17 / 145
やっとこさ本編
地獄の中間テストを終えて……
しおりを挟む
中間テストをどうにか乗り切った……までは良かったが~、状態の俺は放課後担任に呼び出しを食らっている。別に問題行動を起こして、という事ではなく、いわゆる主要五教科と言われるヤツのうち三つ赤点を取ってしまったのだ。
「お前もうちょっとそっちにも力入れろ、今からこんなじゃ進学どうするんだ?」
「はい、すみません……」
俺は力無く返事してうなだれている。しかしその後、専門教科の好成績の事も褒めてくれてちょっとメンタル持ち直した。
「専門教科の方はよく頑張ったな、二教科満点の生徒は初めて見たぞ。その分勉強の仕方もバランスが大事になる。五年制の編入を考えるにしても国語、数学、英語の試験はあるからな、それは頭に入れておけよ」
はい。担任の説教(ほどでも無いんだけど)も無事に終わり、俺は一礼して職員室を出る。んじゃ帰るか、そう思って教室に戻るとわんぱく相撲時代からの友人丹波颯天と、席が隣で仲良くなった二宮輝が残っていた。
「あれ?お前ら部活は?」
「この後俺ら補習なんだ、教科一緒だからここで待ってんの」
颯天は中学を卒業してすぐに相撲部屋の門を叩いたんだけど、身長が足りなくて泣く泣く高校に進学した。ここには二次試験で入学し、早速相撲部に入部している。コイツ上背無いけど結構な怪力でデカイ奴相手でも当たり負けしないんだ。んで入部一月ほどで早くも主力、わんぱく相撲で全国大会出てる強者だから当然だと思うけど。
一方の輝はブラスバンド部に所属してて打楽器やってる。俺音楽はさっぱりなんだけど、ボーイスカウトに入って小学生からマーチングバンドで馴らしてるから結構な腕前らしいんだ。
「さすがに大会メンバーには入れなかったけど、運動部の応援メンバーでドラム叩く事になったんだ」
さすがに部活動が盛んな学校なだけあって、ブラスバンド部も結構良いとこまで行くレベルなんだと。全国大会の一歩手前くらいまでは勝ち上がれる、って言ってたっけ。
「伽月、お前帰宅部だろ?」
帰り支度を始めてる俺に颯天が声を掛けてくる。
「あぁ、許可貰ってバイトしてるから」
「でも毎日じゃないんだろ?昨日三年の国木田さんにマネージャーにでも誘ってやれ、って言われてさ。授業のカリキュラムにクラブ活動もある事だし、その時だけでも参加してみないか?って」
国木田さんかぁ……この人もわんぱく相撲時代からの知り合いで、中学の先輩でもあるんだよなぁ。基本好い人だし、痩せ体型になって相撲辞めなきゃいけなくなった時も色々気遣ってくれて、辞めてからも稽古場に出入り出来るように掛け合ってくれたんだ。
「……考えとく」
俺は彼の名前を出されて返事に困る。今の俺にとってクラブ活動の時間は専門教科の自主勉強に打ってつけなんだよな。図書室の出入りも自由に出来るし、ほとんどの生徒が部活動で出払ってるから至福の時でもあるんだよ。出来る事ならこの時間は確保したいんだけどなぁ……。
俺は一旦返事を保留して、今日はそのまま帰宅する事にした。
「まぁ、スポーツの縦社会は面倒臭ぇからな」
帰宅して復習を済ませた俺は、ラブラブ夫婦と共に夕食を摂っている。俺は波那ちゃんの手料理を満喫しつつ、さっき言われてた相撲部の話を二人に相談してみる事にしたんだ。
「高校生は学業が本分だから、保護者としては部活動に参加してくれる方が良いよ。別にお前がバイトなんてしなくても学費くらいは払えんだよ」
星哉兄さんはここに来た時点でバイトは反対してたからこの返事は予想してた。でもちゃんと将来を見据えて整体院のバイトを選んでるから辞める気は無いよ。
「ただ即決する必要は無いと思う。一回見学でもさせてもらってから決めれば良いんじゃねぇの?合う合わねぇもあるだろうしさ」
おっ、ちょっと懐柔してきた?兄さんというより波那ちゃんちっくな答え、の様な気もしなくはないけど。きっと波那ちゃんも同じ意見だろうな、でも一応聞いてみよう。
「波那ちゃんはどう思う?」
相も変わらず二人分の食事を消費する俺のために、追加で焼きそばを作ってくれている波那ちゃんの背中に話し掛けると、ちょっと待ってて。とガスの火を止めて出来立てのそばを俺の前に置いてくれた。ん~♪ソース、鰹節、ちょっとマヨネーズをかけてくれてるのが良いんだよ♪
「うわっ、美味そう♪」
いただきます。俺は早速やきそばに食らいつく、うん、絶品♪
「部活動は断って良いんじゃないかな?」
ふへ?俺は焼きそばを頬張ってる状態で顔を上げる。
「だって大して乗り気じゃないんでしょ?」
「お前もうちょっとそっちにも力入れろ、今からこんなじゃ進学どうするんだ?」
「はい、すみません……」
俺は力無く返事してうなだれている。しかしその後、専門教科の好成績の事も褒めてくれてちょっとメンタル持ち直した。
「専門教科の方はよく頑張ったな、二教科満点の生徒は初めて見たぞ。その分勉強の仕方もバランスが大事になる。五年制の編入を考えるにしても国語、数学、英語の試験はあるからな、それは頭に入れておけよ」
