家ではおじさんと綾姉さんがアレルギーでペットを飼えないんだけど、勇と晋はしょっちゅう……今じゃ俺より遊びに来てんじゃないか?誠は俺と同じく高校受験で、最近全然会ってなくてもっぱらL○○Eだよ。
それともう一つ、二人が結婚(と敢えて表現するよ)生活を始めて一年ほど経った時期に、波那ちゃん生活環境の激変による疲労で倒れちゃって、持病が悪化する危険性があったから一年半ほど休職してたんだ。
今は病気療養の勤務形態で午後四時に仕事を終えて、月に二回のペースで通院してる。今は病気の方も落ち着いて顔色も良くなってるから、俺たちもホッとしてるとこなんだ。
この家の朝は目茶苦茶慌ただしい。兄さんと波那ちゃんは仕事、俺は学校だから当たり前なんだけど、洗面所とトイレの取り合い半端無い!
まぁどこの家庭もそうなんだろうけど、兄貴の仕事は時間が不規則だから朝が必ずしも忙しい訳じゃなかったんだ。出て行くのは俺の方が先だからある程度は優先してもらえる。兄さんと波那ちゃんは同じ会社だから一緒に出る。きっとラブラブで出勤してんだろうな、目に浮かぶよ。
波那ちゃんが倒れた時の兄さんの狼狽振りが凄かったのは見てるし、生涯を共に生きる事を決めた相手が生死をさまよう事態になったらうろたえもするよな、ってのは分かる。俺らだって父さんの病気が分かって日に日に弱っていく様を見てるのは辛かったし、何度も泣いては神様を恨んだり、勝手な時だけ助けてやってくれって願いもした。
だからこそ波那ちゃんの体調が回復して、大切な人と一分一秒でも長く一緒に居たいんだろうなって。波那が隣に居てくれるだけで幸せだ。って兄さん毎日のように言ってる。波那ちゃんもそれは同じみたいで、彼が居るから今こうして生きていられる、って……。
俺もそう言う相手と出逢いたいよ、ちくしょー!羨ましくてしょうがない。しかも俺最近別れたんだよな、恋人と。二つ年上の女の人だったんだけど、原因がくだらなくて、私立を選んだ事をずっと咎められてたんだ。彼女は受験した公立高校の三年生なんだけど、俺にはどうにも出来ない事情だって含まれてるんだから……ちゃんと事情を話してから私立への入学を決めたし、一旦は受け入れておきながら後々グチグチ責められるもんだから段々鬱陶しくなって。
私立校だから土曜日も授業あるし、それもまた気に入らないみたいで大喧嘩になった末別れる事にした。彼女と別れた事自体はせいせいしてるけど、兄さんと波那ちゃんのいちゃつき振りを見てると恋人が欲しくなる……どっかに良い出逢い落ちてないか?
そんな事考えてたら誰かと話したくなってきた……リビングでは兄夫婦(夫夫か?)がラブラブ中だからさすがに邪魔だて出来ない。今この状況に電話して俺のくさくさした気持ちを和ませてくれる相手……と言って思い付くのはアイツしか居ないかなぁ?俺はそれに該当する相手の通話を試みる。何回かの呼び出し音の後、ハイ。とか細くて少し高い声がケータイ越しから聞こえてきた。
「うす、久し振りだな」
『伽月君?』
通話の相手は俺だと分かるとちょっと嬉しそうに声を弾ませてくれる。そう言えばこのところメールばっかで、通話するの高校入ってから初めてだったか。
「おぅ。最近マトモに話してないからどうしてんのかな?と思ってさ」
こんな台詞恋人にも言った事無かったな、通話なんて用のある時しかしなかったし。クラスメイトには通話すらほとんどした事が無いけどな。何なら俺が通話する相手は家族と奴くらいなものだ。
『うん、男一人の教室にも慣れてきたよ』
「お前……それハーレム状態じゃないか」
俺は奴の環境を羨ましく思う。ただ奴にとってはそうでも無いらしい、一応事情も知ってるからな。
『普通はそうかも知れないけど、僕のクラスヘタに可愛い子が多いみたいで最初はやっかまれて大変だったんだから』
「みたい……って何で他人事なんだよ?」
『だって興味無いんだもん』
……だと思ったよ。
この五年の間にいくつか変わった事があって、星哉兄さんと波那ちゃんは一年ほど交際した後、同姓を名乗れるように養子縁組したんだ。それと二人の上司にあたる沼口さんから、お祝いとして頂いた青毛のレトリバー(ハスキーとの雑種)を新しい家族に迎え入れてる。
名前は“ミソラ”、四歳のメス犬で、兄さんの躾のお陰でとっても大人しく従順に育ってて、波那ちゃん一人でも散歩出来るし、無駄吠えも滅多にしないから、ご近所さんの評判も上々みたい。俺たちの事もちゃんと認識してるし、小田原三兄弟にも懐いてる。
小田原家ではおじさんと綾姉さんがアレルギーでペットを飼えないんだけど、勇と晋はしょっちゅう……今じゃ俺より遊びに来てんじゃないか?誠は俺と同じく高校受験で、最近全然会ってなくてもっぱらL○○Eだよ。
それともう一つ、二人が結婚(と敢えて表現するよ)生活を始めて一年ほど経った時期に、波那ちゃん生活環境の激変による疲労で倒れちゃって、持病が悪化する危険性があったから一年半ほど休職してたんだ。
今は病気療養の勤務形態で午後四時に仕事を終えて、月に二回のペースで通院してる。今は病気の方も落ち着いて顔色も良くなってるから、俺たちもホッとしてるとこなんだ。
この家の朝は目茶苦茶慌ただしい。兄さんと波那ちゃんは仕事、俺は学校だから当たり前なんだけど、洗面所とトイレの取り合い半端無い!
