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やっとこさ本編
…二人こうして会うのは…
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「それでこの大荷物なのか?」
この日俺は兄さんと一緒に小田原家を訪ねているんだけど、そう言えば受験もあって誠に会うの今年入って初めての様な気がする。相変わらずちびっこいけどちょっと身長伸びてるし。因みに兄さんは勇と晋に勉強教えてるから、俺は誠の部屋で雑談中。
「うん……まさか自分の部屋にドレスが来る事になろうとは……」
「ウィッグにアクセに……メイク道具まであるな。ガチで女装しろ、って事か」
俺は誠の女装アイテムに興味津々になってる、俺の周り女っ気無いからな。やっぱり女子校(ではないけど)の文化祭って衣装も凄いな、しかもこれ自分たちで作った、とか言ってんだぜ。誠はと言うと一つため息を吐いて憂鬱そうにしてる、まぁ気持ちは分かるけど。
「取り敢えず着てみろよ」
「えっ!?今?」
俺のリクエストに誠は本気で驚いてる。イヤイヤ、今からそんなんで本番どうすんだよ?
「人目に晒して慣らしておけよ、お前只でさえあがり症なんだからさ」
「まぁ、そうなんだけどぉ……」
「ほーらさっさと立つ!お前が着ないなら俺が着せてやる」
俺は誠を強引に立たせて衣装を着せてやり、ウィッグを頭に乗せてやる。誠は、雑いよぉ。と文句を垂れながらキチンと身だしなみを整えている。本当ならメイクもして欲しいところだけど多分出来ないだろうな……そこは本番の楽しみにしててやるよ。
誠は鏡の前で自分の姿をチェックしてから俺の方に向き直ると、どうかな?と少し恥ずかしそうに聞いてくる。俺は一瞬言葉が出なかった、目の前に居る女装男はとんでもなく可愛かったからだ。
「?どうしたの?」
誠はくるっくるの目で俺の顔を見る。ここはどう答えようか……正直に答えるかわざと茶化すか、俺はそんな下らない事を考えていた。
「伽月君?」
「ん?あぁ……お前フツーに可愛いぞ」
基本的に冗談の通じない男を茶化すのも、と思い直して正直に答えたんだけど、誠の奴逆に茶化されたと思ったか頬っぺ赤くして軽く睨み付けてきた。
「何言い出すの!?僕男だよ!」
「分かっとるわ!一応褒めてんのに何怒ってんだよ?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
怒るよ!そりゃ。だって男の僕に向かって「可愛い」なんて茶化してくるからでしょ!?
「むうぅ~」
「何なんだよ?その分かり易い『怒ってます』的な態度は」
「だって……男に『可愛い』なんて変じゃない」
そおかぁ?伽月君はニンマリして僕の女装姿を楽しんでいます。
「その格好で『格好良い』目指されてもなぁ」
「男ならそっち目指すでしょ?」
僕一応真剣そのものだったのですが、格好が格好なだけに説得力はありません。
「お目々ぐるぐるのチビ助が目指すな、そんなとこ」
「ひどいっ!」
僕は傍にあったクッションを伽月君に投げつけてやりました。僕まだ成長過程なんだからねっ!卒業する頃には伽月君の身長だってゆうに超えて……そうな気がしない。彼もうひと伸びありそう、ひょっとすると星哉君も追い抜きそうな勢いだもん。
そう考えたら何だかますます悔しくなってきた!僕は投げつけるだけに留まらず、跳ね返ってきてるクッションを武器に伽月君をポコポコと殴り付けました。
「ったく何なんだよ?照れたり怒ったり忙しい奴だな」
伽月君はヘボいクッション攻撃などものともせず、僕は動きをあっさり封じ込められてしまいます。そのタイミングで部屋のドアが開いて、お母さんがケーキと紅茶を持って立っていました。
「ひょっとしてお邪魔だった?」
えっ?お母さん何言い出すの?僕たちはパタッと動きを止めてお母さんを見つめてしまいます。
「あぁ……コレじゃそう見えます、か」
伽月君、そこは否定して……。
「えぇ、一瞬びっくりしちゃったわよ」
お母さんは笑いながら中に入ってきてケーキと紅茶を置いてくれました。
「そんな事するはずないでしょ?もう少し息子の事信用してよ」
「信用ならしてるわよ、あんたが真剣にお付き合いしてる上でそれを望むのであればお母さん応援するつもりよ」
ウチの両親はその辺りの事には結構ユルいんです、なぜか。僕がゲイである事をカミングアウトしても全然普通に受け入れてくれてるし、両親揃ってお姉ちゃんとはかなり込み入った恋バナもしてるみたいだし……普通父娘で恋バナなんてしないよ。
「伽月君なら歓迎するよ」
「ホントですか?嬉しいなぁ」
「ここは親の出る幕じゃないね。何なら今晩泊まってく?」
お母さん、彼とはそんなんじゃないから一人で暴走しないでぇ~!
