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第十五章
580 黒みつの絵
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( リーフ )
「 こ、こいつスライムのくせに闇魔法使ったんだぜ!
魔法使うスライムなんて聞いたことないぞ??!!
こいつ普通のスライムの始祖じゃね~だろ? 」
大声を出された黒みつは、” あわわわわ~……! ” と焦って震えだしてしまったため、俺は優しくドノバンの手から黒みつを奪う。
「 ドノバン、乱暴にしたら可哀想じゃないか。
黒みつは繊細な子なんだから……。 」
「 いやいや!繊細ってお前ぇ~……。
さっき俺の剣で思いっきりぶった切ったのに傷ひとつつかなかったじゃん。
めちゃくちゃな物理耐性も持ってんだろ、そいつ。 」
訝しげに睨みつけてくるドノバンを、チラ見ながら怖がる黒みつを、よちち~♬と慰めた。
そして、ムッとしているレオンへ視線を移す。
” 弟(黒みつ)ばっかりズルい~! ”
そう語る目を向けてくるレオンの頭をサスサスと撫でながら、ドノバンの天敵ともいえるレオンの頭に黒みつを乗せて、もう意地悪されない様にした。
そして、続けてカルパスとイザベルの方へ視線を向けると……何故か随分と険しい表情をしている事に気づく。
「 あれ?どうしたんだい?二人共。
そんな怖い顔をして……。 」
「 ……スライムが魔法を使えるなど、少なくとも私は聞いた事がありません。
その変わった色からスライムの始祖であろうとは思っていましたが……父上は何か知っていますか? 」
イザベルが考えながらボソボソと口にした言葉に対し、カルパスは静かに首を振る。
「 いや?私も聞いたことがない。
だとしたら、この個体は間違いなく……。 」
「 あ~……もしかしてこいつ ” ユニーク個体 ” か!
そりゃ~すげぇわけだわ。
────って事はリーフはどうやってこんなすげぇの捕まえたんだ?
これだけ強けりゃ~普通森の奥から出てこねぇだろ? 」
カルパスの言わんとする事を察知したドノバンが会話に割り込み、黒みつの方を見た────かったらしいが、レオンが怖いため、そちらには視線は向けずに、俺の方へ視線を戻した。
「 いやいや、捕まえたとかじゃなくて~……。 」
俺は捕まえたわけではない事と、ルーン先生から頼まれた依頼について、そして黒みつとの出会いについてをざっと説明したのだが、今度はドノバンまで険しい顔で黙ってしまう。
俺はむっつりしているレオンの上で震えている黒みつを撫でた後、一体どうしたのかと尋ねようとしたが、その前にカルパスが口を開いた。
「 ユニーク個体は基本は本来の種よりかなり強い個体です。
それこそランクは2段……いやもっと跳ね上がる場合があります。
そのため自身の縄張りを捨てる事はよっぽどの事がない限りはないかと……。
つまり黒みつ君がスライムの家を点々として居場所を探していたというならば本来住んでいた場所に何かが起きた、そう考えるのが妥当でしょう。 」
「 そいつの目的が ” 仲間が欲しい ” だったらよぉ~?
最初に拒絶された時点で元いた場所にもどらねぇのは、ちょっ~と不自然だもんな。 」
「 ────あ……。 」
ドノバンにまでバシッ!と言われ、今の今まで全く考えていなかった可能性に気づいて口を開けたまま動きを止める。
改めて考えると、確かにおかしい。
黒みつは物凄く頭が良いから、自分が嫌われている事も分かってはいた。
なのに、そんな黒みつがあえて自分の元いた場所に戻ろうとしなかった理由は一体何だ??
「 まぁ、今日こそはどうしても仲間が、家族が欲しい!────と思って頑張っちゃったのかもしれないけど……。 」
レオンの上で ” ぷる……。 ” と揺れながら、むっつりしているレオンが気になって仕方がない黒みつを見つめる。
考えていても答えは出なかったので、俺はレオンの上に鎮座していた黒みつを掴むと、そのまま優しく地面へと降ろした。
「 よ~し!じゃあ、黒みつに聞いてみれば分かるよ。
黒みつ、答えられる範囲でいいんだけど、君の元家に一体何があったのか教えてくれるかい? 」
「 ( ぷるるんっ )? 」
黒みつは最初急にそんな事を言われて驚いた様に揺れたが、直ぐに ” いいよ~ ” と言わんばかりに、触手を出して丸を作る。
そして、近くに落ちていた木の棒を拾い上げ、それを使ってそのままカリカリと地面に絵を描き始めた。
────……カリカリ……。
カリカリ……。
途中何かを考えながらも黒みつは絵を書き続け、やがて完成された絵を見て────その場の全員が固まった。
黒みつが地面に描いた絵。
それは1つの黒く塗りつぶされた歪な丸い形の何かと────……。
その周囲を埋め尽くす沢山の< 交差針 >の絵であったからだ。
< 交差針 >
前世で言う十字架と同じ様な形をしていて、こちらの世界ではお墓には必ずと言っていいほど建てられる建造物、かつ人の生と死の象徴であるとされているマークである。
「 こ、こいつスライムのくせに闇魔法使ったんだぜ!