まぁどこの家庭もそうなんだろうけど、兄貴の仕事は時間が不規則だから朝が必ずしも忙しい訳じゃなかったんだ。出て行くのは俺の方が先だからある程度は優先してもらえる。兄さんと波那ちゃんは同じ会社だから一緒に出る。きっとラブラブで出勤してんだろうな、目に浮かぶよ。
波那ちゃんが倒れた時の兄さんの狼狽振りが凄かったのは見てるし、生涯を共に生きる事を決めた相手が生死をさまよう事態になったらうろたえもするよな、ってのは分かる。俺らだって父さんの病気が分かって日に日に弱っていく様を見てるのは辛かったし、何度も泣いては神様を恨んだり、勝手な時だけ助けてやってくれって願いもした。
だからこそ波那ちゃんの体調が回復して、大切な人と一分一秒でも長く一緒に居たいんだろうなって。波那が隣に居てくれるだけで幸せだ。って兄さん毎日のように言ってる。波那ちゃんもそれは同じみたいで、彼が居るから今こうして生きていられる、って……。
俺もそう言う相手と出逢いたいよ、ちくしょー!羨ましくてしょうがない。しかも俺最近別れたんだよな、恋人と。二つ年上の女の人だったんだけど、原因がくだらなくて、私立を選んだ事をずっと咎められてたんだ。彼女は受験した公立高校の三年生なんだけど、俺にはどうにも出来ない事情だって含まれてるんだから……ちゃんと事情を話してから私立への入学を決めたし、一旦は受け入れておきながら後々グチグチ責められるもんだから段々鬱陶しくなって。
私立校だから土曜日も授業あるし、それもまた気に入らないみたいで大喧嘩になった末別れる事にした。彼女と別れた事自体はせいせいしてるけど、兄さんと波那ちゃんのいちゃつき振りを見てると恋人が欲しくなる……どっかに良い出逢い落ちてないか?
そんな事考えてたら誰かと話したくなってきた……リビングでは兄夫婦(夫夫か?)がラブラブ中だからさすがに邪魔だて出来ない。今この状況に電話して俺のくさくさした気持ちを和ませてくれる相手……と言って思い付くのはアイツしか居ないかなぁ?俺はそれに該当する相手の通話を試みる。何回かの呼び出し音の後、ハイ。とか細くて少し高い声がケータイ越しから聞こえてきた。
「うす、久し振りだな」
『伽月君?』
通話の相手は俺だと分かるとちょっと嬉しそうに声を弾ませてくれる。そう言えばこのところメールばっかで、通話するの高校入ってから初めてだったか。
「おぅ。最近マトモに話してないからどうしてんのかな?と思ってさ」
こんな台詞恋人にも言った事無かったな、通話なんて用のある時しかしなかったし。クラスメイトには通話すらほとんどした事が無いけどな。何なら俺が通話する相手は家族と奴くらいなものだ。
『うん、男一人の教室にも慣れてきたよ』
「お前……それハーレム状態じゃないか」
俺は奴の環境を羨ましく思う。ただ奴にとってはそうでも無いらしい、一応事情も知ってるからな。
『普通はそうかも知れないけど、僕のクラスヘタに可愛い子が多いみたいで最初はやっかまれて大変だったんだから』
「みたい……って何で他人事なんだよ?」
『だって興味無いんだもん』
……だと思ったよ。
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