【完結】昔セフレ扱いして捨てた元恋人がドン底だったから拾ってやりました、けど……??

バナナ男さん

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( 冬司 )

《 ヘッタクソ~。

もっと口全体を使って楽しませてくれない?

これじゃ~イケないんだけど? 》

《 ……っご、ごめ……っ……。 》


「 ……おい。 」


千秋の本気でキレてる顔を見て、少しだけ気分はスっとした。

俺は晴矢が一生懸命働く映像が流れている携帯をデスクに置いて、椅子に全身を預けて伸びをする。


「 どうしたの~?千秋。

仕事はこれってほどないほど順調に進めてるのにぃ~。 」

「 ……気味の悪いモノを流しながら仕事するのを辞めてくれませんか? 」

「 いいじゃ~ん。俺と千秋しかいないんだからさ。 」


つい昨日、晴矢が頑張っている姿が鮮明に映っている携帯を持ち上げ、千秋に見せつけてやると、千秋は大きく顔を歪ませた。


「 …………。 」

「 ハハッ!見て見て~。晴矢必死で可愛いでしょ~。

最初は変なクセみたいなのがあったけど、どんどんオレ専用になってるよ。

死ぬほど贅沢もさせてやってるし、もう立派な飼い犬だね。

これじゃあ苦労ばっかりの野良には戻れないんじゃないかな~? 」

「 ……どうだかな。 」


千秋はそれだけ言って、自分の仕事に取り掛かる。

何だか反応が薄いのがつまらなくて、俺はチェッ!と舌打ちをした。


「 反応悪くない?

それに千秋、なんだか晴矢に関して妙に気にしているというか……。

────あ、もしかして千秋ってば、晴矢の事……? 」


「 ……冬司、昔なじみからの忠告だ。

これ以上はやめておけ。

そして、前みたいにとっかえひっかえ色んな女に手を出しておいた方がいいと思うぞ。 」


「 はぁ??なにそれ? 

いつもは俺の派手な女遊びに対して苦言を言っていたのに、どういう風の吹き回し? 」


千秋らしくない言葉に俺が訝しげに睨むと、千秋は仕事の手を止め、真剣な顔で俺を睨み返す。


「 俺の仕事は、お前に不利になるモノを排除することも含まれている。

派手な女遊びは、後々面倒な事になることが多いからやめておけと言っていただけだ。

でも……それで気が済むなら、今はそっちの方がリスクは遥かに少ないと思っている。 」

「 ……いや、本当に何言ってんの?大丈夫?? 」


まさか仕事のし過ぎで壊れたか?と本気で心配していると、千秋は何かを俺に言おうと口を開きかけたが……突然俺の携帯が鳴ったため、口は閉じてしまった。


「 誰~?めんどくさ……あ、晴矢だ。 」


初めて自分の携帯に電話を掛けてきた事に驚き、そして同時に気分もどんどん上昇していく。


もしかしてなにか欲しくてお強請りかな?

それとも、なにか食べたいモノでもあるのかも?

それか、秋人君に必要なモノを頼みに……。


「 ……~っ。 」


一瞬で気分は高揚する。

俺は直ぐに千秋に聞かせてやるためスピーカーでの通話状態にすると、朝別れたばかりの晴矢の声が聞こえた。


《 冬司……仕事中にごめん。

ちょっと聞きたい事があって……。 》


「 ふ~ん?何?今、手が離せない状態だけど、仕方ないから聞いてあげるよ。 」

「 …………。 」


千秋の視線がブスブス刺さるが、気にならないくらい俺の機嫌は良い。

油断したら鼻歌が出てしまうくらいだったのだが……晴矢の放った一言で固まった。


《 俺、全然知らなくてさ……。

会社……ヤバいんだろ?

今までありがとう。俺、直ぐに働くよ。

絶対にお金は返すからさ、お互い頑張ろうな。 》


「 ……………はっ? 」


言われた事が分からなくて、口元を引き攣らせていると、晴矢はそのまま話をどんどん進めていく。


《 とりあえず直ぐに荷物をまとめて……って、俺の私物はほとんどないから今日中には出ていけるよ。

それで悪いんだけど、ドアの前に立っているガードマンに言って部屋から出してくれる様にお願いしてくれないか?

これから不動産屋に行かないといけないからさ。 》

「 …………。 」


俺は無言で電話を切り、今度は直ぐに晴矢専用護衛リーダーへと電話を掛けた。


《 大征様、いかがしましたか? 》

「 晴矢をそのまま家に閉じ込めて、今日は外へ出さないでね。

絶対に。 」

《 ???は、はい。承知いたしました。 》


護衛リーダーは不思議そうにしていたが、直ぐに承諾したため電話を切る。

そして急降下した気分を持て余し、デスクを拳で思い切り叩いた。


「 なんなんだよ、クソっ!!

どうして会社がヤバいって話になってんだよ!! 」


さっぱり意味が分からない晴矢の謎思考にカッカッとしていると、千秋が意地悪そうに笑う。


「 柄木は野良で大丈夫みたいじゃないか。

そろそろ野生に返してやれよ。 」

「 い、一回拾った動物は、野生に返したら駄目だしぃ~。

俺は別にいいんだよ?俺は!

まぁ、でも俺は責任感があるからそんな事どうかな~って思うけど! 」


唇を噛み締めイライラしながら、晴矢の様子が映っている防犯カメラの映像を携帯で映した。

晴矢は携帯を手にしてオロオロとしていて、それを見ると少しだけ気が晴れる。


俺が電話を無言できったから、気にしてるのかな?


それを考えると、軽く心臓が掴まれた様な感じがして、なんとなく携帯に映る晴矢の姿をツンツンと突いた。

そんな俺の姿を見て、千秋がどんな顔をしていたのか知らない。

しかし……どうせ見えていたとしても、俺にはどうして千秋がそんな顔をするかの理由は分からなかったと思う。


それほど晴矢に対しての俺の気持ちは複雑で、心は右へ左へ、上へ下へ……安定しなくて、それを理解する事は無理だと思っていたから。


「 ……俺って、加害欲みたいなモノがあったのかな?

晴矢が泣くとすごく興奮するんだよね。

この間も抜かずに三回してやったら、可愛い穴がポッカリ空いて閉じなくて、怖くて泣いてたんだ。

その時の泣き顔が────あぁ~……なんか、勃ちそう……。

最高……。 」

「 …………。 」


千秋は何でも無いかの様に無視していたが、手が小さく震えている様だった。

自分は普通じゃないのかもしれない。

そんな想いが過ったが……俺から逃げようとした晴矢に、これからどんなお仕置きをしようかと考えると、どうでも良い事だ。


……ま、いっか!


そう簡単に割り切って、俺は上機嫌で仕事を進めて、定時で終わらせてやった。

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