「良いんですか?ちょうど帰るの面倒臭いな、って思ってたんです」
「下もそんな感じなのよ、勇珍しく張り切っちゃって中間テスト対策もやる、って言い出してるの。星哉君一旦着替え取りに家戻るって言ってるけど」
「じゃあ俺のも一緒に持ってきてもらお♪」
「そう伝えとく」
お母さんはそう言って部屋を出ていきました。
この日俺は兄さんと一緒に小田原家を訪ねているんだけど、そう言えば受験もあって誠に会うの今年入って初めての様な気がする。相変わらずちびっこいけどちょっと身長伸びてるし。因みに兄さんは勇と晋に勉強教えてるから、俺は誠の部屋で雑談中。
「うん……まさか自分の部屋にドレスが来る事になろうとは……」
「ウィッグにアクセに……メイク道具まであるな。ガチで女装しろ、って事か」
俺は誠の女装アイテムに興味津々になってる、俺の周り女っ気無いからな。やっぱり女子校(ではないけど)の文化祭って衣装も凄いな、しかもこれ自分たちで作った、とか言ってんだぜ。誠はと言うと一つため息を吐いて憂鬱そうにしてる、まぁ気持ちは分かるけど。
「取り敢えず着てみろよ」
「えっ!?今?」
俺のリクエストに誠は本気で驚いてる。イヤイヤ、今からそんなんで本番どうすんだよ?
「人目に晒して慣らしておけよ、お前只でさえあがり症なんだからさ」
「まぁ、そうなんだけどぉ……」
「ほーらさっさと立つ!お前が着ないなら俺が着せてやる」
俺は誠を強引に立たせて衣装を着せてやり、ウィッグを頭に乗せてやる。誠は、雑いよぉ。と文句を垂れながらキチンと身だしなみを整えている。本当ならメイクもして欲しいところだけど多分出来ないだろうな……そこは本番の楽しみにしててやるよ。
誠は鏡の前で自分の姿をチェックしてから俺の方に向き直ると、どうかな?と少し恥ずかしそうに聞いてくる。俺は一瞬言葉が出なかった、目の前に居る女装男はとんでもなく可愛かったからだ。
「?どうしたの?」
誠はくるっくるの目で俺の顔を見る。ここはどう答えようか……正直に答えるかわざと茶化すか、俺はそんな下らない事を考えていた。
「伽月君?」
「ん?あぁ……お前フツーに可愛いぞ」
基本的に冗談の通じない男を茶化すのも、と思い直して正直に答えたんだけど、誠の奴逆に茶化されたと思ったか頬っぺ赤くして軽く睨み付けてきた。
「何言い出すの!?僕男だよ!」
「分かっとるわ!一応褒めてんのに何怒ってんだよ?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
怒るよ!そりゃ。だって男の僕に向かって「可愛い」なんて茶化してくるからでしょ!?
「むうぅ~」
「何なんだよ?その分かり易い『怒ってます』的な態度は」
「だって……男に『可愛い』なんて変じゃない」
そおかぁ?伽月君はニンマリして僕の女装姿を楽しんでいます。
「その格好で『格好良い』目指されてもなぁ」
「男ならそっち目指すでしょ?」
僕一応真剣そのものだったのですが、格好が格好なだけに説得力はありません。
「お目々ぐるぐるのチビ助が目指すな、そんなとこ」
「ひどいっ!」
僕は傍にあったクッションを伽月君に投げつけてやりました。僕まだ成長過程なんだからねっ!卒業する頃には伽月君の身長だってゆうに超えて……そうな気がしない。彼もうひと伸びありそう、ひょっとすると星哉君も追い抜きそうな勢いだもん。
そう考えたら何だかますます悔しくなってきた!僕は投げつけるだけに留まらず、跳ね返ってきてるクッションを武器に伽月君をポコポコと殴り付けました。
「ったく何なんだよ?照れたり怒ったり忙しい奴だな」
伽月君はヘボいクッション攻撃などものともせず、僕は動きをあっさり封じ込められてしまいます。そのタイミングで部屋のドアが開いて、お母さんがケーキと紅茶を持って立っていました。
「ひょっとしてお邪魔だった?」
えっ?お母さん何言い出すの?僕たちはパタッと動きを止めてお母さんを見つめてしまいます。
「あぁ……コレじゃそう見えます、か」
伽月君、そこは否定して……。
「えぇ、一瞬びっくりしちゃったわよ」
お母さんは笑いながら中に入ってきてケーキと紅茶を置いてくれました。
「そんな事するはずないでしょ?もう少し息子の事信用してよ」
「信用ならしてるわよ、あんたが真剣にお付き合いしてる上でそれを望むのであればお母さん応援するつもりよ」
ウチの両親はその辺りの事には結構ユルいんです、なぜか。僕がゲイである事をカミングアウトしても全然普通に受け入れてくれてるし、両親揃ってお姉ちゃんとはかなり込み入った恋バナもしてるみたいだし……普通父娘で恋バナなんてしないよ。
「伽月君なら歓迎するよ」
「ホントですか?嬉しいなぁ」
「ここは親の出る幕じゃないね。何なら今晩泊まってく?」
お母さん、彼とはそんなんじゃないから一人で暴走しないでぇ~!
「良いんですか?ちょうど帰るの面倒臭いな、って思ってたんです」
「下もそんな感じなのよ、勇珍しく張り切っちゃって中間テスト対策もやる、って言い出してるの。星哉君一旦着替え取りに家戻るって言ってるけど」
「じゃあ俺のも一緒に持ってきてもらお♪」
「そう伝えとく」
お母さんはそう言って部屋を出ていきました。
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