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第二十七章
925 審判の神人
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(メル)
「こいつらの仲間の中に、すんげぇ~~~……っえ怖いヤツがいたんだ。
何か、こう……怖いオーラがビュンビュン出てたし、でもって真っ黒な髪に瞳だろ~?
それに顔の半分がまるで呪われたみたいにびっしりと黒い文字が────……。」
「「────っ呪い!!?」」
ベリーちゃんとキュイちゃん、それどころか店内の声が聞こえた全員が、ハッ!として、メル達の席に注目した。
シ~~ン……。
静まり帰ったその場で、沢山の視線を向けられたモルトとニールは手をフリフリしながら「本物の呪いじゃないので安心してくださ~い。」「感染ったりしないヤツっす~」と言ったため、全員がホッとして元の喧騒が戻ってくる。
「……はぁ~……驚いた……やっぱり呪いは怖いわ。
でも、呪いじゃないのに黒い髪や瞳の人間って、本当にいるの?
それってまるで【審判の神人】みたいね。」
「「「「【審判の神人】??」」」」
ベリーちゃんが聞いたことがない名前を出したため、メルとレイド、それにモルトとニールは一斉に首を傾げる。
すると、すかさずキュイちゃんがその事について教えてくれた。
「ある絵本シリーズの一つなの。
ここアルバード王国にも全然普及してない絵本だからほとんどの人は知らないと思うわ。
私はたまたまレイティア王国によく仕入れに行く商人さんに聞いて、この絵本シリーズ大ファンになったんだけど……。
『作者は不明』、『レイティア王国が発祥の地』……って事しか分かってないのよね。
薄暗い話が多くて一般向けではないんだけど、文面と絵が凄く独特で、不思議な魅力があるのよ。
噂によると、まだまだ見つかってない絵本もあるんじゃないかって言われてるわ。」
へぇ~と頷きながらピンッとこない様子のメル達に、キュイちゃんは何かを思いついた様に言った。
「ちなみにこの絵本シリーズで一番有名なのは【シュペリンの踊り猫】よ。
それなら知ってるんじゃないかしら?
ここでも獣人の国でもこれは有名なお話だもんね。
ちなみに描かれていた紙の状態から考えて【シュペリンの猫】が一番最新、そして【審判の神人】は最古に描かれた絵本だと言われているみたい。」
それなら知っていたメル達が、ここでやっと納得していると、今度はベリーちゃんがその【審判の神人】の内容について教えてくれる。
【審判の神人】
この主人公は、真っ黒な髪に真っ黒な瞳、そして全身が真っ黒な状態で生まれてきた男の子でした。
その恐ろしい姿を嘆いた美しい光の神子様は、毎日の様に彼に天罰を与えました。
『その姿は神に逆らいし大罪人の証』
『神の名の元に世界を汚すモノを浄化しなければならない』
神子様はそう言って、地上で暮らす人々に『正しき』行いをするための力を与え、皆を『正しき道』へと導きます。
力を与えられた人々は、それを使い邪悪なる存在である彼を排除しようとしました。
『神が認める正義のために』
人々はその『正しき』に従い、ただ静かに暮らしている彼に酷い言葉を吐きかけ、時には石を投げながら逃げ惑う彼を追いかけ回します。
それはとても平和で争いのない『幸せな世界』でした。
しかし────そんな『幸せな世界』は突然終わりを告げます。
実はその男の子は人の姿をした神様だったのです。
彼は空一面に散らばっていた星々を地上に落とし、光の神子様は穴だらけになって消えてしまいました。
それを茫然と見つめていた人々の前で、主人公の彼の体が光り出しその姿を変えていきます。
白く輝くような白銀の髪と瞳、透き通る様な白い肌に強く逞しい体────神々しいまでに美しい青年の姿へと変わった彼に、人々は青ざめ我先にと今までの行いを謝りました。
しかし、彼の瞳にはそんな人々の姿は写っていない様で、ゆっくりと口を開きます。
『さぁ、審判の時が来た。この世界の未来を私が決めよう。』
「────で、そこで物語は終わりみたいで、次のページは白紙。
神様だった彼が果たして人間を許したのか、それとも許さなかったのか……それは読者に想像させるために白紙にしたんじゃないかって言われてるわね。
でも、他にも未完だったんじゃないか?とか、他に意味があるんじゃないのか?とか色んな意見があるみたい。
ちょっとミステリアスでしょ?」
「へぇ~。何だか子供が読むのは難しそうな絵本だな。
【シュペリンの踊り猫】の方とは違って何だか暗い感じの話で同じ作者と思えねぇ。」
レイドが不思議そうにそう言った。
「こいつらの仲間の中に、すんげぇ~~~……っえ怖いヤツがいたんだ。
何か、こう……怖いオーラがビュンビュン出てたし、でもって真っ黒な髪に瞳だろ~?
それに顔の半分がまるで呪われたみたいにびっしりと黒い文字が────……。」
「「────っ呪い!!?」」
ベリーちゃんとキュイちゃん、それどころか店内の声が聞こえた全員が、ハッ!として、メル達の席に注目した。
シ~~ン……。
静まり帰ったその場で、沢山の視線を向けられたモルトとニールは手をフリフリしながら「本物の呪いじゃないので安心してくださ~い。」「感染ったりしないヤツっす~」と言ったため、全員がホッとして元の喧騒が戻ってくる。
「……はぁ~……驚いた……やっぱり呪いは怖いわ。
でも、呪いじゃないのに黒い髪や瞳の人間って、本当にいるの?
それってまるで【審判の神人】みたいね。」
「「「「【審判の神人】??」」」」
ベリーちゃんが聞いたことがない名前を出したため、メルとレイド、それにモルトとニールは一斉に首を傾げる。
すると、すかさずキュイちゃんがその事について教えてくれた。
「ある絵本シリーズの一つなの。
ここアルバード王国にも全然普及してない絵本だからほとんどの人は知らないと思うわ。
私はたまたまレイティア王国によく仕入れに行く商人さんに聞いて、この絵本シリーズ大ファンになったんだけど……。
『作者は不明』、『レイティア王国が発祥の地』……って事しか分かってないのよね。
薄暗い話が多くて一般向けではないんだけど、文面と絵が凄く独特で、不思議な魅力があるのよ。
噂によると、まだまだ見つかってない絵本もあるんじゃないかって言われてるわ。」
へぇ~と頷きながらピンッとこない様子のメル達に、キュイちゃんは何かを思いついた様に言った。
「ちなみにこの絵本シリーズで一番有名なのは【シュペリンの踊り猫】よ。
それなら知ってるんじゃないかしら?
ここでも獣人の国でもこれは有名なお話だもんね。
ちなみに描かれていた紙の状態から考えて【シュペリンの猫】が一番最新、そして【審判の神人】は最古に描かれた絵本だと言われているみたい。」
それなら知っていたメル達が、ここでやっと納得していると、今度はベリーちゃんがその【審判の神人】の内容について教えてくれる。
【審判の神人】
この主人公は、真っ黒な髪に真っ黒な瞳、そして全身が真っ黒な状態で生まれてきた男の子でした。
その恐ろしい姿を嘆いた美しい光の神子様は、毎日の様に彼に天罰を与えました。
『その姿は神に逆らいし大罪人の証』
『神の名の元に世界を汚すモノを浄化しなければならない』
神子様はそう言って、地上で暮らす人々に『正しき』行いをするための力を与え、皆を『正しき道』へと導きます。
力を与えられた人々は、それを使い邪悪なる存在である彼を排除しようとしました。
『神が認める正義のために』
人々はその『正しき』に従い、ただ静かに暮らしている彼に酷い言葉を吐きかけ、時には石を投げながら逃げ惑う彼を追いかけ回します。
それはとても平和で争いのない『幸せな世界』でした。
しかし────そんな『幸せな世界』は突然終わりを告げます。
実はその男の子は人の姿をした神様だったのです。
彼は空一面に散らばっていた星々を地上に落とし、光の神子様は穴だらけになって消えてしまいました。
それを茫然と見つめていた人々の前で、主人公の彼の体が光り出しその姿を変えていきます。
白く輝くような白銀の髪と瞳、透き通る様な白い肌に強く逞しい体────神々しいまでに美しい青年の姿へと変わった彼に、人々は青ざめ我先にと今までの行いを謝りました。
しかし、彼の瞳にはそんな人々の姿は写っていない様で、ゆっくりと口を開きます。
『さぁ、審判の時が来た。この世界の未来を私が決めよう。』
「────で、そこで物語は終わりみたいで、次のページは白紙。
神様だった彼が果たして人間を許したのか、それとも許さなかったのか……それは読者に想像させるために白紙にしたんじゃないかって言われてるわね。
でも、他にも未完だったんじゃないか?とか、他に意味があるんじゃないのか?とか色んな意見があるみたい。
ちょっとミステリアスでしょ?」
「へぇ~。何だか子供が読むのは難しそうな絵本だな。
【シュペリンの踊り猫】の方とは違って何だか暗い感じの話で同じ作者と思えねぇ。」
レイドが不思議そうにそう言った。
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