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やっとこさ本編
つまり俺らは宜しくやれと……
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ん?って事はアレか?輝は輝で誠との事悩み始めてるのか?あれだけ好き好きオーラ全開だったのに何があったんだ?ひょっとしてそっちもそっちでそうなってんじゃねぇのか?
「光畑……今から輝ん家行ってこい」
「えっ?」
「ここで油売ってる場合じゃねぇ、見舞いを口実に告れ」
「何言ってんだよ?心身とも弱ってるところを漬け込むような真似したくない」
「んな事言ってる場合じゃねぇだろ?少なくとも輝はお前に本音を吐露してる、今は自覚無くても腹の底では信頼してんだよ。気持ちの整理は付いたろ、だったらさっさと行動に移せ」
「……」
「輝を狙ってる奴は多いぞ、グズグズしてっと掠め取られちまう」
饒舌に話してたかと思えば急にぐずり出す光畑を焚き付けてやる。けど輝を狙ってる奴が校内にいるのは事実だからな。暇さえあれば用も無いのに廊下を彷徨いてチラッチラ教室を覗いてんだよ、それで何らかのアプローチ……話し掛けるとか最悪ナンパするとかならまだしもただただ遠目から見てるだけ。確かグリーンのネクタイだったから二年生だなあの男、にしたってストーカーっぽくて気持ち悪ぃ。
他にもあるぞー、E組の男に告られてたし近所の公立高校の女子生徒にも告られてたぞー。輝と一緒にいたらナンパする前にされるんだぞー、ライバル半端なく多いからさっさと唾付けとけよー……とテレパシー(?)を送り付けてやるとようやっとケータイを手に取って輝と連絡を取り始めた。
「輝……見舞いに行っていいか?……分かった、今から行く」
光畑はケータイを仕舞って立ち上がり、行ってくると気合十分の顔付きになった。
「そだ、家出る前犬にハグしてくといいよ。恋愛成就のまじないになるらしいんだ」
まぁ百パーセントでは無いが、下の階のオカマ占い師(大の犬好き)はそれきっかけ(本人曰くだが)で年齢半分の舞台俳優とカップルになったんだ。今じゃイケメン(舞台俳優)の方がおっさん(占い師)にメロメロだ……ってどうでも良い話したわ。なんて考えてる間にミソラが『お呼びですか?』と言ってるみたいな感じで部屋に入ってきた、タイミング完璧だなお前。
「この子がさっき言ってたミソラちゃん?」
「あぁ、景気付けにハグしてやってくれ」
うん……光畑は超デカイミソラに若干ビビりつつも、ミソラの首に腕を巻き付けてハグをした。最初にチラッと猫派と言ってて、犬は小型犬しか触った事が無いらしい。
「じゃ、行ってくるよ」
「あぁ、健闘を祈る」
光畑は勇気を貰ったみたいで勇ましく家を出た。きっと上手くいく、俺は奴の背中を見送りながら何故かそう確信した。
それから程なくして波那ちゃんが帰ってきた……は良いけど何だか機嫌が悪そうだ。
「ただいまぁ……」
「お帰り波那ちゃん、何かあった?」
「むうぅ〜……人事異動に引っ掛かった」
「えっ?ひょっとして忙しい部署に配置されたとか?」
「それならまだ良いよ、出世だよ?冗談じゃない!」
あ~こりゃかなりガチで怒ってるわ……出世って事は最悪フルタイムで働かなきゃいけないんだろ?現状考えてそれは無理じゃね?
「何の為に四半期毎に診断書提出してると思ってんだよ……」
「勿論断ったんだろそれ?」
「当然ッ!!!でも『君十七年勤務してるよね?』に始まり、『後輩にどんどんキャリア抜かれてるよね』『いつまで病気をカサに同情買う気なの?』って……好きでそうなってる訳じゃないのに!」
僕を殺す気なの!?波那ちゃんの言い分はごもっとも、だってフルタイムで働けない事を証明する為に定期的に診断書提出してるんだから。これまでこんな事無かったのに、人事担当者変わったのか?
「担当の人変わったの?これまでこんな事無かったじゃん」
「うん……正直嫌な予感はしてたんだ」
はぁ~……波那ちゃんは盛大なため息を吐いて肩を落としてる。今日は俺が晩飯作ろうか?
「波那ちゃん、ちょっと休む?」
「ん〜、白湯が飲みたい……沸かしてる間にお風呂入ってくる」
分かった。俺はヤカンに水を張ってガスに火を点けた。波那ちゃんはその間に部屋に入って着替えを持ち出しお風呂に入っていった。今日はきっと半身浴だな、俺と同様日課にしてるけど、体に負担が掛からないよう二十分程度で済ませてるみたいだ。この時期ならそれで充分デトックス出来るし、きっと白湯もちょっと冷ます時間が欲しかったのかも知れない。
その間俺は湯が沸くのを待ちながら明日の支度を済ませてミソラの相手をしていると、いつになく早い時間に兄さんが帰ってきた。まだ五時前だぞ。
「お帰り、早かったね」
「あぁ、今日は現場直帰だから……それより波那は?」
「お風呂。人事異動の事でかなり不機嫌だった」
「だろうな、波那以外にもとんでも異動の通達を受けてる人も居るみたいで統括部長がブチ切れてた」
統括部長って確か遵斗のお母さんだよな?異動直前に問題発生は嫌だろうな。
「って事は覆りそうなんだ」
「あぁ、波那を含めて最低四人は……あの人事課長ただじゃ済まねぇだろうな、やりにくいオッサンだからむしろありがたいけど」
兄さんもまたため息を吐いてる。江戸食品って離職率が低くて働き易い企業だってテレビで取り上げられた事もある会社なのに。中にはおかしなのもいるんだな、と思ってしまった。
「光畑……今から輝ん家行ってこい」
「えっ?」
「ここで油売ってる場合じゃねぇ、見舞いを口実に告れ」
「何言ってんだよ?心身とも弱ってるところを漬け込むような真似したくない」
「んな事言ってる場合じゃねぇだろ?少なくとも輝はお前に本音を吐露してる、今は自覚無くても腹の底では信頼してんだよ。気持ちの整理は付いたろ、だったらさっさと行動に移せ」
「……」
「輝を狙ってる奴は多いぞ、グズグズしてっと掠め取られちまう」
饒舌に話してたかと思えば急にぐずり出す光畑を焚き付けてやる。けど輝を狙ってる奴が校内にいるのは事実だからな。暇さえあれば用も無いのに廊下を彷徨いてチラッチラ教室を覗いてんだよ、それで何らかのアプローチ……話し掛けるとか最悪ナンパするとかならまだしもただただ遠目から見てるだけ。確かグリーンのネクタイだったから二年生だなあの男、にしたってストーカーっぽくて気持ち悪ぃ。
他にもあるぞー、E組の男に告られてたし近所の公立高校の女子生徒にも告られてたぞー。輝と一緒にいたらナンパする前にされるんだぞー、ライバル半端なく多いからさっさと唾付けとけよー……とテレパシー(?)を送り付けてやるとようやっとケータイを手に取って輝と連絡を取り始めた。
「輝……見舞いに行っていいか?……分かった、今から行く」
光畑はケータイを仕舞って立ち上がり、行ってくると気合十分の顔付きになった。
「そだ、家出る前犬にハグしてくといいよ。恋愛成就のまじないになるらしいんだ」
まぁ百パーセントでは無いが、下の階のオカマ占い師(大の犬好き)はそれきっかけ(本人曰くだが)で年齢半分の舞台俳優とカップルになったんだ。今じゃイケメン(舞台俳優)の方がおっさん(占い師)にメロメロだ……ってどうでも良い話したわ。なんて考えてる間にミソラが『お呼びですか?』と言ってるみたいな感じで部屋に入ってきた、タイミング完璧だなお前。
「この子がさっき言ってたミソラちゃん?」
「あぁ、景気付けにハグしてやってくれ」
うん……光畑は超デカイミソラに若干ビビりつつも、ミソラの首に腕を巻き付けてハグをした。最初にチラッと猫派と言ってて、犬は小型犬しか触った事が無いらしい。
「じゃ、行ってくるよ」
「あぁ、健闘を祈る」
光畑は勇気を貰ったみたいで勇ましく家を出た。きっと上手くいく、俺は奴の背中を見送りながら何故かそう確信した。
それから程なくして波那ちゃんが帰ってきた……は良いけど何だか機嫌が悪そうだ。
「ただいまぁ……」
「お帰り波那ちゃん、何かあった?」
「むうぅ〜……人事異動に引っ掛かった」
「えっ?ひょっとして忙しい部署に配置されたとか?」
「それならまだ良いよ、出世だよ?冗談じゃない!」
あ~こりゃかなりガチで怒ってるわ……出世って事は最悪フルタイムで働かなきゃいけないんだろ?現状考えてそれは無理じゃね?
「何の為に四半期毎に診断書提出してると思ってんだよ……」
「勿論断ったんだろそれ?」
「当然ッ!!!でも『君十七年勤務してるよね?』に始まり、『後輩にどんどんキャリア抜かれてるよね』『いつまで病気をカサに同情買う気なの?』って……好きでそうなってる訳じゃないのに!」
僕を殺す気なの!?波那ちゃんの言い分はごもっとも、だってフルタイムで働けない事を証明する為に定期的に診断書提出してるんだから。これまでこんな事無かったのに、人事担当者変わったのか?
「担当の人変わったの?これまでこんな事無かったじゃん」
「うん……正直嫌な予感はしてたんだ」
はぁ~……波那ちゃんは盛大なため息を吐いて肩を落としてる。今日は俺が晩飯作ろうか?
「波那ちゃん、ちょっと休む?」
「ん〜、白湯が飲みたい……沸かしてる間にお風呂入ってくる」
分かった。俺はヤカンに水を張ってガスに火を点けた。波那ちゃんはその間に部屋に入って着替えを持ち出しお風呂に入っていった。今日はきっと半身浴だな、俺と同様日課にしてるけど、体に負担が掛からないよう二十分程度で済ませてるみたいだ。この時期ならそれで充分デトックス出来るし、きっと白湯もちょっと冷ます時間が欲しかったのかも知れない。
その間俺は湯が沸くのを待ちながら明日の支度を済ませてミソラの相手をしていると、いつになく早い時間に兄さんが帰ってきた。まだ五時前だぞ。
「お帰り、早かったね」
「あぁ、今日は現場直帰だから……それより波那は?」
「お風呂。人事異動の事でかなり不機嫌だった」
「だろうな、波那以外にもとんでも異動の通達を受けてる人も居るみたいで統括部長がブチ切れてた」
統括部長って確か遵斗のお母さんだよな?異動直前に問題発生は嫌だろうな。
「って事は覆りそうなんだ」
「あぁ、波那を含めて最低四人は……あの人事課長ただじゃ済まねぇだろうな、やりにくいオッサンだからむしろありがたいけど」
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