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第四十八章
1473 世界を創る
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( セリナ )
「 努力の方向性が間違ってんだよ、馬鹿か?
人に媚びる努力だけじゃなくて、自分の能力も鍛えるべきだったな。
若さも美しさもなくしたただのババァが愛想笑いしたって、なんの価値もねぇんだよ。 」
” 努力の方向性が間違ってんだよ、ば~か。 ”
” 知力を鍛えるより笑顔の練習をしたらどう?
ただでさえ地味でブスな顔をしてんだから、愛想くらいないと生きてる価値なくない? ”
あの日私に放った言葉は、今になって叔母に復讐している。
それは叔母も分かっているのか、ブルブル怒りに震えながら借金取りの男を睨んでいた。
人に好かれる様に努力をする事は悪い事ではない。
ただ……それだけではいつかは限界が来るというだけだ。
「 ねぇ!セリナ!私達家族でしょう?
勿論助けてくれるわよね?
私を助けないと、貴方のお母さんは悲しむわ……。
ね?これから一緒にねえさんのお墓に祈りに行きましょうよ。
やっと家族が再会できましたよって! 」
ヘラヘラと愛想笑いを顔に張り付け、媚びる目で私へ必死に手を伸ばそうとする。
そのため私はプッと吹き出し、これから地獄へ行くであろう叔母にある言葉を贈った。
「 ” ほら、全部無駄だったでしょ?私の圧倒的勝利!
無駄な努力お疲れ様でした。
永遠にさようなら。” 」
あの日叔母が残していった言葉。
流石にそれは覚えていたのだろう。
真っ青になって絶句していたが、借金取りの男に首根っこを掴まれ引きづられ始めたため、今度は悲鳴を上げた。
「 きゃ、きゃぁぁぁぁぁ!!!
は、放せよっ!!クソっ!クソォォォォ!! 」
「 うっせぇな~。黙れよ役立たずのクソ女。
もうお前を買い取ってくれるのは、最低ランクの娼館だけだからな。
学なし、若さなし、特技が愛想笑いと媚びる事だけなら最後はそれしか使えねぇってこった。
せいぜい普通じゃイケねぇ客の相手をしてツケを払うんだな。 」
「 ────っ!!?
い……いや……嫌よ!!私は……私は……価値がある女なのっ!!!
ふざけんな!!おいっ!!セリナ!!どうにかしろよ!!
このブス!のろま!!根暗女!!
さっさと私を助けろよぉぉぉぉ────!!! 」
まさに断末魔の叫びを口にしながら、引きづられていった叔母を見届け……これで自分と両親のしてきた事は間違ってはなかったと、改めて証明する事ができて嬉しかった。
復讐は何も生まないとは言うが、少なくとも私にとってこの間接的な復讐は、前に進む後押しになってくれた様だ。
前よりも、もっと先に進みたいと強く思う様になれたから。
そんな時、他の街の傭兵ギルドへの移動を命じられたらしいカルロスが、私にある勧誘を持ち込む。
「 セリナちゃん、貴方、教師とかやってみない? 」
「 はぁ?なんだよ、急に……。 」
突然の誘いに驚いたが、カルロスはニコニコ笑いながら机に頬杖をつく。
「 ほら、貴方、自分がこれからどうしたいか考えてるって言ってたじゃない?
勿論自分の幸せのために動くのも良し!
でも、セリナちゃんはそれをしたくないから動かないんでしょ? 」
「 …………。 」
自分の ” 幸せ ”
多分それは星の数程あって、大体の人間はそれを掴むために努力して行きていく。
しかし……。
「 ……そうかもな。
ずっと自分と両親がしてきた事が間違ってないんだって……証明したくて生きてきたから。
今更 ” 普通 ” の幸せじゃ~満足できなくなっちまったよ。 」
目的に向かって、一直線にがむしゃらに……。
そしてその末に手にしたモノに満足してしまったから、正直燃え尽きた感じすらある。
それをお見通しだったのか、カルロスはフフッと笑いながら天井に向かい指を立てた。
「 だったら、新たな時代、世界を創るお手伝いをしてみたらどう?
その先には、きっと誰も見たことのない幸せってヤツがあるかもよ? 」
「 世界を創る……? 」
ボソッと呟いた私に、カルロスは一枚の紙を差し出す。
そこには【 ライトノア学院 】という中学院の名が書かれていて、その学院長からの私に対する勧誘の言葉が書かれていた。
” 新たな世界を創るなら、未来を歩いていく次世代の子供たちの力が必要だ。”
” 多様化した考えを持つ子供たちが大人になった時、大きな力となって世界は変わる。”
その言葉を見た時────不意に父が昔言っていた言葉を思い出した。
『 セリナ、もしも文字の意味を変えたいならどうすればいいと思う? 』
” 正 ” という文字を指差しながら父が言う。
私はその文字を見て、ブンブンと首を横に振った。
『 無理だよ。
だってその文字の意味は決まっているから! 』
私の答えを聞いた父は、その ” 正 ” の文字の横に ” 不 ” を付け足し、勝ち誇った様に笑う。
『 ほら、どうだい? ” 正 ” は ” 不正 ” になった。
これで真逆の意味を持つ言葉になってしまったぞ。 』
『 えぇ~ずるいよ!そんなやり方! 』
頬を膨らませてフンッ!と顔を背ける私を見て、父は大声で笑い、今度は紙全てを埋め尽くす程の沢山の文字を書き出した。
「 努力の方向性が間違ってんだよ、馬鹿か?
人に媚びる努力だけじゃなくて、自分の能力も鍛えるべきだったな。
若さも美しさもなくしたただのババァが愛想笑いしたって、なんの価値もねぇんだよ。 」
” 努力の方向性が間違ってんだよ、ば~か。 ”
” 知力を鍛えるより笑顔の練習をしたらどう?
ただでさえ地味でブスな顔をしてんだから、愛想くらいないと生きてる価値なくない? ”
あの日私に放った言葉は、今になって叔母に復讐している。
それは叔母も分かっているのか、ブルブル怒りに震えながら借金取りの男を睨んでいた。
人に好かれる様に努力をする事は悪い事ではない。
ただ……それだけではいつかは限界が来るというだけだ。
「 ねぇ!セリナ!私達家族でしょう?
勿論助けてくれるわよね?
私を助けないと、貴方のお母さんは悲しむわ……。
ね?これから一緒にねえさんのお墓に祈りに行きましょうよ。
やっと家族が再会できましたよって! 」
ヘラヘラと愛想笑いを顔に張り付け、媚びる目で私へ必死に手を伸ばそうとする。
そのため私はプッと吹き出し、これから地獄へ行くであろう叔母にある言葉を贈った。
「 ” ほら、全部無駄だったでしょ?私の圧倒的勝利!
無駄な努力お疲れ様でした。
永遠にさようなら。” 」
あの日叔母が残していった言葉。
流石にそれは覚えていたのだろう。
真っ青になって絶句していたが、借金取りの男に首根っこを掴まれ引きづられ始めたため、今度は悲鳴を上げた。
「 きゃ、きゃぁぁぁぁぁ!!!
は、放せよっ!!クソっ!クソォォォォ!! 」
「 うっせぇな~。黙れよ役立たずのクソ女。
もうお前を買い取ってくれるのは、最低ランクの娼館だけだからな。
学なし、若さなし、特技が愛想笑いと媚びる事だけなら最後はそれしか使えねぇってこった。
せいぜい普通じゃイケねぇ客の相手をしてツケを払うんだな。 」
「 ────っ!!?
い……いや……嫌よ!!私は……私は……価値がある女なのっ!!!
ふざけんな!!おいっ!!セリナ!!どうにかしろよ!!
このブス!のろま!!根暗女!!
さっさと私を助けろよぉぉぉぉ────!!! 」
まさに断末魔の叫びを口にしながら、引きづられていった叔母を見届け……これで自分と両親のしてきた事は間違ってはなかったと、改めて証明する事ができて嬉しかった。
復讐は何も生まないとは言うが、少なくとも私にとってこの間接的な復讐は、前に進む後押しになってくれた様だ。
前よりも、もっと先に進みたいと強く思う様になれたから。
そんな時、他の街の傭兵ギルドへの移動を命じられたらしいカルロスが、私にある勧誘を持ち込む。
「 セリナちゃん、貴方、教師とかやってみない? 」
「 はぁ?なんだよ、急に……。 」
突然の誘いに驚いたが、カルロスはニコニコ笑いながら机に頬杖をつく。
「 ほら、貴方、自分がこれからどうしたいか考えてるって言ってたじゃない?
勿論自分の幸せのために動くのも良し!
でも、セリナちゃんはそれをしたくないから動かないんでしょ? 」
「 …………。 」
自分の ” 幸せ ”
多分それは星の数程あって、大体の人間はそれを掴むために努力して行きていく。
しかし……。
「 ……そうかもな。
ずっと自分と両親がしてきた事が間違ってないんだって……証明したくて生きてきたから。
今更 ” 普通 ” の幸せじゃ~満足できなくなっちまったよ。 」
目的に向かって、一直線にがむしゃらに……。
そしてその末に手にしたモノに満足してしまったから、正直燃え尽きた感じすらある。
それをお見通しだったのか、カルロスはフフッと笑いながら天井に向かい指を立てた。
「 だったら、新たな時代、世界を創るお手伝いをしてみたらどう?
その先には、きっと誰も見たことのない幸せってヤツがあるかもよ? 」
「 世界を創る……? 」
ボソッと呟いた私に、カルロスは一枚の紙を差し出す。
そこには【 ライトノア学院 】という中学院の名が書かれていて、その学院長からの私に対する勧誘の言葉が書かれていた。
” 新たな世界を創るなら、未来を歩いていく次世代の子供たちの力が必要だ。”
” 多様化した考えを持つ子供たちが大人になった時、大きな力となって世界は変わる。”
その言葉を見た時────不意に父が昔言っていた言葉を思い出した。
『 セリナ、もしも文字の意味を変えたいならどうすればいいと思う? 』
” 正 ” という文字を指差しながら父が言う。
私はその文字を見て、ブンブンと首を横に振った。
『 無理だよ。
だってその文字の意味は決まっているから! 』
私の答えを聞いた父は、その ” 正 ” の文字の横に ” 不 ” を付け足し、勝ち誇った様に笑う。
『 ほら、どうだい? ” 正 ” は ” 不正 ” になった。
これで真逆の意味を持つ言葉になってしまったぞ。 』
『 えぇ~ずるいよ!そんなやり方! 』
頬を膨らませてフンッ!と顔を背ける私を見て、父は大声で笑い、今度は紙全てを埋め尽くす程の沢山の文字を書き出した。
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