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13 なんで?
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( 晴矢 )
「 あ~。アンタが冬司が面白半分で飼ってる奴~?
────うわ、マジ?
ブッサイクな上に男じゃん! 」
クスクスクスクス笑うのは、芸能人でもおかしくはないほど綺麗な女の人。
その後ろで、それと同レベルの男女が同じく笑っていた。
授業が終わりバイトへ行くため小走りしていた時、突然呼び止められたと思ったらそう言われて……流石に戸惑う。
多分、冬司と同じ学部の人たちに違いない。
「 ……どうも。 」
とりあえず無視するわけにもいかず軽く頭を下げてから立ち去ろうとするが、男二人に道を塞がれ立ち止まるしかない。
困っていると、さっき話しかけてきた女の人の方が近づいてきた。
「 最近冬司に、気になるから遊びに行かない?って誘われてるのよね~。
あらら、アンタもう飽きられちゃったんだ?
ん~……でも、物珍しくて手元に置いておいただけみたいだし、当然か! 」
「 …………。 」
誂うように言ってくる言葉は意地悪だが……それより俺はなんて綺麗な人なんだろうと感動して言葉を失くす。
化粧も髪型も服も、多分とても気をつけているんだと思うし、自信に満ちたその態度と行動力も凄いなと思った。
思わずハァ~……と感動して息を吐いたが、どうもそれが嫌味の様に捉えられてしまった様だ。
女の人や他の友達らしき男女も、あからさまに不快な顔をする。
「 なにその態度?陰キャがマジキモいんだけど。
馬鹿にしてんの? 」
「 す、すみません。
でも、俺は馬鹿になんてしてません。 」
そこだけはハッキリと告げたのだが……女の人は手に持っていたドリンクを俺にぶっかけて怒鳴り散らした。
「 ムカつくんだよっ!!
お前みたいな底辺男が、一瞬でも冬司の側に一瞬でもいるなんて虫唾が走る!!
冬司の株をこれ以上下げないでくれる?
っていうか、普通ここまで言われる前に自分から離れるでしょ~?
図々しい。 」
びしょびしょになってしまった髪や服はいいが、バックの中の教科書が濡れてないか心配で、慌ててカバンを振って水気を落とす。
その間にも口々に「 そうだそうだ! 」「 キモ陰キャ野郎! 」と俺を詰る声が聞こえたが……突然俺に近づいてきた人物が、白いハンカチを俺に差し出すと、声はピタリと止んだ。
「 流石にコレはやり過ぎだ。止めておくんだな。 」
「 せ、千川さん……。 」
俺にハンカチを差し出したのは、女性っぽさはないのに中性的に見える、線の細いきれいな男性で、そんな男性を見た女の人と他の友達らしき人たちは、あからさまに動揺している様だった。
「 ??? 」
誰だろう?
全く知らない人だったので首を傾げていると、千川と呼ばれた男性は無言で、女の人やその友達の様な人たちを睨みつける。
すると、そいつらはボソボソと言い訳の様な事を言い始めた。
「 わ、私はただ……お互いの立場ってものがあるんじゃないかなって……。 」
「 そ、そうですよぉ~。大征さんは優しいから言えないんじゃないかって。 」
「 ……なんであれ、これ以上は問題になるぞ。 」
千川さんがそうキッパリ告げると、そいつらは俺を一睨みしてから、大人しく去っていった。
「 あ、ありがとうございます。 」
差し出されたハンカチは、流石に申し訳ないので遠慮し、俺は髪についた水滴を手で払って落とす。
すると、千川さんはハンカチをしまってハァ……とため息をついた。
「 人の恋愛事に首を突っ込むつもりはないが……正直なぜここまで言われて、冬司と付き合おうと思ったんだ?
これが初めてってわけじゃないだろう? 」
「 えっ?……はぁ、まぁ……。 」
流石に液体を掛けられたのは初めてだったが、こうして嫌味や嫌がらせめいた事をされたのは、冬司と付き合い出してから何度もあった。
しかし、別にそれで付き合いを止めようと思った事はない。
「 あ~。アンタが冬司が面白半分で飼ってる奴~?
