見てるだけはもう終わり!~創造主は地上に降りる~

樹林

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第二章

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私はこちらの制服に着替え、蒼は来斗が着ていた制服をお借りしたわ。

「ふう・・・落ち着いたわ」

「桜純、婚約者の話だけど本当に好きだったのか?」

「そうね。とても大切にしてもらっていたし、一緒にいると楽しかったし落ち着けたわ。私はそんな彼を信じる事ができなかったけど・・・」

「婚約者が目覚めたらどうするんだ?」

「その事は後で考えるわ。今は暗黒を止めないと」

「そうだな、悪かった」

蒼が何を言いたいのかは分かるけれど、今はその事を考えたくないの。集中しないと危険だしね。

私達はサロンに集まり、パパ・蒼・お義母様で学園に向かう事にした。

「蒼、お前は残った方がいいと思うぞ。邪魔になる可能性が高い」

「僕は防御に秀でているそうなので、桜純から精神攻撃防御を教えてもらいましたから大丈夫です」

「邪魔だけはするなよ?向こうには最古の闇がいるんだからな」

「もちろんです」

最高神にも臆する事のない蒼の心臓は、きっとプラチナ辺りでできていると思うわ。おじい様やおばあ様は今にもひれ伏しそうだもの。

「じゃあ行くぞ。桜純は蒼を連れて行け」

「ええ。では、パパ、お義母様。あちらで会いましょう」

私達は学園の屋上へと飛んだ。

私はこう見えて万能だから、全員に不可視と強力な防御をかけて下へと降りて行った。
この時間は授業中で、各クラスでは普段通りに授業を行われている。
先生も見知った友人達もいつも通りで、違うのは私と創星の席らしき場所が空席である事と、1人の女子学生の存在。

入学式で見た彼女は、黒い髪に赤い瞳と真っ白な肌の色を持っていた。
明らかにこの世界の人間とは違う彼女を見て、どこから来たのかと聞きたくなった位よ。
この大陸にはない肌だから、母親が別の大陸から来た可能性は高いけど、目立ちすぎて買い物も難しい筈よね・・・。私もそうだけど、肌の色も変えているから平気。
力があればこれくらいできる筈だけど、彼女は名前も肌の色も別の国から来ましたと言っているようなもので、私は強い違和感を感じたの。

『ねぇ、彼女はどうしてこの国の人間に合わせていないのかしら』

『強力な魅了以外の力が見当たらないから、変えられないのかもしれないな』

『そういう事なのね』

エステルさんは隣の席に座る攻略対象でもある私の友人、椎葉武尊と内緒話をしているけど、先生は叱る様子もない。

私はエステルさんから魅了を奪う事にした。
作る事も与える事もできる私は、壊す事も奪う事も簡単にできてしまうの。


彼女から能力を奪った瞬間、それは起こったの。



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