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第五十三章
1599 煩い人達
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(ユーリス)
「そんでよ~?ここは俺がやるっきゃねぇ!って思っちゃったんだよねぇ~。俺がやらなきゃ誰がやる!……的な?」
追加の褒美として手に入れた、子供程の大きさもあるドラゴンの爪を両手で持ち上げ、何度も何度も同じ話をする鬱陶しいオジさんを見て────……俺は大きなため息をついた。
『慎ましやかな願いしか望まなかったカルパスさんと、褒美を辞退したリーフ様の使用人の方々にせめて回収された瘴核の一部を渡して欲しい。』
そうニコラ王より頼まれてリーフ様のお屋敷へとやって来たのだが……何故か当然の様にそこには煩い代表のオジさん、ドノバンさんがいた。
そして先ほどから何度も何度も壊れたガラクタの様に、同じ事を繰り返し言いながら、ドラゴンの爪を見せつけている。
────カルパスさんに。
「すまないね、ユーリス。わざわざ足を運んでもらって……。」
カルパスさんは、そんな鬱陶しいドノバンさんを完全無視して、俺に御礼を告げた。
よくコレを無視できるな……。
あーだこだと本当に煩いドノバンさんを睨んでそう思ったが、それを口に出しても得はない。
そのため、俺も完全無視して瘴核の入った大袋をカルパスさんに渡す。
「こちらがドワーフの職人達によって加工済みの瘴核になります。このまま何にでも使えますので、ご自由にとの事です。」
「そうか。それではせっかくのご厚意、頂戴しよう。────ジェーン。」
カルパスさんが、お茶を持ってきてくれた侍女のジェーンさんに話しかけると、ジェーンさんは「は~い!」とご機嫌で返事を返した。
「 王より褒美としてコレを頂いた。
イザベルやアントン、クランと皆で分け合ってくれ。 」
「ありがとうございます~!うわぁ~まるで宝石みたいですね!
アッチの世界をコレで飾ってみようかな……。
アントンさんは新しい調理器具に、イザベルさんは防具に……あ、あとクランさんは土に埋めてみたいって言ってましたので喜びます~!」
わ~い!とジェーンさんは、大喜びで部屋から出ていったが……アッチの世界と土に埋めるの意味はよく分からない。
一つでも得れば家が建つレベルの瘴核達の使い方に不安を感じたが、まぁ、とりあえず悪い事ではなさそうなので黙って見送った。
そしてそれと入れ替わるように、突然カルパスさんの娘さん……イザベルさんが緊迫した状態で部屋に飛び込んできたので、その場に緊張が走る。
まさかエドワード派閥の何者かの襲撃か……?!
直ぐに背中に装備している剣へ手を伸ばしかけたが────……続いて飛び込んできた人物を見て、その手は完全に止まった。
「イッザベルさ~ん!愛の障害を共に乗り越えた今がチャンスです!いつ結婚しますか~?♬」
「父上。潰しても潰しても屋敷に害虫が湧きます。こうなったら、相手の陣地を潰すしか……。」
飛び込んできたのはドノバンさんの息子さんであるシャルルさん。
第二騎士団としては、侯爵家ジェンスター家の現当主シャルルさんとは深い交流がある。
頭脳明晰、相手をやりこめる冷静沈着な手腕と度胸は、恐らくドノバンさんの元妻であるジョバンヌさん譲りなのだろう。
仕事上のパートナーとしては、申し分ない。
しかし……。
「…………。」
剣を抜こうとしているイザベルさん相手に、気にせず結婚式のプランが書かれた冊子を見せつけるシャルルさんに、思わず目眩が……。
完全に拒絶をしているイザベルさん相手に、コレはない。
眼の前で完全警戒態勢をしているイザベルさん相手に、更にペラペラと薄ら気持ち悪い妄想話を垂れ流すのを見て、頭を抱えてしまう。
そして未だに完全無視されているにもかかわらず、カルパスさんに向かってペラペラと自慢話を繰り返しているドノバンさんと見比べると……口から漏れるのはため息だけだった。