────うわ、マジ?
ブッサイクな上に男じゃん! 」
クスクスクスクス笑うのは、芸能人でもおかしくはないほど綺麗な女の人。
その後ろで、それと同レベルの男女が同じく笑っていた。
授業が終わりバイトへ行くため小走りしていた時、突然呼び止められたと思ったらそう言われて……流石に戸惑う。
多分、冬司と同じ学部の人たちに違いない。
「 ……どうも。 」
とりあえず無視するわけにもいかず軽く頭を下げてから立ち去ろうとするが、男二人に道を塞がれ立ち止まるしかない。
困っていると、さっき話しかけてきた女の人の方が近づいてきた。
「 最近冬司に、気になるから遊びに行かない?って誘われてるのよね~。
あらら、アンタもう飽きられちゃったんだ?
ん~……でも、物珍しくて手元に置いておいただけみたいだし、当然か! 」
「 …………。 」
誂うように言ってくる言葉は意地悪だが……それより俺はなんて綺麗な人なんだろうと感動して言葉を失くす。
化粧も髪型も服も、多分とても気をつけているんだと思うし、自信に満ちたその態度と行動力も凄いなと思った。
思わずハァ~……と感動して息を吐いたが、どうもそれが嫌味の様に捉えられてしまった様だ。
女の人や他の友達らしき男女も、あからさまに不快な顔をする。
「 なにその態度?陰キャがマジキモいんだけど。
馬鹿にしてんの? 」
「 す、すみません。
でも、俺は馬鹿になんてしてません。 」
そこだけはハッキリと告げたのだが……女の人は手に持っていたドリンクを俺にぶっかけて怒鳴り散らした。
「 ムカつくんだよっ!!
お前みたいな底辺男が、一瞬でも冬司の側に一瞬でもいるなんて虫唾が走る!!
冬司の株をこれ以上下げないでくれる?
っていうか、普通ここまで言われる前に自分から離れるでしょ~?
図々しい。 」
びしょびしょになってしまった髪や服はいいが、バックの中の教科書が濡れてないか心配で、慌ててカバンを振って水気を落とす。
その間にも口々に「 そうだそうだ! 」「 キモ陰キャ野郎! 」と俺を詰る声が聞こえたが……突然俺に近づいてきた人物が、白いハンカチを俺に差し出すと、声はピタリと止んだ。
「 流石にコレはやり過ぎだ。止めておくんだな。 」
「 せ、千川さん……。 」
俺にハンカチを差し出したのは、女性っぽさはないのに中性的に見える、線の細いきれいな男性で、そんな男性を見た女の人と他の友達らしき人たちは、あからさまに動揺している様だった。
「 ??? 」
誰だろう?
全く知らない人だったので首を傾げていると、千川と呼ばれた男性は無言で、女の人やその友達の様な人たちを睨みつける。
すると、そいつらはボソボソと言い訳の様な事を言い始めた。
「 わ、私はただ……お互いの立場ってものがあるんじゃないかなって……。 」
「 そ、そうですよぉ~。大征さんは優しいから言えないんじゃないかって。 」
「 ……なんであれ、これ以上は問題になるぞ。 」
千川さんがそうキッパリ告げると、そいつらは俺を一睨みしてから、大人しく去っていった。
「 あ、ありがとうございます。 」
差し出されたハンカチは、流石に申し訳ないので遠慮し、俺は髪についた水滴を手で払って落とす。
すると、千川さんはハンカチをしまってハァ……とため息をついた。
「 人の恋愛事に首を突っ込むつもりはないが……正直なぜここまで言われて、冬司と付き合おうと思ったんだ?
これが初めてってわけじゃないだろう? 」
「 えっ?……はぁ、まぁ……。 」
流石に液体を掛けられたのは初めてだったが、こうして嫌味や嫌がらせめいた事をされたのは、冬司と付き合い出してから何度もあった。
しかし、別にそれで付き合いを止めようと思った事はない。
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