はい。担任の説教(ほどでも無いんだけど)も無事に終わり、俺は一礼して職員室を出る。んじゃ帰るか、そう思って教室に戻るとわんぱく相撲時代からの友人丹波颯天と、席が隣で仲良くなった二宮輝が残っていた。
「あれ?お前ら部活は?」
「この後俺ら補習なんだ、教科一緒だからここで待ってんの」
颯天は中学を卒業してすぐに相撲部屋の門を叩いたんだけど、身長が足りなくて泣く泣く高校に進学した。ここには二次試験で入学し、早速相撲部に入部している。コイツ上背無いけど結構な怪力でデカイ奴相手でも当たり負けしないんだ。んで入部一月ほどで早くも主力、わんぱく相撲で全国大会出てる強者だから当然だと思うけど。
一方の輝はブラスバンド部に所属してて打楽器やってる。俺音楽はさっぱりなんだけど、ボーイスカウトに入って小学生からマーチングバンドで馴らしてるから結構な腕前らしいんだ。
「さすがに大会メンバーには入れなかったけど、運動部の応援メンバーでドラム叩く事になったんだ」
さすがに部活動が盛んな学校なだけあって、ブラスバンド部も結構良いとこまで行くレベルなんだと。全国大会の一歩手前くらいまでは勝ち上がれる、って言ってたっけ。
「伽月、お前帰宅部だろ?」
帰り支度を始めてる俺に颯天が声を掛けてくる。
「あぁ、許可貰ってバイトしてるから」
「でも毎日じゃないんだろ?昨日三年の国木田さんにマネージャーにでも誘ってやれ、って言われてさ。授業のカリキュラムにクラブ活動もある事だし、その時だけでも参加してみないか?って」
国木田さんかぁ……この人もわんぱく相撲時代からの知り合いで、中学の先輩でもあるんだよなぁ。基本好い人だし、痩せ体型になって相撲辞めなきゃいけなくなった時も色々気遣ってくれて、辞めてからも稽古場に出入り出来るように掛け合ってくれたんだ。
「……考えとく」
俺は彼の名前を出されて返事に困る。今の俺にとってクラブ活動の時間は専門教科の自主勉強に打ってつけなんだよな。図書室の出入りも自由に出来るし、ほとんどの生徒が部活動で出払ってるから至福の時でもあるんだよ。出来る事ならこの時間は確保したいんだけどなぁ……。
俺は一旦返事を保留して、今日はそのまま帰宅する事にした。
「まぁ、スポーツの縦社会は面倒臭ぇからな」
帰宅して復習を済ませた俺は、ラブラブ夫婦と共に夕食を摂っている。俺は波那ちゃんの手料理を満喫しつつ、さっき言われてた相撲部の話を二人に相談してみる事にしたんだ。
「高校生は学業が本分だから、保護者としては部活動に参加してくれる方が良いよ。別にお前がバイトなんてしなくても学費くらいは払えんだよ」
星哉兄さんはここに来た時点でバイトは反対してたからこの返事は予想してた。でもちゃんと将来を見据えて整体院のバイトを選んでるから辞める気は無いよ。
「ただ即決する必要は無いと思う。一回見学でもさせてもらってから決めれば良いんじゃねぇの?合う合わねぇもあるだろうしさ」
おっ、ちょっと懐柔してきた?兄さんというより波那ちゃんちっくな答え、の様な気もしなくはないけど。きっと波那ちゃんも同じ意見だろうな、でも一応聞いてみよう。
「波那ちゃんはどう思う?」
相も変わらず二人分の食事を消費する俺のために、追加で焼きそばを作ってくれている波那ちゃんの背中に話し掛けると、ちょっと待ってて。とガスの火を止めて出来立てのそばを俺の前に置いてくれた。ん~♪ソース、鰹節、ちょっとマヨネーズをかけてくれてるのが良いんだよ♪
「うわっ、美味そう♪」
いただきます。俺は早速やきそばに食らいつく、うん、絶品♪
「部活動は断って良いんじゃないかな?」
ふへ?俺は焼きそばを頬張ってる状態で顔を上げる。
「だって大して乗り気じゃないんでしょ?」
0
あなたにおすすめの小説
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。
学校一のイケメンとひとつ屋根の下
おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった!
学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……?
キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子
立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。
全年齢
イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話
タタミ
BL
新坂真澄…27歳。トップモデル。端正な顔立ちと抜群のスタイルでブレイク中。瀬戸のことが好きだが、隠している。
瀬戸幸人…24歳。マネージャー。最近新坂の担当になった社会人2年目。新坂に仲良くしてもらって懐いているが、好意には気付いていない。
笹川尚也…27歳。チーフマネージャー。新坂とは学生時代からの友人関係。新坂のことは大抵なんでも分かる。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる