1,215 / 1,865
小学生編
実りの秋 36
しおりを挟む
軽井沢駅のホームに降り立つと、今すぐ駆け出したい衝動にかられた。
「みーくん、落ち着けって」
「でも、気になって」
振り返ると、お父さんはお母さんの歩調に合わせているようで、僕だけ随分前を歩いていた。一刻も早く潤の元に駆けつけたくて、自然と急ぎ足になっていたようだ。
明け方のことだった。
僕のスマホが震えたのは。
……
「もしもし、潤……? どうした?」
時計の針は朝の5時を過ぎたばかりだ。
こんなに朝早く……今日はいっくんの運動会なのにどうしたのだろう?
潤の切羽詰まった声に、只事ではないと察知した。
菫さんが腹部を押さえて苦しんでいるなんて、潤の不安が手に取るように伝わってくるよ。
生憎、妊娠の詳しいことは分からない。すると僕の強張った声に気付いた宗吾さんが、すぐに的確な指示を出してくれた。
僕は必死に潤を励まし、菫さんのお腹に宿った小さな命の無事を祈った。
電話を切るとカタカタと手が震えていた。それに気付いた宗吾さんが、僕を抱き寄せて肩を抱いてくれる。
「瑞樹、大丈夫か。お父さんとお母さんが始発で行くんだよな」
「はい。もう少ししたら事情を連絡して、真っ直ぐ病院に駆けつけてもらいます」
「そうだな、それがいい」
だが……まだ僕の心は落ち着かない。
宗吾さんがもう一度深く抱きしめてくれた。
「まだ不安そうだな。俺に話してくれよ。君の不安を減らしてやりたい」
優しく誘導されれば、答えてしまう。僕はもう以前のように、一人で背負って我慢出来なくなってしまったから。
「僕は弱くなりました」
「違うよ、強くなったんだ」
「え?」
「自分から動こうとしているのだろう? 今、自分に出来ることを探しているのだろう? それって心が強くなったから出来ることだ」
「心配でじっとしていられません。潤と菫さんには近くに頼れる人がいないし、小さないっくんの事も心配です。今日はいっくんの運動会なのに」
宗吾さんには何でも話せるようになった。
今、不安に思っていること。
今、怖いこと。
今、したいことも、話していいのだろうか。
僕達は阿吽の呼吸で繋がっている。しっかりとした絆が出来ているから、踏み出せる!
「瑞樹がしたいことをするといい。俺は全力でサポートするよ!」
「あの……駆けつけてやりたいんです。僕もお父さんとお母さんと一緒に始発で行きたいのです」
宗吾さんの目を見て、しっかりと自分の意志を伝えられた。
すると宗吾さんが、僕の頬を優しく撫でてくれる。
「よし、よく言えたな。そうしたらいい! 潤も喜ぶぞ」
「ありがとうございます。行ってもいいんですね」
「あぁ、もちろんさ。行ってこい!」
宗吾さんはすごい。
こういう時、ドンっと僕の背中を押してくれる。
「はい! 僕、行ってきます!」
明るく宣言出来た。
「そうと決まったら、まずは飯を炊かないとな」
「え?」
「手ぶらで行くつもりか」
「あ……っ」
「菫さんと赤ちゃんは無事だ。そう信じよう。で、今日は保育園の運動会なんだろう? 我が家には幸いなことにお弁当の具材がまだあるぞ」
確かに、たらこも鮭も卵もウインナーも、多めに用意したのでまだ残っている。
「……鶏肉はないので、唐揚げは無理ですね」