「そんでよ~?ここは俺がやるっきゃねぇ!って思っちゃったんだよねぇ~。俺がやらなきゃ誰がやる!……的な?」
追加の褒美として手に入れた、子供程の大きさもあるドラゴンの爪を両手で持ち上げ、何度も何度も同じ話をする鬱陶しいオジさんを見て────……俺は大きなため息をついた。
『慎ましやかな願いしか望まなかったカルパスさんと、褒美を辞退したリーフ様の使用人の方々にせめて回収された瘴核の一部を渡して欲しい。』
そうニコラ王より頼まれてリーフ様のお屋敷へとやって来たのだが……何故か当然の様にそこには煩い代表のオジさん、ドノバンさんがいた。
そして先ほどから何度も何度も壊れたガラクタの様に、同じ事を繰り返し言いながら、ドラゴンの爪を見せつけている。
────カルパスさんに。
「すまないね、ユーリス。わざわざ足を運んでもらって……。」
カルパスさんは、そんな鬱陶しいドノバンさんを完全無視して、俺に御礼を告げた。
よくコレを無視できるな……。
あーだこだと本当に煩いドノバンさんを睨んでそう思ったが、それを口に出しても得はない。
そのため、俺も完全無視して瘴核の入った大袋をカルパスさんに渡す。
「こちらがドワーフの職人達によって加工済みの瘴核になります。このまま何にでも使えますので、ご自由にとの事です。」
「そうか。それではせっかくのご厚意、頂戴しよう。────ジェーン。」
カルパスさんが、お茶を持ってきてくれた侍女のジェーンさんに話しかけると、ジェーンさんは「は~い!」とご機嫌で返事を返した。
「 王より褒美としてコレを頂いた。
イザベルやアントン、クランと皆で分け合ってくれ。 」
「ありがとうございます~!うわぁ~まるで宝石みたいですね!
アッチの世界をコレで飾ってみようかな……。
アントンさんは新しい調理器具に、イザベルさんは防具に……あ、あとクランさんは土に埋めてみたいって言ってましたので喜びます~!」
わ~い!とジェーンさんは、大喜びで部屋から出ていったが……アッチの世界と土に埋めるの意味はよく分からない。
一つでも得れば家が建つレベルの瘴核達の使い方に不安を感じたが、まぁ、とりあえず悪い事ではなさそうなので黙って見送った。
そしてそれと入れ替わるように、突然カルパスさんの娘さん……イザベルさんが緊迫した状態で部屋に飛び込んできたので、その場に緊張が走る。
まさかエドワード派閥の何者かの襲撃か……?!
直ぐに背中に装備している剣へ手を伸ばしかけたが────……続いて飛び込んできた人物を見て、その手は完全に止まった。
「イッザベルさ~ん!愛の障害を共に乗り越えた今がチャンスです!いつ結婚しますか~?♬」
「父上。潰しても潰しても屋敷に害虫が湧きます。こうなったら、相手の陣地を潰すしか……。」
飛び込んできたのはドノバンさんの息子さんであるシャルルさん。
第二騎士団としては、侯爵家ジェンスター家の現当主シャルルさんとは深い交流がある。
頭脳明晰、相手をやりこめる冷静沈着な手腕と度胸は、恐らくドノバンさんの元妻であるジョバンヌさん譲りなのだろう。
仕事上のパートナーとしては、申し分ない。
しかし……。
「…………。」
剣を抜こうとしているイザベルさん相手に、気にせず結婚式のプランが書かれた冊子を見せつけるシャルルさんに、思わず目眩が……。
完全に拒絶をしているイザベルさん相手に、コレはない。
眼の前で完全警戒態勢をしているイザベルさん相手に、更にペラペラと薄ら気持ち悪い妄想話を垂れ流すのを見て、頭を抱えてしまう。
そして未だに完全無視されているにもかかわらず、カルパスさんに向かってペラペラと自慢話を繰り返しているドノバンさんと見比べると……口から漏れるのはため息だけだった。
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