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開始.
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今回は少しおかしい気がすると思い始めたのは入学式からちょうど1ヶ月経った頃だった。
同じクラスになった外部生は8人で、12クラスあるからこんなものというのは同じだけど、何人かがなんというか怖い。
西園寺侑李君。
女子生徒達が黄色い悲鳴をあげた位に整った顔立ちのイケメンで、性格も穏やかで優しくて誰にでも親切なんだけど瞳の奥は笑ってない気がする。
吾妻優奈さん。
可愛らしい外見だけど物怖じしない子で男子からの人気もあるけど、女子への態度はあまり良くない。
武藤絵里香さん。
大人しくてあまり人と話をしている所は見ないけど、ずっと周囲を観察している感じがする。
東森麗華さん。
勝気そうな顔立ちに高飛車な性格で、既にクラスで浮いてる彼女は、時々肉食獣のような視線で女子生徒を見てる。
西園寺君の婚約者だそうだからそのせいかとも思ったけど、何か違う。
この4人以外は例年通りという感じだけど、1つだけいつもと違う事がある。
私が初めて彼氏を作ったという事。
中等部3年で同じクラスになってから仲良くなった世崎理央君は、話しやすくて一緒にいるととても穏やかな気持ちになるから、夏休み前に告白されてつい首を縦に振ってしまった。
こんな事は今までなかったから本当に不思議だけど、一緒にいて当たり前だと思える人には早々出会えないから·····卒業したら忘れられるとしても、今だけは普通の生活がしたいからいいかなと。
「彩未、ぼーっとしてどうした?」
「ん?なんでもないよ」
「ならいいけど、明日はどうする?」
「水族館に行きたいかも」
「分かった」
堂々とこんな会話をしてるせいであっという間に公認扱いになったけど、理央がところ構わずなだけで私からベタベタしていくとかはないし。
出席番号が同じだから席も隣、クラス委員なのも同じなのは不可抗力だし。
真剣にスマホを覗き込む理央を見て苦笑していると後ろの席の友人、新條心美が呆れたように声をかけてきた。
「世崎君さ、日曜日は連絡してきちゃダメだからね?日曜日は私達と遊ぶんだし、前みたいに電話攻撃とか許さないから!」
「迎えに来ちゃうとか最悪だったわよね」
前の席の佐川実里も参戦して理央を責め始めると、西園寺君が突然笑い始めたよ。
「ごめん·····世崎のイメージが崩れてさ」
「う、ううん!私達も大声で話してたから!」
実里が顔を真っ赤にして言い、心美は高速で首を縦に振り、私はそれを見て笑う。
西園寺君と話すとほとんどの女子がこうなるのは素直に凄いと思う。
理央も凄くモテてたけど、私一筋すぎすから鑑賞用になったと心美が言ってたけど·····。
「俺のイメージってなんだよ」
顔をあげた理央の顔は険しく、これは初めて会った時からだけど異様な敵意を感じるのよね。
それは西園寺君も同じで、いつも火花が散ってるような·····なんなの?
「クールだけど俺様?」
「はあ?なんだそれ。お前こそ爽やかそうに見えて俺様だろう」
「2人とも、喧嘩なんてよくないわっ!」
理央達の前に立ったのは吾妻さんで、お祈りポーズで2人の前に立って止めるけど今のって喧嘩なの?
「紫之宮さんも止めたらどうなの?一応彼女なんでしょ!」
一応って強調する理由を100文字以内で述べよ!なんて事は言わないけど、その代わりに吾妻さんに笑顔を向ける。
「こちらの言い合いより廊下の騒動を止めてくれば?喧嘩というのはああいうのを言うと思うわよ」
チラリと廊下を見ると、隣のクラスの男子とうちのクラスの男子が掴み合いの喧嘩中で、皆はそちらを見学してるからこっちなんて見もしないし、吾妻さんの席からはよーく見えてる筈なのにどうしてこっちに来るのかしらね。
「あ、あれは誰かが先生に知らせてるでしょ!」
「吾妻さんは面白い方ですわね」
やって来ました·····東森麗華さん。
扇子で口元を隠してこっちに来た東森さんは吾妻さんに対峙する。
この2人が絡むと最悪なのよ·····。
同じクラスになった外部生は8人で、12クラスあるからこんなものというのは同じだけど、何人かがなんというか怖い。
西園寺侑李君。
女子生徒達が黄色い悲鳴をあげた位に整った顔立ちのイケメンで、性格も穏やかで優しくて誰にでも親切なんだけど瞳の奥は笑ってない気がする。
吾妻優奈さん。
可愛らしい外見だけど物怖じしない子で男子からの人気もあるけど、女子への態度はあまり良くない。
武藤絵里香さん。
大人しくてあまり人と話をしている所は見ないけど、ずっと周囲を観察している感じがする。
東森麗華さん。
勝気そうな顔立ちに高飛車な性格で、既にクラスで浮いてる彼女は、時々肉食獣のような視線で女子生徒を見てる。
西園寺君の婚約者だそうだからそのせいかとも思ったけど、何か違う。
この4人以外は例年通りという感じだけど、1つだけいつもと違う事がある。
私が初めて彼氏を作ったという事。
中等部3年で同じクラスになってから仲良くなった世崎理央君は、話しやすくて一緒にいるととても穏やかな気持ちになるから、夏休み前に告白されてつい首を縦に振ってしまった。
こんな事は今までなかったから本当に不思議だけど、一緒にいて当たり前だと思える人には早々出会えないから·····卒業したら忘れられるとしても、今だけは普通の生活がしたいからいいかなと。
「彩未、ぼーっとしてどうした?」
「ん?なんでもないよ」
「ならいいけど、明日はどうする?」
「水族館に行きたいかも」
「分かった」
堂々とこんな会話をしてるせいであっという間に公認扱いになったけど、理央がところ構わずなだけで私からベタベタしていくとかはないし。
出席番号が同じだから席も隣、クラス委員なのも同じなのは不可抗力だし。
真剣にスマホを覗き込む理央を見て苦笑していると後ろの席の友人、新條心美が呆れたように声をかけてきた。
「世崎君さ、日曜日は連絡してきちゃダメだからね?日曜日は私達と遊ぶんだし、前みたいに電話攻撃とか許さないから!」
「迎えに来ちゃうとか最悪だったわよね」
前の席の佐川実里も参戦して理央を責め始めると、西園寺君が突然笑い始めたよ。
「ごめん·····世崎のイメージが崩れてさ」
「う、ううん!私達も大声で話してたから!」
実里が顔を真っ赤にして言い、心美は高速で首を縦に振り、私はそれを見て笑う。
西園寺君と話すとほとんどの女子がこうなるのは素直に凄いと思う。
理央も凄くモテてたけど、私一筋すぎすから鑑賞用になったと心美が言ってたけど·····。
「俺のイメージってなんだよ」
顔をあげた理央の顔は険しく、これは初めて会った時からだけど異様な敵意を感じるのよね。
それは西園寺君も同じで、いつも火花が散ってるような·····なんなの?
「クールだけど俺様?」
「はあ?なんだそれ。お前こそ爽やかそうに見えて俺様だろう」
「2人とも、喧嘩なんてよくないわっ!」
理央達の前に立ったのは吾妻さんで、お祈りポーズで2人の前に立って止めるけど今のって喧嘩なの?
「紫之宮さんも止めたらどうなの?一応彼女なんでしょ!」
一応って強調する理由を100文字以内で述べよ!なんて事は言わないけど、その代わりに吾妻さんに笑顔を向ける。
「こちらの言い合いより廊下の騒動を止めてくれば?喧嘩というのはああいうのを言うと思うわよ」
チラリと廊下を見ると、隣のクラスの男子とうちのクラスの男子が掴み合いの喧嘩中で、皆はそちらを見学してるからこっちなんて見もしないし、吾妻さんの席からはよーく見えてる筈なのにどうしてこっちに来るのかしらね。
「あ、あれは誰かが先生に知らせてるでしょ!」
「吾妻さんは面白い方ですわね」
やって来ました·····東森麗華さん。
扇子で口元を隠してこっちに来た東森さんは吾妻さんに対峙する。
この2人が絡むと最悪なのよ·····。
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