「その代わり具沢山のおにぎりを握ろう! あとはウインナーなら沢山あるぞ」
「やってみます」
急いで顔を洗って洋服に着替え、エプロンをした。
そこに宗吾さんも、やってくる。
「瑞樹、手伝うよ!」
「宗吾さんの前向きな所が大好きです」
「俺は瑞樹の素直な所が大好きだ」
キッチンで腕まくりして、朝のキスをした。
これは、いつも通りの日常が始まるおまじない。
僕の元気の源だ。
「なぁ瑞樹、いっくんの弁当って小さく小さくだよな」
「はい、まだ3歳ですから、食べやすいようにですね。小さいおにぎりにしましょう。あとはウインナーを可愛くしてみましょうか」
「あぁそれなら得意だ。俺がやるよ」
「じゃあ、お任せします」
タコさんウインナーなら喜んでもらえるかなと、僕はおにぎりを握ることに集中した。
「瑞樹、出来たぞ~ これを見てくれ! 力作だぞ!」
「え? あれ? これってタコじゃないですよね」
「そんなのはありふれている。これはなんとペンギンだ」
「初めて見ました」
思わず手を叩いてしまうほどの、精巧な出来映えだった。
「芽生が幼稚園の頃、弁当を週に2回作らないとならなくてさ、ひたすらウインナーを入れたんだ。そのうち芽生がもっと可愛いのがいいって言うから、飾り切りも学んだのさ。これはウインナーを縦に半分、更に横に半分に切ってペンギンのお腹の部分をそぎ切りするんだよ。手の部分にも切り込みを入れて……それから、きゅうりの薄い輪切りを使って、くちばしを作るんだ。あとはゴマで目をつけて完成だ。可愛いだろう」
「す……すごいです! いっくん、きっと喜んでくれますね」
どうか菫さんと赤ちゃんが無事で、いっくんが運動会に参加出来ますように。
潤の話ではもう何日も前からはしゃいで沢山練習もしたと聞いている。それに運動会からは学ぶことも多いし、沢山の思い出が出来る。何よりパパのいる運動会は初めてだ。
どうにかして、いっくんを運動会に行かせてやりたい。
「よし、行ってこい! 俺も一緒に行きたいが……今日は、お父さんもお母さんも一緒だから怖くないよな」
「……はい。芽生くんをぐっすり寝かせてあげて下さいね。疲れていますから。僕も今日はそれを希望しています」
「ありがとう。また連絡してくれ」
「分かりました」
玄関で宗吾さんに見送られた。
僕は自分から宗吾さんを抱き寄せて、背伸びして口づけをした。
「んっ……行ってきます」
「あぁ、大丈夫、きっと大丈夫だ」
「はい! 僕もそう祈っています!」
僕は両手にお弁当の入った袋を持って、東京駅に向かった。
自分でもフットワークが軽くなったと思う。
それって宗吾さんと一緒にいるからだ。
宗吾さんに導かれるように、僕は僕自身がしたいことを出来るようになった。
生きているから、出来る事がある。
出来る事があるのなら、してみよう!
それが僕の心との『合い言葉』だ。
「みーくん、落ち着けって」
「でも、気になって」
振り返ると、お父さんはお母さんの歩調に合わせているようで、僕だけ随分前を歩いていた。一刻も早く潤の元に駆けつけたくて、自然と急ぎ足になっていたようだ。
明け方のことだった。
僕のスマホが震えたのは。
……
「もしもし、潤……? どうした?」
時計の針は朝の5時を過ぎたばかりだ。
こんなに朝早く……今日はいっくんの運動会なのにどうしたのだろう?
潤の切羽詰まった声に、只事ではないと察知した。
菫さんが腹部を押さえて苦しんでいるなんて、潤の不安が手に取るように伝わってくるよ。
生憎、妊娠の詳しいことは分からない。すると僕の強張った声に気付いた宗吾さんが、すぐに的確な指示を出してくれた。
僕は必死に潤を励まし、菫さんのお腹に宿った小さな命の無事を祈った。
電話を切るとカタカタと手が震えていた。それに気付いた宗吾さんが、僕を抱き寄せて肩を抱いてくれる。
「瑞樹、大丈夫か。お父さんとお母さんが始発で行くんだよな」
「はい。もう少ししたら事情を連絡して、真っ直ぐ病院に駆けつけてもらいます」
「そうだな、それがいい」
だが……まだ僕の心は落ち着かない。
宗吾さんがもう一度深く抱きしめてくれた。
「まだ不安そうだな。俺に話してくれよ。君の不安を減らしてやりたい」
優しく誘導されれば、答えてしまう。僕はもう以前のように、一人で背負って我慢出来なくなってしまったから。
「僕は弱くなりました」
「違うよ、強くなったんだ」
「え?」
「自分から動こうとしているのだろう? 今、自分に出来ることを探しているのだろう? それって心が強くなったから出来ることだ」
「心配でじっとしていられません。潤と菫さんには近くに頼れる人がいないし、小さないっくんの事も心配です。今日はいっくんの運動会なのに」
宗吾さんには何でも話せるようになった。
今、不安に思っていること。
今、怖いこと。
今、したいことも、話していいのだろうか。
僕達は阿吽の呼吸で繋がっている。しっかりとした絆が出来ているから、踏み出せる!
「瑞樹がしたいことをするといい。俺は全力でサポートするよ!」
「あの……駆けつけてやりたいんです。僕もお父さんとお母さんと一緒に始発で行きたいのです」
宗吾さんの目を見て、しっかりと自分の意志を伝えられた。
すると宗吾さんが、僕の頬を優しく撫でてくれる。
「よし、よく言えたな。そうしたらいい! 潤も喜ぶぞ」
「ありがとうございます。行ってもいいんですね」
「あぁ、もちろんさ。行ってこい!」
宗吾さんはすごい。
こういう時、ドンっと僕の背中を押してくれる。
「はい! 僕、行ってきます!」
明るく宣言出来た。
「そうと決まったら、まずは飯を炊かないとな」
「え?」
「手ぶらで行くつもりか」
「あ……っ」
「菫さんと赤ちゃんは無事だ。そう信じよう。で、今日は保育園の運動会なんだろう? 我が家には幸いなことにお弁当の具材がまだあるぞ」
確かに、たらこも鮭も卵もウインナーも、多めに用意したのでまだ残っている。
「……鶏肉はないので、唐揚げは無理ですね」
「その代わり具沢山のおにぎりを握ろう! あとはウインナーなら沢山あるぞ」
「やってみます」
急いで顔を洗って洋服に着替え、エプロンをした。
そこに宗吾さんも、やってくる。
「瑞樹、手伝うよ!」
「宗吾さんの前向きな所が大好きです」
「俺は瑞樹の素直な所が大好きだ」
キッチンで腕まくりして、朝のキスをした。
これは、いつも通りの日常が始まるおまじない。
僕の元気の源だ。
「なぁ瑞樹、いっくんの弁当って小さく小さくだよな」
「はい、まだ3歳ですから、食べやすいようにですね。小さいおにぎりにしましょう。あとはウインナーを可愛くしてみましょうか」
「あぁそれなら得意だ。俺がやるよ」
「じゃあ、お任せします」
タコさんウインナーなら喜んでもらえるかなと、僕はおにぎりを握ることに集中した。
「瑞樹、出来たぞ~ これを見てくれ! 力作だぞ!」
「え? あれ? これってタコじゃないですよね」
「そんなのはありふれている。これはなんとペンギンだ」
「初めて見ました」
思わず手を叩いてしまうほどの、精巧な出来映えだった。
「芽生が幼稚園の頃、弁当を週に2回作らないとならなくてさ、ひたすらウインナーを入れたんだ。そのうち芽生がもっと可愛いのがいいって言うから、飾り切りも学んだのさ。これはウインナーを縦に半分、更に横に半分に切ってペンギンのお腹の部分をそぎ切りするんだよ。手の部分にも切り込みを入れて……それから、きゅうりの薄い輪切りを使って、くちばしを作るんだ。あとはゴマで目をつけて完成だ。可愛いだろう」
「す……すごいです! いっくん、きっと喜んでくれますね」
どうか菫さんと赤ちゃんが無事で、いっくんが運動会に参加出来ますように。
潤の話ではもう何日も前からはしゃいで沢山練習もしたと聞いている。それに運動会からは学ぶことも多いし、沢山の思い出が出来る。何よりパパのいる運動会は初めてだ。
どうにかして、いっくんを運動会に行かせてやりたい。
「よし、行ってこい! 俺も一緒に行きたいが……今日は、お父さんもお母さんも一緒だから怖くないよな」
「……はい。芽生くんをぐっすり寝かせてあげて下さいね。疲れていますから。僕も今日はそれを希望しています」
「ありがとう。また連絡してくれ」
「分かりました」
玄関で宗吾さんに見送られた。
僕は自分から宗吾さんを抱き寄せて、背伸びして口づけをした。
「んっ……行ってきます」
「あぁ、大丈夫、きっと大丈夫だ」
「はい! 僕もそう祈っています!」
僕は両手にお弁当の入った袋を持って、東京駅に向かった。
自分でもフットワークが軽くなったと思う。
それって宗吾さんと一緒にいるからだ。
宗吾さんに導かれるように、僕は僕自身がしたいことを出来るようになった。
生きているから、出来る事がある。
出来る事があるのなら、してみよう!
それが僕の心との『合い言葉』だ。
11
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻本作品(オリジナル)の結末をif(運命の番)ルートに入れ替えて、他サイトでの投稿を始めました。タイトルは「一度目の結婚で愛も希望も失くした僕が、移住先で運命と出逢い、二度目の結婚で愛されるまで」に変えてます。
オリジナルの本編結末は完全なハッピーエンドとはいえないかもしれませんが、「一度目の〜…」は琳が幸せな結婚をするハッピーエンド一択です。
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
天啓によると殿下の婚約者ではなくなります
ふゆきまゆ
BL
この国に生きる者は必ず受けなければいけない「天啓の儀」。それはその者が未来で最も大きく人生が動く時を見せる。
フィルニース国の貴族令息、アレンシカ・リリーベルは天啓の儀で未来を見た。きっと殿下との結婚式が映されると信じて。しかし悲しくも映ったのは殿下から婚約破棄される未来だった。腕の中に別の人を抱きながら。自分には冷たい殿下がそんなに愛している人ならば、自分は穏便に身を引いて二人を祝福しましょう。そうして一年後、学園に入学後に出会った友人になった将来の殿下の想い人をそれとなく応援しようと思ったら…。
●婚約破棄ものですが主人公に悪役令息、転生転移、回帰の要素はありません。
性表現は一切出てきません。
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
夫には好きな相手がいるようです。愛されない僕は針と糸で未来を縫い直します。
伊織
BL
裕福な呉服屋の三男・桐生千尋(きりゅう ちひろ)は、行商人の家の次男・相馬誠一(そうま せいいち)と結婚した。
子どもの頃に憧れていた相手との結婚だったけれど、誠一はほとんど笑わず、冷たい態度ばかり。
ある日、千尋は誠一宛てに届いた女性からの恋文を見つけてしまう。
――自分はただ、家からの援助目当てで選ばれただけなのか?
失望と涙の中で、千尋は気づく。
「誠一に頼らず、自分の力で生きてみたい」
針と糸を手に、幼い頃から得意だった裁縫を活かして、少しずつ自分の居場所を築き始める。
やがて町の人々に必要とされ、笑顔を取り戻していく千尋。
そんな千尋を見て、誠一の心もまた揺れ始めて――。
涙から始まる、すれ違い夫婦の再生と恋の物語。
※本作は明治時代初期~中期をイメージしていますが、BL作品としての物語性を重視し、史実とは異なる設定や表現があります。
※誤字脱字などお気づきの点があるかもしれませんが、温かい目で読んでいただければ嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる