ついに魔王を倒した最強の勇者!と同時に無職になって次は転職先で無双!!

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第9話「演技派かよ…」

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劇が終わり、幕が降りる。

リュカオン、虚無の表情…。



鳴り響く拍手!

止まない声援!

スタンディングオベーション!

などは無く。



ただ静観する。

リュカオンと同じ表情で。



舞台を降り、裏口へと歩く2人。

そして、彼が言った。



カクトン「ほんと最高だった!」

涙を滲ませながら2人に抱きついた。

カクトン「俺…ほんと夢が叶ってよかった…!皆の前で劇をすることが出来て…!」

リュカオン「カクトンさん、何もしてないですよね?」



ウツル「お前らの劇ほんと良かった。ちょっと感動したわ。ありがとな。」

リュカオン「どの口が言ってるんですか?照明思いっきり倒したよね?」

ウツル「へへ…!(グッ!(親指))」

リュカオン「指折りますよ?」



エジル「よく俺の奏でた音に合わせたな!本当に魔法使ってるのかと思ったよ!」

リュカオン「使ってるんですよ。あなたの出した訳の分からない音に合わして。」

エジル「ぴゅーぴゅろぴゅろぴー!ほら、合わせて!またやってよ!」

リュカオン「闇魔法でいいですか?」



勇者「魔王上手いこと出来てたかな?」

リュカオン「何でそんな魔王やりたいんだよ。」

勇者「えぇ~!だって悪いことしてみたいじゃん!でも魔王って響き、何か痛いよね!」

リュカオン「勇者も大概痛いぞ?」



楽しそうにするリュカオンを除いた一同。

そしてリュカオンは言った…

リュカオン「給料もらったら帰ります。」



リュカオンは少しのお金を貰って退職した…。




リュカオン「はぁ…もっと普通の仕事ねぇかなぁ。」

稼いだ金で安い飯を食う。

夕暮れ時に彼は現れた。

勇者「リュカオン…!」



リュカオン「勇者…!どうしたんだよみんなは?」

勇者「もう辞めたさ…!お前がいないと楽しくねぇんだ。」

勇者の一言にリュカオンの目は少し潤んだ。

リュカオン「勇者…。」



勇者「あの後…もう一公演あったから…。1人でも何とかするって意気込んでたんだ。」

リュカオン「もう一公演もあったのか…。それで?」



勇者「1人で魔王はキツかったよ…。」

リュカオン「いや1人って…。俺の代わりはどうしたんだよ?」

勇者「カクトンさんだったんだけど、緊張してお腹痛くなったみたいで…」



リュカオン「どれだけ足引っ張るんだ…。」

勇者「それで1人でやったんだけど、全然ダメで。ウツルさんとエジルさんも一回目と一緒…。照明壊して、変なSE出して…。」



リュカオン「なんで2回もするんだよ…。」

勇者「だから嫌になって帰ってきたって訳。」

リュカオン「そうだったのか…。」

その後二人で語り合う…。

今日のこと、そしてこれからのこと…。

安酒と少しのツマミを片手に。



リュカオン「いやぁ本当あの劇何だったんだって話だよ!」

勇者「ほんとだよな!皆してろくに仕事出来ないし!」

リュカオン「やめて正解だったんじゃない?」

勇者「あぁあの後聞いたんだけど、あの人達劇本職じゃないだって。」

リュカオン「えぇ…?あぁ、地域のボランティア的な?」

勇者「いや初対面なんだって。」

リュカオン「えぇ…?じゃああの思い出エピソードは…?」

勇者「わかんない。」

リュカオン「怖いって…演技派かよ…。」



二職目

[完]



続く
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