ついに魔王を倒した最強の勇者!と同時に無職になって次は転職先で無双!!

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第10話「なんで売らないの?」

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少しの給料と人に対する不信感を手にした勇者とリュカオン。



勇者「そろそろこの服変えようかな。」



唐突に放ったこの一言がこの先の運命を大きく変えた。

リュカオン「いいね!確かに今まで服とか防具支給品だったもんな。」

勇者「って思うだろ…!コレ見てみろよ!」

蒼く輝くペンダント。

貧相な見た目からは似合わない程高価な一品である。

リュカオン「お前これまさか!?リヴァイアサンの涙じゃないか!!」

勇者「そう! 実は一つだけ隠してたんだぁ。」

装備を返すその瞬間勇者はくすねていたのだ。



リュカオン「お前それでも勇者かよ…?」

勇者「そういうリュカオンだって、これはなんだよ?」

黄金色に光るペンサイズの細長いもの。



勇者「これビショップの杖だよね?魔王の手下倒した時のやつ。」

リュカオン「何でそんなもの覚えてんだよ。そうだよ俺も1個貰ってきたんだよ!」

勇者「盗んだの間違いでしょ?」

リュカオン「うるせぇよ。」



「「なんで売らないの?」」

2人の声は重なった。

勇者「そんな杖持ってても使わないじゃん。杖無くても普通に魔法使えるじゃん。」

リュカオン「お前のペンダントなんて何の役にも立たねぇじゃねぇか!」



その瞬間のことだった…

女子A「何あのペンダントすっごく綺麗!」

女子B「その隣の人の杖も知的でかっこいい!」

2人の女性が通りかかった。



勇者とリュカオンはお互いの顔を見た。

「「鼻の下伸びてるぞ。」」

2人がくすねていた目的は一致していた。

不毛な争い。

2人は決断する。



勇者「これ売るわ。別にいらんし。」

リュカオン「俺も売ろっかな。売ってうまい飯でも食うわ。」



そして少し涙を浮かべながら質屋に行った。

店は混雑していて、まるで身動きが取れなかった。

リュカオン「これは凄い人の量だ!」

勇者「今日安い日なんだって!」

リュカオン「聞こえねぇ!」

勇者「今日安い日なんだって!」

リュカオン「超…安い…杖?なんだと…!?」

勇者「そう!」



リュカオン「お前のもだっせぇペンダントだなあ!」

勇者「だっせぇペンダント!?」



リュカオン「なんでそっちは聞こえんだよ!」



勇者とリュカオンは外に出た。

そして始まる最強のバトル。



質屋「あんたら喧嘩する暇あんなら店手伝いなさいよ!」

1人の女性が現れた。



「「あ、お姉さん。これかっこよくない?」」

また血走った2人の目が合う。



「何言ってんのあんたら、リヴァイアサンとかビショップなんて昔のことばっかり。」



勇者「あ!お前は…!」



続く
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