獣人の子育ては経験がありません

三国華子

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第一章

29 待ってて※

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『断腸の思い』でサミアンが「プチ独り立ち」をして、ガインと二人で過ごす夜が始まった……

―――ベッドの端と端で!!

「サミアンを挟めば密着できたのに」と今さらながら「サミアン効果」を実感する……
チョットだけエッチな事もしたけれど、それが日常となると勝手が違う……
そもそも世の中の夫婦は、する日としない日はどうやって分けているのだろう?
(流石に異世界にYES/NO枕は無いもんな……あっちでも使っている奴見たことないけど……)

「どうした?クリス……サミアンと一緒じゃないと眠れないのか?」

急に声を掛けられて、肩をビクッと竦めてしまう……
(違うよ!二人きりで動揺しているんだよ!!)

ガインはフッと笑うと起き上がり、俺の髪をそっと撫でた……
「そんなに怯えるな……お前が望まぬ事はしない……」

俺は望んでいない訳じゃないよ。いつだってガインの温もりを感じていたいし、キスだってしたいし…………エッチなコトも嫌じゃないよ? でも………

「セックスしたら赤ちゃん出来ちゃうの?」

ガインは目を見開いた後、ちょっと寂しそうな顔をした。
「俺の子供は産みたくないか?」

あ……言い方が悪かったな……俺も逆の立場ならそう思う。

「そうじゃなくて、今まで男が出産出来ない世界に居たから、想像つかなくて…… ガインだって急に『あなたはオメガだから、子供産めます』って言われても想像できないでしょ?」

(上手く……伝わったかな……?)

「そうだな……俺が子供を産むなど考えられない。……俺はお前に酷な事を望んでいるんだな……」

(『酷な望み』?それも違うな……)
俺は首を左右に振って否定した。
「嫌じゃないんだよ……覚悟が出来ていないだけ……どこからどうやって産まれてくるのかも分からないし……」

俺も上半身を起こしてガインを見ると、ライトブルーの瞳と目が合った。優しい、春の空みたいな色だ……
俺は、その瞳の温かさに励まされる様に言葉を続けた……


「少しだけ待ってて、出産の事とか勉強するし!心の準備もしておくから!!」


ガインは信じられないといった面持ちでしばらく固まっていた……目を閉じフッと微笑むと、静かに口を開いた。

「ああ……いつまででも待つ……」

俺がガインの首に手を回して抱き付くと、ガインの腕が背中に回りギュッと強く抱き締められた。やっぱりこの温もりは俺を安心させてくれる……
少しだけ包容を緩め、ガインにチュっとキスをすると、頬に手を添え深い口づけを返された。

「クリス……発情期でなければ、子供は出来ないのだが……」

(え?そうなの!?……それも心の準備がまだ……)
そう思い断ろうと顔を上げると、ガインのケモ耳が、自信なさそうに下を向いているのが目に入った。
(ガインだって、怖いよね……俺、好きと自覚するまで散々だったし……)

そう思ったら、自然と微笑んでしまった。了承と受け取られても構わない……。俺が頬にチュっとキスをすると、ガインの耳がピンと立ち、口づけを再開された……

「ふっ、うぅ」

ガインの舌が口内に侵入し、頬の裏や上顎を刺激する……口の中がこんなに感じるなんて知らなかった。キスだけで身体中がウズウズして、俺も必死に自分の舌を絡める……
いつの間にか寝間着を剥がれて、大きな手に背中を撫でられると、身体がビクリと大きく震えた……

ガインは俺の身体を寝台に横たえ、自分の寝間着を脱ぐと、俺の上に覆い被さった。

首筋から下に向かい、ガインの唇が移動する……
特に反応する場所を吸われたり舐められたりするうちに、徐々に身体が熱を帯び、小さな刺激も敏感に感じるようになるのが分かった……

「あぁっ、はぁ……っ………」

(気持ちいい……全身が性感帯みたい……)

ガインの熱い舌に腰骨の上を舐められた瞬間、触れられていないペニスから先走りが溢れ出た。

思わず自分の目で確認すると、ピンクの鈴口から透明の粘液が溢れて、腹に向かい糸を引いていた……
ピクピクと上下する、いやらしいペニスをボーッと眺めていると、ガインの舌が亀頭の縁をペロリと舐めた……

「あぁっ!……だめ……そんなとこ……」
口淫が特別な事だと思っていたわけでは無いが、初めて人の口に触れられた衝撃は大きかった。
思わず制止を申し入れたが、ガインは右手を添えて、俺のペニスを舐め上げた。

「あぁぁ、ん……」

柔らかく湿った舌の感触は、俺の想像を遥かに越えていた……


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