魔法使うスライムなんて聞いたことないぞ??!!
こいつ普通のスライムの始祖じゃね~だろ? 」
大声を出された黒みつは、” あわわわわ~……! ” と焦って震えだしてしまったため、俺は優しくドノバンの手から黒みつを奪う。
「 ドノバン、乱暴にしたら可哀想じゃないか。
黒みつは繊細な子なんだから……。 」
「 いやいや!繊細ってお前ぇ~……。
さっき俺の剣で思いっきりぶった切ったのに傷ひとつつかなかったじゃん。
めちゃくちゃな物理耐性も持ってんだろ、そいつ。 」
訝しげに睨みつけてくるドノバンを、チラ見ながら怖がる黒みつを、よちち~♬と慰めた。
そして、ムッとしているレオンへ視線を移す。
” 弟(黒みつ)ばっかりズルい~! ”
そう語る目を向けてくるレオンの頭をサスサスと撫でながら、ドノバンの天敵ともいえるレオンの頭に黒みつを乗せて、もう意地悪されない様にした。
そして、続けてカルパスとイザベルの方へ視線を向けると……何故か随分と険しい表情をしている事に気づく。
「 あれ?どうしたんだい?二人共。
そんな怖い顔をして……。 」
「 ……スライムが魔法を使えるなど、少なくとも私は聞いた事がありません。
その変わった色からスライムの始祖であろうとは思っていましたが……父上は何か知っていますか? 」
イザベルが考えながらボソボソと口にした言葉に対し、カルパスは静かに首を振る。
「 いや?私も聞いたことがない。
だとしたら、この個体は間違いなく……。 」
「 あ~……もしかしてこいつ ” ユニーク個体 ” か!
そりゃ~すげぇわけだわ。
────って事はリーフはどうやってこんなすげぇの捕まえたんだ?
これだけ強けりゃ~普通森の奥から出てこねぇだろ? 」
カルパスの言わんとする事を察知したドノバンが会話に割り込み、黒みつの方を見た────かったらしいが、レオンが怖いため、そちらには視線は向けずに、俺の方へ視線を戻した。
「 いやいや、捕まえたとかじゃなくて~……。 」
俺は捕まえたわけではない事と、ルーン先生から頼まれた依頼について、そして黒みつとの出会いについてをざっと説明したのだが、今度はドノバンまで険しい顔で黙ってしまう。
俺はむっつりしているレオンの上で震えている黒みつを撫でた後、一体どうしたのかと尋ねようとしたが、その前にカルパスが口を開いた。
「 ユニーク個体は基本は本来の種よりかなり強い個体です。
それこそランクは2段……いやもっと跳ね上がる場合があります。
そのため自身の縄張りを捨てる事はよっぽどの事がない限りはないかと……。
つまり黒みつ君がスライムの家を点々として居場所を探していたというならば本来住んでいた場所に何かが起きた、そう考えるのが妥当でしょう。 」
「 そいつの目的が ” 仲間が欲しい ” だったらよぉ~?
最初に拒絶された時点で元いた場所にもどらねぇのは、ちょっ~と不自然だもんな。 」
「 ────あ……。 」
ドノバンにまでバシッ!と言われ、今の今まで全く考えていなかった可能性に気づいて口を開けたまま動きを止める。
改めて考えると、確かにおかしい。
黒みつは物凄く頭が良いから、自分が嫌われている事も分かってはいた。
なのに、そんな黒みつがあえて自分の元いた場所に戻ろうとしなかった理由は一体何だ??
「 まぁ、今日こそはどうしても仲間が、家族が欲しい!────と思って頑張っちゃったのかもしれないけど……。 」
レオンの上で ” ぷる……。 ” と揺れながら、むっつりしているレオンが気になって仕方がない黒みつを見つめる。
考えていても答えは出なかったので、俺はレオンの上に鎮座していた黒みつを掴むと、そのまま優しく地面へと降ろした。
「 よ~し!じゃあ、黒みつに聞いてみれば分かるよ。
黒みつ、答えられる範囲でいいんだけど、君の元家に一体何があったのか教えてくれるかい? 」
「 ( ぷるるんっ )? 」
黒みつは最初急にそんな事を言われて驚いた様に揺れたが、直ぐに ” いいよ~ ” と言わんばかりに、触手を出して丸を作る。
そして、近くに落ちていた木の棒を拾い上げ、それを使ってそのままカリカリと地面に絵を描き始めた。
────……カリカリ……。
カリカリ……。
途中何かを考えながらも黒みつは絵を書き続け、やがて完成された絵を見て────その場の全員が固まった。
黒みつが地面に描いた絵。
それは1つの黒く塗りつぶされた歪な丸い形の何かと────……。
その周囲を埋め尽くす沢山の< 交差針 >の絵であったからだ。
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