ほのぼのダンジョン運営 〜平和主義なダンジョンマスター〜

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宝箱とゆるふわ空間

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最近、というか不滅騎士団パーペチュアル・アーミーを召喚してからというものの、冒険者達は来なくなってしまった。

「うーん、やっぱり宝とかが無いとダメだよなぁ……でもお宝なんて無いし……」

【宝箱を配置すればその宝箱のグレードにより中身のアイテムがランダムで決まります】

「あ、わざわざ入れとく必要無いんだ」

【はい、ですがあまりグレードの高い宝箱を置くのはよろしくありません】

「あー、今の僕らじゃ対処出来ない武器とか入手されたら終わるもんなぁ……じゃあ宝箱の一覧見せて」

【宝箱】

木製の宝箱【グレード1】
一番簡単に開けられる宝箱。【鍵開け】のスキルが無くても開けられる為、初心者向けである。中身は鉄の武器や防具、低位の回復ポーションである。

100DP

鉄の宝箱【グレード2】
鉄で作られた宝箱、【鍵開け】スキル必須。破壊して中のアイテムを取ろうとすれば【ミミック】に変化し冒険者を襲う。中身はそこそこいい物。主な物は鋼鉄の鎧や剣、ごく低確率ではあるが【スクロール】が出てくる。その他は中位の回復ポーションや状態異常回復ポーションである。

1000DP

銀の宝箱【グレード3】
銀で作られた豪華な宝箱。【鍵開け】スキルのレベルが30以上なければ開ける事ができず、失敗または破壊しようとすれば【シルバーミミック】に変化し、冒険者に襲いかかる。中身は高確率でツボや装飾品、回復ポーションが出てくる。低確率で銀の剣、魔杖や【スクロール】などが出てくる。

1500DP

金の宝箱【グレード4】
金で作られたとっても豪華な宝箱。【鍵開け】の上位スキル、【ピッキング】が必須。中身は高確率で鉱物、魔力を持つ魔石が出てくる。ただし、失敗した場合は【ゴールデン・ミミック】と言うモンスターに変化する。

2000DP

【ミミック】
木の宝物や鉄の宝箱に化けたモンスター、鍵を開けようと近いた冒険者を襲いかかり、その体内に収納する。ダンジョンに設置された宝箱全てがこのミミックになる可能性を持ち、破壊または鍵開けに失敗した冒険者の宝箱に憑依し、襲いかかる

400DP


保有40000DP

「うーん、それじゃあ、新しく部屋を作って、そこに木の宝物と鉄の宝箱、そして鉄の宝箱に化けた【ミミック】を置こう」

保有40000DP→38500DP

「少し減ったけど、まだ三万もあるし、いざと言う時に使おう……あ、侵入者だ」

ウィンドウがぶれると入り口から入ってくる4人の冒険者。銀の甲冑に身を包んだ青年と、それに付き従う神官の少女、そしてローブを身に纏い身の丈ほどある杖を持つメガネをかけた青年、そして少し際どい感じの軽装を着た、活発そうな少女というバランスが取れた(?)パーティだ。

「ここが、つい半年前に発見されたダンジョンか……報告じゃあスライムしか出ないと言われたが……経過報告の為に送り込んだ冒険者達は誰一人帰ってくる事が無かった……」

このパーティのリーダーはどうやら騎士の青年のようだ。

「そうですね…皆さん気を付けて行きま……キャァァ!?」

「おい!?大丈夫か!?」

神官の少女がキリッとした顔で一歩を踏み出し、落ちた。

「あいたた……落とし穴みたいです…ん?紙がありました」

「なんて書いてある?」

「えーっと、『ここから先に宝箱があるよ!シーフは連れてきた?連れてきてないなら戻って連れてこようね!』と書いてあります……私神官なんですけど…」

「ご丁寧な事だな……これを攻略出来なかった事を考えるとそこが最大の鬼門なんだろう」

「よし、皆さん、今度こそ行きますよ!」

彼らが落とし穴から少し進むと扉があった。

「よし、ここから先はとても厳しい戦いだ。気を引き締めて行くぞ!」

意を決して扉を開けると

「あはは、やっぱりスライムは可愛いですね~」

「いえいえ、やっぱり獣の方がいいですよ~」

大量のスライムと狐と狼と戯れる真っ白な乙女騎士達が居た。一瞬入る部屋を間違えたかと思い見回すとその奥には3つの宝箱があり、ここが紙に書いてあった宝箱のある部屋なのだという事がわ分かる。

「えっと……?」

「……はっ!?リーダー!侵入者ですよ!」

「え?もうですか?まだモフモフしてたいんですけど…というかモフモフをもう少し増やして欲しいんですけど…」

「それは後で主様にお願いしてみますから、今は侵入者を撃退する時です!」

「そうですね、侵入者よ!」

ついさっきまでキャッキャウフフしてたポワポワ騎士様は居ない、しかしさっきの平和な光景のせいでイマイチ迫力が無い。

「あそこの宝箱を開けなさい」

「え?」

「どういう事?」

「実はですね、私達の主様が『宝箱設置したんだ~!これで冒険者も喜んでくれるかなぁ?』ととても……それはとても可愛らし……んっんっ!凛々しい笑顔で私達に話したのです、貴方方はどうやら私達が倒してきた熟練者たちよりも強いでしょうし、あの宝箱程度さっさと開けれるでしょう?」

「俺たちを侮るな!宝箱は要らない!ここのダンジョンを制覇させてもらう!」

「そうですか、ならば私達も貴方方を倒しましょう。……そうですね、主様からの命令もありますし、……行きなさい【ミミック】」

すると奥から宝箱の一つがズルズルと進んで来た。

「っ、《ファイアーボール》!」

魔術師の青年が杖から火球を放つと、【ミミック】に命中、ガタガタと蠢きながら進んだが、数分もしないうちに灰の山になった。

「ふっ、ミミックなんて燃やせばいいんだよ」

「ナイスだ!喰らえ!」

魔術師がミミックを燃やすと同時に騎士の青年が斬りかかるが

ギィィン…

「なっ!?」

「やはりその程度ですか、ふっ!」

ザン!

「ぐっ、腕が…」

騎士の青年の腕は千切れかかっていた。

「だ、大丈夫ですか?《ヒール》!」

神官の少女が即座に騎士の青年近づき、魔法で癒す。魔法のお陰でジワジワとではあるが傷が修復された。

「ありがとう」

「はぁ、情けない……私達が生きていた時代であるならば、その程度の傷は自分達で治しましたよ?」

「なっ……もしや貴方達は伝承で語られている『悲劇の天使達』なのですか……」

「私達が死んだ後の事など興味はありません、私達はただ主様の為に貴方達を殺す、それだけです」

「っ、アンデットなら、これで!《シャイン・スパーク》!」

神官の少女が唱えるとその杖から眩い光が走り、直撃した。

「はぁ……私たちが語り継がられているのなら知っているはずですよ?私たちのこの鎧は聖属性の攻撃を無効化すると」

「っ、そんな……こんな化け物……勝てる訳ないじゃないですか……」

「ええ、勝てません。私達は無敗を誇った騎士団です、勝てるとすれば……闇の魔術を極めた者が、私達のスキを突いて即死の呪いをかけるくらいでしょうね。今の私達に使っても効果はありませんが」

「ふっ!残念だったけど!まだ私がいるのよ!」

シーフの少女が毒を塗ったナイフを投げるが全て剣で叩き落される。

「なっ!?ぐはっ!?」

驚いた一瞬の隙に、シーフの少女の胸ぐらを掴んで投げ飛ばした。

「大丈夫か!?」

「ぐっ……げほげぼ……強すぎる…」

「だから言ったのですよ、貴方達では勝てない……と」

静かに佇む不滅騎士団パーペチュアル・アーミー

「貴方達にはやってもらう事があります、このダンジョンを世界に知らせなさい」

「え?」

「貴方達は入り口で話していましたが、別にダンジョンで死亡しても問題ありませんよ?このダンジョンで死亡した冒険者達はみんな、少しのお金と装備を失い、ダンジョンの入り口前に戻されます」

「そ、それじゃあ……みんなは……」

「ええ、生きてます」

「そうか……よかった……」





「え、そうだったの!?」

【そうですよ?知らなかったんですか?】

「そんな説明なかったし」

【それよりあの冒険者達は逃すのですか?】

「うん、このダンジョンにもっと冒険者が来るようにしないとね」

【そうですか】





「ここは彼女たちの言う通りにしよう、今の僕らじゃ勝てない」

「……そうですね」

「確かにな、だが、このダンジョンは危険すぎる。俺たちが強くなろうと修行しているうちにもっと凶悪になっていたらどうするんだ?やっぱり死ぬ覚悟でこのダンジョンを破壊するしか……」

「待て、仮にやろうとしても今の僕達にはこの人たちに勝つ方法が無い、殺されて終わりだぞ?」

「……くそっ!」

「素直に帰りなさい」

「分かりました…」

「うう…シーフの私が気づかれるなんて……」

そう言うと4人の冒険者達はダンジョンから去って行った。




「ふぅ、宝箱を設置したし、冒険者達を逃したから腕利きとかが来るだろうなぁ……」

「ですね、しかし私たちならどんな相手でも倒してみせます……どうしました?」

「思えば君たちの種族って【リビングメイル・レイス】だよね?進化するの?」

「はい」

「ダンジョンコア、【リビングメイル・レイス】の進化先って何?」

【リビングメイル・レイスの進化先はこちらになります】

男性の場合
【ブラックメイル・ナイト】
黒い騎士の甲冑を見に纏った呪われた騎士。全ての攻撃に呪いを付与する効果を持ち、高い物理に対する耐性でダンジョンの盾となる。


女性の場合
【ロスト・ヴァルキリー】
神々しい姿の戦乙女、アンデット族から天使族となる。攻撃力が高く、空を飛び、聖属性の攻撃を受けた場合回復し、闇以外の属性攻撃には高い耐性を持つ。


「進化条件は?」

【ロスト・ヴァルキリーの進化条件】

清らかな魂と洗礼された防具に身を包み、レベルが一定になると進化する


「ゆるい……」

「私達、アンデッドから天使になれるのですか?」

「みたいだね、不思議だけど……」

「そうなんですか!より一層訓練と戦闘を頑張らなくてはなりませんね!みんな!」

「「「はい!」」」

「まぁ、程よくね……」
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