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第5話「こんばんわ」
しおりを挟む人生スローライフを胸に刻み、食い散らかされる子供二人を背に力強くあるくサキ。
しかし、どうにも胸に突っかかるものがあった。
サキ「なんやスッキリせんの~!もっとぱああっと心がすっきりしたいの~!」
自分にも理解できない思いを胸に秘め、街へと歩くサキ。
2人の親子がいた。
サキ「おぉ~お母ちゃんと子供が遊んどるやんけ!やっぱスローライフってこういうことなんやな!」
和やかな雰囲気で公園内は幸せな空間で満ち溢れていた。
その時、サキの足元へボールが転がってきた。
母「すみませ~ん。ボールがそっちに転がって…」
サキ「よっしゃウチが取ったろ!」
ボールを拾い上げたサキ。
しかし、サキのスローライフ魂が疼く。
(なんかちゃうのぉ。普通に投げるだけやとしっくりこうへん…せや!)
サキ「ほらいくでぇ~!!」
サキは思いっきり振りかぶった。そして…
母「ちょ、ちょっと…!」
ボールを地面に置いた。
そしてサキは歩き始めた。
サキ「スローライフや!」
そう言い残すと母と子はボールを取りに行き、キャッチボールを始めることなく、急いで公園を後にした。
サキから少しでも遠くに逃げるように…
サキ「いやぁスローライフは気持ちええの!なーんもせんでええ!ゆっくりしたらええんや!」
公園から少し歩くと、日が暮れ夜になった。
サキ「しもたのぉ~夜やしこんなか弱い女の子が1人やったら危ないでぇ~!」
一人で夜道叫ぶサキ。
夜道。
サキと目を合わさないよう、そそくさと通り過ぎようとする同じ年ぐらいの少女。
サキは少女の前に立ち塞がった。
サキ「こんばんわ~!!!」
目の前で叫ぶサキに動揺し、言葉を失う少女。
サキ「自分ちどこなん!!?家行ってええ!!?」
少女「あ…あ…」
少女はリミットが切れたように泣き崩れ、まともに会話が出来ない。
サキ「この子のおとうさーん!!おかあさーん!!!おるかぁ~!?この子めっちゃ泣いてるわ~!!いきなり泣き出したわ~!!!大丈夫かなぁ~!!!」
余りの衝撃に膝から崩れ落ちる少女。
少女の目線の高さまでしゃがみ、
サキは満面の笑みでこう言った。
サキ「…こんばんわ~!!!!」
少女はその場で倒れた。
後に両親が駆けつけ、少女は入院した。
入院してほどなく、サキは見舞いに来た。
少女は恐怖に怯えた。
かつてないほどの恐怖に…
そしてサキはこう言った。
サキ「入院してたらベッドでゆっくり出来る…スローライフやなぁ!!!」
大声に恐怖し、震え上がる少女。
そしてサキは彼女の目の前まで駆け寄りこう言った。
サキ「こんばんわ~!!!!!!」
続く
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