4 / 15
第2章 下宿
入居します!
しおりを挟む
あいたたたた……頭が痛くて、目が覚めた。
ゆう子は見慣れない部屋にいた。慌てて起き上がり、昨日の記憶を呼び起こす。行くところがないなら食堂の二階に住めば良いと言われ、それならばと昨夜は清三と遅くまで飲み明かしたのだ。
穴があったら入りたいと思いながら、そそくさと布団をたたみ一階へ降りる。
清子は既に厨房いて、ランチの仕込みをしていた。
「清子さん、昨日はすみませんでした。飲み過ぎてしまって、ご迷惑おかけしました。」
「いいのよ、あんなに楽しそうなじぃちゃん久しぶりに見たわ。お礼を言いたいくらいよ」
「いえいえ、変な話を聞いてもらっちゃって……お恥ずかしいです。あ、昨日のお代もまだですよね。おいくらですか」
「あら、昨日うちに住むなら食事付きって言ったじゃない」
「え、本当に、本当に、ほんとーに! 住んでも良いんですか」
「もちろんよ。どうせ誰も使ってないし。光熱費、食事込みで月5万。ただし、食事の時は酔っぱらいのじぃちゃんがもれなくついてくるけどね。5万じゃあ、高いかしら」
清三も元気とはいえ階段の上り下りはしんどいらしく、昨年近所のアパートの一階に引っ越したそうだ。空き部屋にしておくのはもったいないと、誰か住んでくれる人がいないか探していたらしい。ネットカフェ生活も早一週間。昨夜は久しぶりの布団でぐっすり眠った。これ以上部屋探しをしても、今より良い条件の物件とはきっと出会えないだろう。
「…… じゃぁ、お言葉に甘えて。これからよろしくお願いします! 」
「こちらこそ、よろしくね。ゆう子ちゃんとわたし、似た者同士だから仲良くなれそうな気がするわ。」
といって清子がニヤリと笑った。
ゆう子は見慣れない部屋にいた。慌てて起き上がり、昨日の記憶を呼び起こす。行くところがないなら食堂の二階に住めば良いと言われ、それならばと昨夜は清三と遅くまで飲み明かしたのだ。
穴があったら入りたいと思いながら、そそくさと布団をたたみ一階へ降りる。
清子は既に厨房いて、ランチの仕込みをしていた。
「清子さん、昨日はすみませんでした。飲み過ぎてしまって、ご迷惑おかけしました。」
「いいのよ、あんなに楽しそうなじぃちゃん久しぶりに見たわ。お礼を言いたいくらいよ」
「いえいえ、変な話を聞いてもらっちゃって……お恥ずかしいです。あ、昨日のお代もまだですよね。おいくらですか」
「あら、昨日うちに住むなら食事付きって言ったじゃない」
「え、本当に、本当に、ほんとーに! 住んでも良いんですか」
「もちろんよ。どうせ誰も使ってないし。光熱費、食事込みで月5万。ただし、食事の時は酔っぱらいのじぃちゃんがもれなくついてくるけどね。5万じゃあ、高いかしら」
清三も元気とはいえ階段の上り下りはしんどいらしく、昨年近所のアパートの一階に引っ越したそうだ。空き部屋にしておくのはもったいないと、誰か住んでくれる人がいないか探していたらしい。ネットカフェ生活も早一週間。昨夜は久しぶりの布団でぐっすり眠った。これ以上部屋探しをしても、今より良い条件の物件とはきっと出会えないだろう。
「…… じゃぁ、お言葉に甘えて。これからよろしくお願いします! 」
「こちらこそ、よろしくね。ゆう子ちゃんとわたし、似た者同士だから仲良くなれそうな気がするわ。」
といって清子がニヤリと笑った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
課長と私のほのぼの婚
藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。
舘林陽一35歳。
仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。
ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。
※他サイトにも投稿。
※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。
Husband's secret (夫の秘密)
設楽理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
✿ 私は彼のことが好きなのに、彼は私なんかよりずっと若くてきれいでスタイルの良い女が好きらしい
設楽理沙
ライト文芸
累計ポイント110万ポイント超えました。皆さま、ありがとうございます。❀
結婚後、2か月足らずで夫の心変わりを知ることに。
結婚前から他の女性と付き合っていたんだって。
それならそうと、ちゃんと話してくれていれば、結婚なんて
しなかった。
呆れた私はすぐに家を出て自立の道を探すことにした。
それなのに、私と別れたくないなんて信じられない
世迷言を言ってくる夫。
だめだめ、信用できないからね~。
さようなら。
*******.✿..✿.*******
◇|日比野滉星《ひびのこうせい》32才 会社員
◇ 日比野ひまり 32才
◇ 石田唯 29才 滉星の同僚
◇新堂冬也 25才 ひまりの転職先の先輩(鉄道会社)
2025.4.11 完結 25649字
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる